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CarPlay AI BOXおすすめ4選比較!そもそも何ができる!?

  • 2023年1月6日
  • 2023年6月7日
  • CarPlay
  • 43184View

CarPlay AI BOX(カープレイ エーアイボックス)という部品をディスプレイオーディオのUSBポートに接続するだけで、動画/SNS/Webブラウザアプリなど、ほぼあらゆるアプリが車の画面で走行中の制約も無く使えるようになります。

実は、Apple CarPlay(アップルカープレイ)対応の車は、トヨタのディスプレイオーディオ搭載車(2018年式以降~)など、どんどん増えてきてますが、そのままだとCarPlayで使えるアプリは限られていて、

  • ナビアプリ:Googleマップ、Yahooカーナビ等
  • 音楽アプリ:Apple Music、Amazon Music、YouTube Music等

利用可能ですが、

  • 動画アプリ:プライムビデオ、YouTube等
  • SNSアプリ:Twitter、Instagram等
  • Webブラウザ:Chrome、FireFox等

利用不可能なのです。

CarPlay AI BOXおすすめ機種のイメージ

つまりCarPlay AI BOXを使えば、純正のCarPlay対象アプリ制約から解放され、スマホで使えてるあらゆる好きなアプリをそのまま車の画面で利用でき、同乗者にも喜ばれる快適なドライブができるのです。

そこでここでは、CarPlay/Android Autoを5年以上使い続けてきた私がたどりついた実体験を元に、「CarPlay AI BOXはどれを選べばよいか?」「CarPlay AI BOXでできることは何か?」について詳しく解説していきます。

  • 車の画面で動画/SNS/Webブラウザアプリを使ってみたいと思われてる
  • 車でCarPlay/Android Auto対応カーナビ/ディスプレイオーディオをお使いの
  • 車でCarPlay/Android Autoを使ってみたいと思われてる

は特に参考になるかと思います。

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CarPlay AI BOX おすすめ4選

CarPlay AI BOXとは

CarPlay AI BOXおすすめ機種のCarlinkit V3

CarPlay AI BOXとは、Android OSが内蔵された小型の電子機器で、ディスプレイオーディオなど画面を持つ機器にCarPlay接続して使う画面無のスマホのようなものです。

また、ほとんどのCarPlay AI BOXには、CarPlay/Android Autoのワイヤレスアダプターが内蔵されており、お使いのスマホを有線(USBケーブル)接続のCarPlay/Android Auto接続から無線接続に切替することもできます。

各機器の接続イメージは以下の通りです。

CarPlay AI BOXの接続イメージ図

以下のようにAmazon等で購入することができ、CarPlay AI BOXの最大手メーカーOTTOCAST(オットキャスト)の量販モデルU2-PLUSの場合、4万円前後です。

最近ではCarPlay AI BOXを開発するメーカーが増え、価格競争の結果として安いものでは2万円前後から購入可能になっています。

2万円でもちょっと高いと思われる方は、少し難易度は上がりますが、Androidスマホに限って利用可能なAI BOXを使わない動画/SNS/Webブラウザ利用方法もあります。

iPhoneをお使いの方には残念ながら対応しておらず申し訳ありませんが、詳しい方法はこちら”Android Auto対応車でYouTube動画等を再生する4つの方法“の記事にまとめましたので、合わせてご参考にどうぞ。

人気記事

Android Auto(アンドロイドオート)でスマホと車を接続すれば、スマホの中の音楽アプリ(Apple MusicやAmazon Music等)やナビアプリ(Google MAPやMoviLink)を車の画面で使えるようになります。 […]

 

CarPlay AI BOXの選び方

次に、CarPlay AI BOXの具体的な選び方ですが、注意すべき点として以下3点が考えられます。

  • 発売直後割高な機種を買わないこと(わりとすぐに価格下落や割引開始)
  • 極端に性能不足だと実質使い辛いので安さだけで選ばないこと
  • 無駄に高額にならないよう必要十分な機能/性能を見極めること

CarPlay AI BOXは、スマホと同じように性能進化のスピードが速くハードウェアの性能差による価格幅も大きいのです。

 

CarPlay AI BOX性能/価格比較一覧とおすすめ4選概要

ここからは具体的なCarPlay AI BOXの機種に対し、性能、機能、価格の比較を行い、おすすめ機種はどれか?について書いていきます。

まずは、比較一覧表を以下の通りまとめてみました。

機種名






SoC
(CPU)
RAM
+
ROM
OS You
Tube
Ama-
zon
Prime
SIM

HD
MI

Heri-
lary
C3

1.3


Rockchips
RK3326
1.5GHz

2+8
GB

And-
roid
8.1
Heri-
lary
C
6
C9

1.8


Qualcomm
QCM2290
2.0GHz

2+8
GB

And-
roid
11
Heri-
lary
C7

4.0


Qualcomm
SM6125
Snapdragon
665/2.0GHz

4+64
GB

And-
roid
11
Heri-
lary
C8

4.2


Qualcomm
SM6125
Snapdragon
665/2.0GHz

4+64
GB

And-
roid
11

(出力
のみ)
Carlin-
Kit
V3
mini

2.5


Qualcomm
QCM2290
2.0GHz

3+32
GB

And-
roid
11
Carlin-
Kit
V3

3.1


Qualcomm
SDM450
Snapdragon
450/1.8GHz

4+64
GB

And-
roid
9
Carlin-
Kit
Tbox
Plus
64GB

3.5


Qualcomm
SM6125
Snapdragon
665
1.8+2.0GHz

4+64
GB

And-
roid
12
OTTO-
CAST
U2-PLUS

4.0


Qualcomm
SDM450
Snapdragon
450/1.8GHz

4+64
GB

And-
roid
9
OTTO-
CAST
U2-GT

(JP)

4.4


Qualcomm
SM6125
Snapdragon
665/2.0GHz

4+64
GB

And-
roid
10
OTTO-
CAST
PICASOU
2

5.3


Qualcomm
SM6125
Snapdragon
665/2.0GHz

4+64
GB

And-
roid
10

(出力
のみ)
OTTO-
CAST
PICASOU
2 Pro

6.0


Qualcomm
SM6125
Snapdragon
665/2.0GHz

4+64
GB

And-
roid
10

(入力

出力)

上記の実売価格は通常時の販売価格なので、セール中はさらに安く販売されていて価格が違う場合もありますがご了承下さい。

CarPlay AI BOXのおすすめ機種としての結論は、以下の通りです。

次章より各機種のおすすめ理由について詳しく説明致します。

CarlinKit Tbox Plus (64GB)が最もおすすめのAI BOX

CarlinKit ハイスペックモデルがCarlinKit Tbox Plus(カーリンキット ティーボックス プラス)で、他メーカー含めて現状のCarPlay AI BOXの中で最も高性能なCPUを採用しており、量販クラスのスマホ並みの反応速度を誇る機種です。

パッと見は、CarlinKit V3やCarlinKit V3 mini等の他機種とほぼ同じ外観ですが、よく見ると色が違います。

CarlinKit V3やCarlinKit V3 miniは黒色、こちらのCarlinKit Tbox Plusは濃い青色です。

CarlinKit Tbox Plusの良い点と良くない点をまとめると以下の通りです。

 CarPlay AI BOXの性能として最高クラス(スナドラ665+メモリ4GB)で最新量販スマホ並みの反応速度

 SIM対応で約35,000円はコスパ高い(最大手OTTOCASTのSIM対応U2-GTの約44,000円より1万円弱安い)

 本体64GB最大128GBのSD外付け対応でオフライン用コンテンツを大量に保存可能

 CarlinKit V3比較で起動時間がやや長い(CPU性能は向上するもOS最新化及びホーム画面読込内容の増加影響と推測)

 CarlinKit V3比較で基本機能は変わらないのに約4,000円高い

 HDMI入出力には非対応

CarlinKit Tbox Plusの最新価格は以下の通りです。

ちなみに、CarlinKit Tbox Plusには上記の4+64GBモデルと、下記の8+128GBモデルがあります。

メモリ容量が異なるだけでSoC(CPU)の性能は同じなので、大量にオフライン再生用データ等をダウンロードする予定が無ければ、4+64GBモデルで十分ですが、長く使いたい場合はできるかぎり高スペックなものを選んでおくのもおすすめです。

CarlinKitに特化したAI BOXの選び方や具体的できる事については、こちら”Carlinkit最新おすすめ全種類の価格x性能比較!CarPlayでYouTubeを“の記事に詳しくまとめましたので、、もしよければご参考にどうぞ。

低価格重視派には Herilary C6 がおすすめのAI BOX

低価格重視派におすすめのCarPlay AI BOXは、Herilary C6(ヘリラリ C6)です。

CarPlay AI BOXの量販価格帯が4万円前後であることを考えると約半額の2万円を切る価格の製品です。

かなりの低価格製品だけあってCPUやメモリの性能を極限まで低く抑えているので、正直言って、スマホのサクサクした操作感と比較するとメニュー画面操作や動画の検索などで反応/動作が遅く感じるので心の余裕が必要です。

こちらのAI BOXに採用されてるCPU(SoC)であるQCM2290の性能は、同じクアルコム社製でも、スマホ等にも採用されてる高速な通称スナドラ(スナップドラゴン)シリーズとは違って高速処理が求められないIoT機器に採用される廉価CPU(SoC)のため、やや不安があります。

一方で、YouTube/アマプラ等の動画や、Apple Music/Amazon Music等の音楽の再生自体が始まってしまえば、動作にストレスを感じる場面は減ると思います。

Herilary C6の良い点と良くない点をまとめると以下の通りです。

 CarPlay AI BOXの機能が一通り揃って約18,000円はコスパ高い(最大手OTTOCAST U2-PLUSの約40,000円より20,000円以上安い)

 ほぼ最新のAndroid OS 11(’20年発表)搭載で各アプリのサポート終了まで長期に利用可能見込

 本体16GB最大128GBのSD外付け対応でオフライン用コンテンツを大量に保存可能

 一般的なスマホと比較して反応に明らかなもたつきを感じる

 外形がスーパーカーのような変わった形をしており安っぽいおもちゃのように感じる

 HDMI入出力には非対応

Herilary C6の最新価格は以下の通りです。

ちなみに、Herilary C6の スーパーカーのような外形がどうしても受け入れにくい方向けに、以下のHerilary C9(ヘリラリ C9)もあります。
ハードウェアスペックを見る限り性能は同じようなので、価格が多少割高でも外形重視の方にはおすすめです。

また、価格的にさらに5,000円程度低価格なHerilary C3(ヘリラリ C3)というローエンドモデルもありますが、YouTubeやNetflixには対応しているもののアマゾンプライムビデオに非対応なのと、CPUスペックの低さ、Android OSのバージョンの古さ(Android8.1のリリースは2017年)からこちらはおすすめしにくいと考えました。

機能全部盛り派には OTTOCAST PICASOU2 Pro がおすすめのAI BOX

機能全部盛り派におすすめのCarPlay AI BOXは、Ottocast PICASOU 2 Pro(オットキャスト ピカソ2 プロ)です。

多少価格が高くてもよいので高機能・高性能なものが欲しい方におすすめです。

OTTOCAST PICASOU2 Proの良い点と良くない点をまとめると以下の通りです。

 CarPlay AI BOXの性能として最高クラス(スナドラ665+メモリ4GB)で最新量販スマホ並みの反応速度

 HDMI入出力に両対応後席ディスプレイ・家のTV・外付けDVDプレーヤーなどが接続可能

 本体64GB最大128GBのSD外付け対応でオフライン用コンテンツを大量に保存可能

 HDMI入出力機能が存在する以外はCarlinKit Tbox Plusと同じ機能なのに約25,000円高い

 標準64GB以上のストレージ増設は128GBまで可能だがSDカードには非対応でUSBメモリが必要

やや古めのAndroid OS 10(2019年発表)搭載で各アプリのサポート終了が数年以内に来るリスク有

OTTOCAST PICASOU2 Proの最新価格は以下の通りです。

 

HDMI入力不要なら OTTOCAST PICASOU2 もおすすめ

機能全部盛り派だけどスマホや外付けDVDプレーヤーの映像入力予定が無くHDMI入力までは不要な場合、少し価格も安い以下の OTTOCAST PICASOU2(オットキャスト ピカソ2)もおすすめです。

OTTOCAST PICASOU2の良い点と良くない点をまとめると以下の通りです。

 CarPlay AI BOXの性能として最高クラス(スナドラ665+メモリ4GB)で最新量販スマホ並みの反応速度

 HDMI出力対応後席ディスプレイや家のTVにも接続でき車以外でもダウンロードや設定作業可能

 本体64GB最大128GBのSD外付け対応でオフライン用コンテンツを大量に保存可能

 HDMI出力機能以外は同じスペックのCarlinKit V3 Plusと比べて約18,000円高い

 SIMカード/SDカードの入替がイジェクトピン方式なのでやや出し入れしにくい

 やや古めのAndroid OS 10(2019年発表)搭載で各アプリのサポート終了が数年以内に来るリスク有

OTTOCASTに特化したAI BOXの選び方や具体的できる事については、こちら”オットキャスト最新おすすめ全機種の価格x性能比較!車でYouTubeを“の記事に詳しくまとめましたので、もしよければご参考にどうぞ。

ちなみに2023年、こちらのOTTOCAST PICASOU2と同じスペックのHDMI出力端子搭載にもかかわらず価格が1万円以上安いAI BOXが後発ブランドHerilary(ヘリラリ)よりHerilary C8として発売されました。

発売後日が浅いので口コミ等も少なく、少し不安もありますが、かなりコストパフォーマンスの高いAI BOXなのは間違い無いです。

 

バランス重視派にはCarlinKit V3がおすすめのAI BOX

最もおすすめのCarPlay AI BOX CarlinKit V3

最後にバランス重視派におすすめのCarPlay AI BOXの中堅機種が、CarlinKit V3 です。

私もこちらの機種を使っていますが、CarPlay AI BOXを初めて使われる方に特におすすめの、性能と価格のバランスの取れた機種です。

ほぼ同スペックのOTTOCAST U2-PLUSもおすすめですが、CarlinKit V3 だと同スペックなのにOTTOCASTと比べて1万円以上も安い高コストパフォーマンスさとSIM対応でもあることが特徴です。

CarlinKit(カーリンキット)とOTTOCAST(オットキャスト)のさらに詳しい違いについては、こちら”Carlinkit最新おすすめ全種類の価格x性能比較!CarPlayでYouTubeを“の記事にまとめましたので、もしよければご参考にどうぞ。

CarlinKit V3の良い点と良くない点をまとめると以下の通りです。

 CarPlay AI BOXの性能として中堅クラス(スナドラ450+メモリ4GB)でほぼ気にならないレベルの反応速度

 SIM対応で約31,000円はコスパ高い(最大手OTTOCASTのSIM対応U2-GTの約44,000円より1万円以上安い)

 本体64GB最大128GBのSDカード外付け対応でオフライン用コンテンツを大量に保存可能

 最新スマホと比較すると反応に少しもたつきを感じる

 やや古めのAndroid OS 9(2018年発表)搭載で各アプリのサポート終了が数年以内に来るリスク有

 HDMI入出力には非対応

2023年現在、CarlinKit V3は、Amazonでは在庫切れのタイミングもあるようで、確実に手に入れるには楽天からの購入の方がよいかもしれません。

Amazonの場合、CarlinKit V3が在庫切れだと類似製品のCarlinKit V3 miniが検索結果としてヒットする場合もありますが、こちらはCarlinKit V3とは違って以下の通り低スペックなので、使い勝手を考えるとあまりお勧めできないです。

  • SoC:8コアのSDM450(V3) → 4コアのQCM2290(V3 mini)
  • ROM/RAM:4+64GB → 3+32GB

ちなみに私は、コストパフォーマンスと性能のバランスに魅力を感じ、2022年にCarlinKit V3を購入しました。

このように、CarPlay AI BOXの世界は製品の入れ替わりが速く、購入検討中のモデルがある日突然買えなくなることもあるので、検討期間はあまり長く取り過ぎないのがおすすめです。

 

CarPlay AI BOXでできる3つのこと

CarPlay AI BOXでできる3つのことのイメージ

では実際、CarPlay AI BOXを車にUSB接続すると何ができるのでしょうか?

簡単に言うと以下3つのことができるようになります。

  • YouTube/アマゾンプライム動画が車の画面で見れる
  • CarPlay/Android Auto非対応アプリでも車の画面で使える
  • CarPlay/Android Autoのワイヤレス接続ができる

 

CarPlay AI BOXではYouTube/アマゾンプライム動画が見れる

Apple CarPlayの純正機能では、対応アプリが非常に少なくYouTube/アマゾンプライム等の動画系アプリは使用不可能です。

しかし、CarPlay AI BOXのを CarPlay接続した場合は、Android OS対応アプリは基本的に全て使用可能です。

私が購入したCarlinKit V3の場合、YouTube動画アプリはプリインストールされており、下図のようにすぐに使用可能でした。

CarPlay AI BOXではYouTube動画が見れる画面イメージ

また、動画アプリはYouTubeに限らずNetflixなど、基本的には何でも見れます。

 

Google Playからインストールできないアプリでもapkで直接インストール可能

ただし私が購入したCarlinKit V3の場合、プライムビデオアプリはなぜかGoogle Playからインストールできませんでした。

このような場合は、パソコン等を活用してapkファイルをダウンロードし、直接インストールすれば解決できます。

apkファイルをダウンロードするには、パソコンのブラウザで以下のAPKファイルダウンロードサイトにアクセスします。

apkpureの方が簡単なので、ここではapkpureで説明します。

旧バージョンのファイルの充実度はAPKMirrorの方が優れているので、旧バージョンを細かく選びたい場合は、APKMirrorもおすすめです。

  1. 下図apkpureのトップページ右上の検索BOXに「アマゾンプライムビデオ」と入力
  2. アマゾンプライムビデオのapkファイルが検索されるのでダウンロードしてmicroSDカードに保存
  3. microSDカードをCarPlay AI BOXのSDスロットに挿入
  4. CarPlay AI BOXのファイルビューワーアプリからapkファイルを探してインストール実行

apkファイルダウンロードサイトの例

プライムビデオのインストールが完了し、アプリを起動すると下図のようにプライムビデオが使用可能となります。

CarPlay AI BOXではプライムビデオ動画が見れる画面イメージ

ちなみに、CarPlay AI BOXを使った動画再生では、停車中や走行中に限らず常に動画が見れてしまいます。

もちろん、安全のために運転者は走行中に動画を見るのはNGですが、助手席の人には喜ばれると思います。

CarPlay AI-BOXでYouTubeやアマゾンプライム動画を車で見るための具体的な方法は、こちら”CarPlayでユーチューブ/アマプラ動画を見る方法基本4ステップ“の記事に詳しく書きましたので、もしよければ合わせてご参考にどうぞ。

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動画アプリがあれば純正TVは不要ならキャンセラーキットも不要

ところで、多くの純正ナビ/ディスプレイオーディオでは、走行中にDVDやTVの動画を非表示にする規制が組み込まれており、この規制を解除するキットも販売されています。

以下は、TV KITと呼ばれるデータシステム社から販売されている、アルファード、ハリアー、ヤリス、RAV4、カローラ、カムリ等の一部グレードに適合する走行中の規制解除(キャンセラー)キット(品番:TTA611)の例です。

※TV KITは車種や年式ごとに部品が違う場合があるので、データシステム公式サイトの適合情報にて品番の確認をされるのがおすすめです。

気付かれた方もいるかもしれませんが、「走行中にTVやDVDよりもYouTube動画やアマプラ動画が見れれば十分」という方であれば、こちらのTV KITのような規制解除キットは不要で、ある意味CarPlay AI BOXで規制解除キットの役割も兼ねているとも言えます。

もちろん、CarPlay AI BOXで純正のTVやDVDそのものの規制解除ができるわけでは無いですが・・・。

 

CarPlay/Android Auto非対応アプリが使える

さらにYouTube等の動画アプリに限らず、CarPlay/Android Autoの純正機能では非対応だった様々なアプリが使用可能となります。

例えば下図は、SNSアプリのTwitterをインストールしてみた例です。

CarPlay AI BOXではCarPlay非対応のSNSアプリが使える画面イメージ

続いて下図は、CarPlay/Android Autoの純正機能でも対応済のApple Musicアプリをインストールして表示してみた例です。

純正CarPlayではジャケ写と曲名くらいしか表示されないのに対し、CarPlay AI BOXでは歌詞表示まで可能です。

CarPlay AI BOXではCarPlay非対応の音楽アプリ歌詞表示が使える画面イメージ

ちなみに、ジャケ写と曲名くらいしか表示されない純正CarPlayのイメージは下図の通りです。

純正CarPlayの音楽アプリの画面表示イメージ

 

CarPlay/Android Autoのワイヤレス接続ができる

動画アプリやSNSアプリなんて不要で、音楽アプリとナビアプリがあれば十分と言う方でも、CarPlay/Android Autoのワイヤレス接続ができるようになれば、だいぶ便利に使えると思います。

下図はCarPlay AI BOX内蔵のワイヤレスアダプター機能を利用して、純正では有線CarPlayのみ対応のカーナビとワイヤレスCarPlay接続中の様子です。

iPhone最下部のLightningコネクタの位置にケーブルが接続されて無いのがお分かりいただけると思います。

CarPlay AI BOXを使ったワイヤレスCarPlay接続の実例(ポルシェPCM)

ただし、CarPlay/Android Autoのワイヤレス接続をメインで使われる方は、CarlinKit V3など少なくとも中堅クラス以上の性能を持つ機種がおすすめです。

CarPlay AI BOXの接続イメージ図

CarPlay AI BOX内蔵のワイヤレスアダプターを使った無線通信では、上図の通りスマホと車の間にCarPlay AI BOXが入って通信を中継することになるので、USBケーブルを使って直接接続ができる有線通信と比べると操作の応答速度としては不利になります。

  • CarPlay/Android Autoの有線通信(USBケーブルによる直接接続):[スマホ]⇒[USBケーブル]⇒[車]
  • CarPlay/Android Autoの無線通信(CarPlay AI BOX経由接続):[スマホ]⇒[Wi-Fi]⇒[AI BOX]⇒[USBケーブル]⇒[車]

このようにただでさえ応答が不利な状況の中で、AI BOX内部の処理が性能不足でさらに遅いと、応答遅れが積み重なりストレスを感じるレベルになると考えられるからです。

私が実際に使用した感覚としてCarlinKit V3では、ワイヤレスCarPlayならほぼ普通に使えるものの、ワイヤレスAndroid Autoではギリギリ許容可能我慢できるレベルでした。

ワイヤレスAndroid Autoでも、Apple Music等の音楽アプリ再生時はほぼ問題無いものの、音楽を再生しながら同時にGoogleマップ等の地図アプリでナビ案内をした場合は、時々明らかな応答遅れを感じました。

最終的には、お使いのスマホやお使いの車のナビ・ディスプレイオーディオのハードウェア性能も関係するので、上記の私の環境よりも気にならない場合もあれば、さらに気になる場合もあるかと思います。

ご参考までに私の検証環境は以下の通りです。

  • 使用カーオーディオユニット:
    VW純正 Discover Pro 9インチモデル(CarPlay/Android Auto両対応)
    Porsche純正 PCM 7インチモデル(CarPlayのみ対応)
  • 使用AI BOX(ワイヤレスアダプタ内蔵):CarlinKit V3
  • 使用スマホ:iPhone SE2(iOS 16)、ギャラクシーS20(Android OS 12)
  • 使用アプリ:Amazon MusicApple Music、Googleマップ

ギリギリ我慢できるレベルでは不安な方は、CarlinKit V3よりも4,000円程価格UPしますが、ハードウェア性能がもう1ランク上で応答遅れの改善が期待可能CarlinKit Tbox plusという選択肢もあります。

 

CarPlay AI BOXに共通のメリット・デメリット

最後にCarPlay AI BOXに共通するメリットとデメリットについてまとめておきます。

まず、メリットは以下の通りです。

おすすめのCarPlay AI BOXどのモデルでも共通のメリットです。

 YouTube/プライムビデオ/TV(見逃し配信含)等が見れる

 キャンセラー取付無で走行中も見れるし操作もできる

 USBで挿すだけの簡単取付なので誰でも簡単

逆に、デメリットは以下の通りです。

 毎回、起動待ち時間(+10秒程度)が必要

 CarPlayやAndroid Autoと比べて使い勝手がやや悪い(前回の続きから再生できない、たまにソフトバグ)

 最新の高性能スマホと比べるとやや動きが悪い(10万円級のスマホと比べて価格が安い分ハードスペックは劣る)

上記デメリットは、どのCarPlay AI BOXを選んだとしても間違いなく付きまといますが、デメリットを上回るメリットを感じることができるなら、使ってみる価値はあるかと思います。

 

CarPlay AI BOX対応車種

CarPlay AI BOX対応車種概要

CarPlay AI BOX対応車種は、一言で言うとApple CarPlay対応車です。

ただし、最近ワイヤレス(無線)のCarPlay対応車が少しずつ増えてきてますが、CarPlay AI BOXを接続するには、有線のCarPlay対応車のみOKです。

つまり、CarPlay AI BOXの対応車種USBケーブル接続による有線CarPlay接続対応車です。

ちなみに、USBケーブル接続による有線Android Auto接続でも利用不可能です。

ほとんどの有線CarPlay対応車(だいたい2017年式以降)では利用可能ですが、もう少し詳しく書くと、

  • 有線CarPlay対応、タッチパネル操作対応車(トヨタ, レクサス, 日産, ホンダ, ダイハツ, スズキ, VW, Benz, Porsche等):使用可能
  • 有線CarPlay対応、タッチパネル操作非対応車(マツダ等):Bluetoothリモコンを使えば使用可能
  • 有線CarPlay対応の一部の車または無線CarPlayのみ対応車(BMW, MINI, 一部のスバル, 日産GT-R):使用不可能

となっています。

私も実際、トヨタ、レクサス、VW、Benz、Porscheの車ではちゃんと使えることを日々確認済ですので、ほとんどの有線CarPlay対応車では利用可能なのは間違いないと思います。

 

トヨタのCarPlay AI BOX対応車種

トヨタの純正ナビは2018年頃からと、他メーカーよりやや遅れたタイミングでCarPlayに対応し始めました。

具体的には、だいたい2019年頃以降にモデルチェンジした車はCarPlay AI BOX対応と考えて問題ありません。

現状のトヨタ車のCarPlay AI BOX対応車種としては以下の通りです。

  • 有線(+無線)CarPlay対応:ノア/ヴォクシー/新型クラウン/新型シエンタ/カローラシリーズ(クロス/ツーリング/スポーツ)/RAV4/ハリアーなど(概ね2022年頃以降)
  • 有線CarPlay対応のみ:ヤリスクロス/ヤリス/新型アクア/カローラシリーズ(クロス/ツーリング/スポーツ)/RAV4/ハリアーなど(概ね2019年頃以降)

ちなみに車が無線CarPlay対応であってもAI BOXは無線接続できず有線CarPlay接続のみ対応です。

 

レクサスのCarPlay AI BOX対応車種

レクサスの純正ナビも2020年頃からと、わりと遅いタイミングでCarPlay対応しています。

よって、2020年頃以降にモデルチェンジした車はCarPlay AI BOX対応と考えて問題ありません。

ちなみに、有線+無線両方のCarPlay対応となると、2021年の新型NX以降のコネクテッドナビ対応以降のモデルとなります。

現状のレクサス車のCarPlay AI BOX対応車種としては以下の通りです。

  • 有線(+無線)CarPlay対応:新型RX/新型NX/UX/LS/ES(概ね2022年頃以降)
  • 有線CarPlay対応:LX/LC/IS/RC/ES/RX/NX/UX(概ね2020年頃以降)

 

VWのCarPlay AI BOX対応車種

VWの純正ナビは2016年頃からと、トヨタやレクサスよりだいぶ早いタイミングでCarPlay対応しています。

よって、2016年頃以降にモデルチェンジした車はCarPlay AI BOX対応と考えて問題ありません。

ちなみに、有線+無線両方のCarPlay対応となると、2021年頃の各社イヤーモデル切替以降となります。

現状のVW車のCarPlay AI BOX対応としては以下の通りです。

  • 有線+無線両方のCarPlay対応(Discover Pro/Discover Media):全車概ね2021年式以降
  • 有線CarPlay対応のみ(Discover Pro/Discover Media):全車概ね2016年式~2021年式

 

CarPlay/Android Auto AI BOXへのUSB追加電源供給

VWやPorscheなど多くの輸入車の場合、通信用のUSBポートに接続するだけで、CarPlay AI BOXを起動出来ます。

これは、通信用のUSBポートに供給されている電流(バスパワー電源)が十分あるからですが、一部のトヨタ/レクサス車のカーナビ/ディスプレイオーディオでは、通信用USBポートのバスパワー電源だけではCarPlay AI BOXの駆動電流が足りないか起動時の電源供給タイミングが合わないようで、うまく起動できない場合があります。

このような場合、以下のY字分岐ケーブルを使い、上図のように通信用USB接続(通信用USBポートへ)に加えて電源供給用USB接続(シガーソケットUSB充電器等へ)を行うことでCarPlay AI BOXを起動出来るようになります。

実際に、CarPlay AI BOX CarlinKit V3をトヨタ新型クラウンのコネクテッドナビに接続してみた場合、バスパワー駆動では電源ランプは点灯するものの画面が起動できず、以下のY字ケーブルで追加電源供給を行ったところ、無事起動できました。

ちなみに、トヨタRAV4ハイブリッドのディスプレイオーディオに接続してみた場合、バスパワー駆動でも起動できましたが10回に1回程度は起動に失敗することがありました。

よって、トヨタ車の場合は基本、上記Y字ケーブルで追加電源供給を行うのが良さそうです。

万が一、Y字ケーブルで電源供給を行ってもCarPlay接続できない場合は、こちら”CarPlay繋がらない問題へのiPhone/カーナビの7つの対処方法“の記事にCarPlay接続エラー対処方法をまとめてありますので、合わせてご参考にどうぞ。

 

CarPlay AI BOXの注意点とおすすめ機種まとめ

CarPlay AI BOXがあれば、

  • YouTube/アマゾンプライム動画が車の画面で見れる
  • CarPlay/Android Auto非対応アプリでも車の画面で使える
  • CarPlay/Android Autoのワイヤレス接続ができる

などいろいろできて良いことばかりに感じるかもしれませんが、以下6つの注意点があります。

  • CarPlay非対応カーナビ・カーオーディオでは使えない
  • カーナビ・カーオーディオ・スマホとは別に2万円以上の機器が追加で必要
  • 最新の高性能スマホと比べると反応や動作が遅い
  • オフラインコンテンツ以外の視聴には追加でネット接続環境が必要
  • カーナビの起動時間に加えAI BOXの起動時間(+約10秒)待ちが毎回必要
  • 各アプリは現バージョンのAndroid OSのサポートが終了したら使用不可能
    (現在最新のAI BOXはAndroid OS 12だがいつかはサポート終了)

これらの問題に対しては根本的な対処方法は無いので、CarPlay AI BOXは以下にあてはまる方にだけおすすめです。

  • 車がCarPlay対応である(トヨタのディスプレイオーディオ搭載車など)
  • 動画アプリやSNSアプリが使えるなら2~3万円程度は構わない
  • 反応や動作の遅さに対してイライラせずに気持ちの余裕を持てる
  • 事前ダウンロードを徹底するか、テザリング/格安SIM等を抵抗感無く利用できる
    (オフライン再生可能なコンテンツのみならネット接続環境は不要)
  • エンジン始動後に動画や音楽が始まるタイミングが十数秒遅くても我慢できる
  • 2~3万円程度のCar Play AI-BOXなら数年使用してサポート終了でも納得できる
    (10年以上使い続けるのは難しい)

ちなみに、4つ目に書かせていただいた格安SIMについては、データ通信専用の以下のSIMがわりと低価格でおすすめです。

※楽天モバイルの1GBまで月額0円のプランは2022年にサービス終了したので、現在は上記が最安値です。

月々200~300円程度で、SIM無iPhoneが、困った時だけでもちゃんとつながるスマホになるのであれば、十分お買い得かと思います。

ちなみに私はシンプルに安さで選び、実際にHIS Mobileのビタッ!プラン を利用しています。

 

以上、ここではおすすめのCarPlay AI BOXとして、以下4機種を中心に紹介致しました。

ただし、上記注意点への配慮も含め、上記機種以外にもっと価格が安くて手軽なワイヤレスアダプターの機能に特化した機種もあります。

CarPlay/Android Autoのワイヤレス化全般についての詳細は、こちら”CarPlay/Android Autoのワイヤレス化方法とUSB接続との3つの違い“の記事に、最大手ブランドOTTOCASTのワイヤレスアダプターについての詳細は、こちら”OTTOCASTのiPhone/Androidワイヤレスミラーリングアダプター全比較“の記事に、それぞれまとめてみましたので、もしよければ合わせてご参考にどうぞ。

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