少しずつ世の中に浸透し始めたハイレゾ音源ですが、CDやハイレゾではない音楽配信サービスと比べるとまだまだ流通曲数は少ないのが現実です。
また、ハイレゾ配信サイトによって販売している曲・販売していない曲が違っているので、欲しいハイレゾ音源を探すのに意外と苦労する場合もあります。
ここでは、私KYOがこれまでに自分で購入してみたハイレゾ音源約800曲以上の中から、特におすすめの作品をアルバム単位でレビュー・紹介したいと思います。 かなり個人的な主観もありますが、1ユーザーの正直な感想として、参考になればと思います。
ところでハイレゾ音源の入手方法については、ハイレゾ配信サイトからの購入以外でも最近では、Amazon MusicやApple Musicなどのサブスク音楽アプリでの再生も可能です。
ハイレゾ音源について、サブスク音楽アプリ毎のハイレゾ対応曲の違いについて、こちら”ハイレゾ対応曲比較!Amazon MusicとApple Music片方にしか無い曲!?“の記事に、サブスク音楽アプリとハイレゾ配信サイトとの音質的な違いについて、こちら”Amazon Music HDの音質は悪い!?Apple Musicとe-onkyoとの確認結果“の記事に、スペック的な違いについて、こちら”Amazon Music HDのハイレゾが販売音源と決定的に違う3つの点と対策“の記事に、それぞれまとめてみました。
もしよければ、合わせてご参考にどうぞ。
ハイレゾ音源探しの難しさ
おすすめのハイレゾ音源紹介の前に、ハイレゾ音源探しの難しさについて簡単に書かせていただきます。
以下の表を見ていただければお分かりいただけると思いますが、ハイレゾ配信サイトによって販売している作品に意外と差があります。
つまり、欲しい作品がハイレゾ音源化されているかどうか知りたい場合、1つのハイレゾ配信サイトだけ調べても判断できない場合が多いのです。 ハイレゾ音源にはこのような探す上での難しさもあります。 CDやハイレゾではない音楽配信サービスのようにどこの店や販売・配信サイトでも同じものを売っているという状態では無いのです。
実際の私の体験談として、”UNDERWORLD” の最新アルバム “Barbara Barbara, we face a shining future” を購入しようとして”mora”でハイレゾ音源がないか探し、ハイレゾ音源版が販売されていないことを確認して、仕方なく普通にCD版を購入しました。
しかし、後日なにげに”e-onkyo music”を見てみると、 “Barbara Barbara, we face a shining future” のハイレゾ音源版が販売されているではありませんか!・・・という事態に陥ってしまったのです(T-T)
“Barbara Barbara, we face a shining future” のハイレゾ音源版が欲しい場合、現状では”e-onkyo music”もしくは”OTOTOY”からしか購入できないのです。
私のような見逃しを防ぐためにも、ハイレゾ音源探しにおいては少なくとも2,3サイト以上は確認してみるのがおすすめです。
代表的なハイレゾ配信サイトの、配信曲対応例についてまとめてみました。 ジャンルにもよりますが、楽曲の充実度と言う点では”e-onkyo music“が一歩抜き出ている印象です。 ハイレゾ音源探しにあたっては、サイトによって配信あり・無しがあるので、まずは“e-onkyo music”・”mora”・”レコチョク”等の主要サイトは確認しておくのがおすすめです。
ハイレゾ音源 配信サイト名 URL |
宇多田ヒカル ◆ Utada Hikaru Single Collection Vol.1 |
MISIA ◆ 星空のライヴ SONG BOOK HISTORY OF HOSHIZORA LIVE |
UNDERWORLD ◆ Barbara Barbara, we face a shining future |
中島美嘉 ◆ TEARS MIKA NAKASHIMA ALL SINGLES BEST |
---|---|---|---|---|
e-onkyo music www.e-onkyo.com |
○ 配信あり |
○ 配信あり |
○ 配信あり |
○ 配信あり |
mora mora.jp |
○ 配信あり |
○ 配信あり |
× 配信無し |
○ 配信あり |
レコチョク recochoku.jp/hires/ |
○ 配信あり |
○ 配信あり |
× 配信無し |
○ 配信あり |
OTOTOY ototoy.jp/top |
× 配信無し |
× 配信無し |
○ 配信あり |
× 配信無し |
music.jp music-book.jp /music |
○ 配信あり |
○ 配信あり |
× 配信無し |
○ 配信あり |
オリコン ミュージックストア music.oricon.co.jp |
○ 配信あり |
× 配信無し |
× 配信無し |
× 配信無し |
それでは、次章より私が買ってよかったと思える、ハイレゾ音源のおすすめランキングとその作品のレビューを紹介していきます。
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1位:MISIA星空のライヴSONG BOOK HISTORY OF HOSHIZORA LIVE / MISIA
生演奏にこだわって15年間開催されているツアー「MISIA星空のライヴ」の2001年開催「I」から2015年開催「VIII」までのベストテイク音源を収録した究極のライブベストアルバムです。
「つつみ込むように・・・」などデビュー時の曲から「白い季節」など最近の曲まで約15年分のライブの臨場感がたっぷり堪能できます。 名曲「Everything」やWBSのエンディングにもなっていた「地平線の向こう側へ」も収録されており、ライブ音源としてのベストテイクというだけでなく、選曲的にもベストな内容です。
このアルバムは、私が今まで購入したハイレゾ音源アルバムの中で間違いなく最もよかったと思え、自信を持っておすすめできるアルバムです。
CD音源に対するハイレゾ音源の決定的な良さの1つとして、臨場感の向上があげられます。 元々臨場感が伝わりやすいとされるライブ音源であることに加え、このMISIAの星空のライブではさらに生演奏にこだわっているライブ音源なので、臨場感の再現が得意なハイレゾ音源ならではの効果やポテンシャルを最大限引き出せる作品であるといえます。
特に圧巻でおすすめなのが、「そばにいて…(星空のライヴIV@稲佐山公園野外ステージ)」です。 野外ステージということもあり、かすかな虫の鳴き声までもが収録されています。
虫の鳴き声というと普通は音楽以外の音なので雑音とも感じてしまいそうですが、このハイレゾアルバムの場合は、とても自然かつリアルに収録されているため、全く雑音に感じません。 むしろ夏の夜の雰囲気をよりリアルに感じさせるのに一役かっている印象です。 夏の終わりの切なさのようなものまで臨場感を通して感じることができます。
音楽だけでなく、その場の季節・時刻・雰囲気までよりリアルに楽しむことができるのがまさにハイレゾ音源の可能性であることを認識させられる作品です。
MISIA星空のライヴSONG BOOK HISTORY OF HOSHIZORA LIVE (e-onkyo music)の詳細を確認
2位:Utada Hikaru Single Collection Vol.1(2014 Remastered) / 宇多田ヒカル
デビュー曲「Automatic」から「COLORS」までのシングル15曲が収録された宇多田ヒカル初期作品のベストアルバムです。 2014年、宇多田ヒカルのデビュー15周年を記念してエンジニア界の巨匠テッド・ジェンセンが全曲オリジナルマスターを使用してハイレゾ用にリマスタリングし、ハイレゾ音源として再リリースされました。
宇多田ヒカルの作品は、本人の音楽制作に対する妥協の無いこだわりもあり、音楽ファンの間では録音状態、すなわち音質が良いとされています。 つまり、ハイレゾ音源化によってオリジナルマスターの音質の良さのポテンシャルを最大限引き出すことができ、まさにハイレゾに適した作品であるといえるため、是非おすすめしたい作品です。
少しベタですが4曲目の「First Love」、これをハイレゾ音源で聴いてみて改めて感動しない人はいないと思います。 自分だけの空間の中で自分だけのために宇多田ヒカルが歌ってくれている・・・そんな贅沢な体験を限りなく現実に近いリアルな状態で感じることができます。 ストリングスの音色によって作られる包まれ感、この心地よさはクセになります。
また、ハイレゾ音源ならではの良さ、言い換えるとCD音源の差という観点においては、5 曲目の「Addicted To You」と6曲目の「Wait & See ~リスク~」がとても音質の違いが分かりやすいです。 2曲に共通して言えるとこですが、特にサビのコーラスが重なる部分でCDでも十分に音数が多くリッチに厚い音が楽しめますが、ハイレゾになるとさらに密度と音像の大きさ感・広さ感が増し、逆にCDの音がシンプルで少し物足りないような音質に聴こえてしまいます。
一般的にボーカルがある部分の方がハイレゾならではの違いが分かりやすいですが、このアルバムは全般的に録音状態がよいこともあり、イントロや間奏などボーカルトラックの無し部分でも違いを実感することができます。
Utada Hikaru Single Collection Vol.1 (e-onkyo music)の詳細を確認
3位:Paradise / T-SQUARE
2015年7月にリリースされたT-SQUAREの通算41枚目のオリジナルアルバムです。 1994年リリースの「夏の惑星」同様、夏を意識して製作されたアルバムで、全体を通して爽やかな夏のリゾート感が満載されています。 楽曲の素の良さに加えハイレゾ音源ならではの効果もあり、感動の中にもどこか癒しのエッセンスを感じることができます。
このハイレゾ作品は、購入時にハイレゾ音源のフォーマットとして、DSDとFLACを選択することができます。
DSD版の方がアナログレコードのようによりアナログな自然に近い音質で、しかもハイレゾウォークマン含むいくつかの機器では既にDSD対応済のため、私は少し背伸びしてDSD版を購入してみました。 確かに音質としてはナチュラルな感じですばらしい印象でしたが、後から購入したカーナビが実はDSD対応しておらず、やはり汎用性を考えると現段階ではまだFLAC版にしておけばよかったと少し後悔しました。。。 カーナビという枠組みではまだまだDSD対応は先のようです。
音質だけを考えるとDSD版の方がおすすめですが、DSD版の購入に踏み切るときは身の回りの対応機器だけでなく、少し先の将来も含めたリスニング環境を意識して検討してみるのがベストです。 ちなみに価格にも差があり、DSD版の方がFLAC版よりも価格設定が高めとなっています。
作品の中身については、その楽曲自体の良さや個人的好みに多少左右されますが、私は6曲目の「Eternal Glory」がダントツおすすめです。 最初聴いたときは、この1曲だけでかなりの感動を覚え、このアルバムの衝動買いにつながりました(笑)。 個人的にはT-SQUAREの楽曲の中でF1グランプリのテーマとしても有名になった名曲中の名曲「Truth」と並ぶレベルの分かりやすく感動しやすい曲ではないかと思います。 少し大げさかもしれませんが、ハイレゾならではの高音質との相乗効果もあり、サックスの音色の綺麗さには本当に涙が出そうになります。
そんなわけで、「Eternal Glory」はT-SQUAREの作品ので私の一番のお気に入り曲になったので、個人的にヘッドフォンやオーディオシステムを試すときのリファレンス曲にいつも使用しています。
少し失礼な言い方かもしれませんが、この「Eternal Glory」1曲のためだけにこのアルバムを購入しても十分価値があります・・・それくらい「Eternal Glory」はすばらしい・おすすめの曲です。
T-SQUARE Paradise (e-onkyo music)の詳細を確認
4位:DEARS / 中島美嘉
デビュー曲「STARS」から2014年リリースの「Fighter/Gift」まで、シングル40タイトルを「DEARS」盤と「TEARS」盤に振り分け、それぞれ20曲ずつを収録したベストアルバムのうちの「DEARS」盤です。
「DEARS」盤の選曲基準は「明日のために頑張る涙」とのことですが、正直感じ方は人それぞれなので、購入検討にあたっては実際の収録曲確認が必要です。
ちなみに「DEARS」盤と「TEARS」盤2枚発売という分割販売に関しては、商業的・選曲基準が分かりにくい等否定的な意見も正直多いです。 しかし、各収録曲そのものは過去シングルリリースされた曲だけあって完成度は高く、どちらのアルバムも聴き応え十分の内容です。
このような2枚分割発売に対し非常に悩ましいのが、両方買うべきか?どちらかだけ買うべきか?という問題です。 私はどちらを買うべきか真剣に悩んだ結果、結局最終的には両方購入してしまいました。
どちらか1枚だけ選ぶとすると個人的には「DEARS」盤がおすすめです。 「DEARS」盤ですと、シングル販売としては実は唯一の第1位を記
録した「NANA」の「GLAMOROUS SKY」、そしてハイレゾならではの音質の良さを大いに感じることができるダイナミックレンジ広めのバラード作品「FIND THE WAY」、ハイレゾ音源が得意な細かい息づかい表現を感じやすい「初恋」が収録されているからです。
中島美嘉 DEARS (e-onkyo music)の詳細を確認
5位:Fourplay / Fourplay
ジャズ・フュージョン界のトップ・ミュージシャン4人によって結成されたバンドFourplayが1991年にリリースしたデビューアルバムです。 演奏や曲の完成度としてのすばらしさだけでなく、聴いている時のなんとも言えない心地よさから、1作目にして既に最高傑作のアルバムと言われています。
このアルバムを聴いていて最初に気付くのが、他のハイレゾ音源やCD音源と比較すると、アルバム全曲に渡って収録されている音量が小さいということです。 これは、ハイレゾ音源用マスタリングの際にダイナミックレンジを広めにとってコンプレッサーを最小限に抑えているためと考えられます。 とはいえ、実際だいぶ音量差を感じるので、他の音源に対して音量を大きめに調節して聴くのがおすすめです。
内容としては、ジャズ・フュージョンというジャンル上、いくつかの曲が少し似ていたり、似たフレーズが繰り替えされる部分もありますが、それ以上に楽曲のクオリティーとアコースティックギターやピアノなど生の倍音成分を多く含む生楽器の音色が本当に綺麗でおすすめです。
このアルバムがはえるシーンとして、個人的には夕方~夜のドライブが一番ハマると考えてます。 特に夜、仕事帰り等の際に聴くと、優しく綺麗な音色が疲れた体に染み渡り、非常に癒されます。
ジャズ・フュージョンを普段聴かない方であっても、このアルバムだけは是非おためしいただきたい、おすすめの作品です。
Fourplay (e-onkyo music)の詳細を確認
おすすめハイレゾ音源厳選ランキングまとめ
というわけで、私KYOがこれまでに購入たハイレゾ音源約500曲弱の中からのおすすめの作品は、以下5作品となります。
- 1位:MISIA星空のライヴSONG BOOK HISTORY OF HOSHIZORA LIVE / MISIA
- 2位:Utada Hikaru Single Collection Vol.1(2014 Remastered) / 宇多田ヒカル
- 3位:Paradise / T-SQUARE
- 4位:DEARS / 中島美嘉
- 5位:Fourplay / Fourplay
上記おすすめのハイレゾ音源も含め、多くの場合CDよりも少し高めに価格設定されているハイレゾ音源をできる限り安くお得にダウンロードする方法をこちら”ハイレゾ音源をできるだけ安くお得にダウンロードする5つの方法“の記事にまとめてみました。 さらに支払い時にちょっとした工夫をすることで還元ポイントを最大3~4重に獲得し、少しでもハイレゾ購入費用を節約する方法について、こちら”ハイレゾ音源購入時にポイント3重取りで4%以上お得になる方法“の記事にまとめてみました。
また、実際にハイレゾ音源をダウンロードする際に使用するハイレゾ配信サイトの選び方については、こちら”ハイレゾ音源入手方法はサブスク/購入の2通り!おすすめサイトは?“の記事にまとめてみました。
もしよろしければ合わせご参考にどうぞ。