リアモニター後付け費用と選び方|フリップダウンvsヘッドレスト!

長距離ドライブで、子供に静かに過ごして欲しい…そんな想いで車にリアモニターの後付けを検討する人は多いと思います。

リアモニター後付け費用と選び方|フリップダウンvsヘッドレスト!

実はリアモニターには、天井設置フリップダウン型と、前方シート設置ヘッドレスト取付型の2種類があり、部品本体や作業工賃費用相場が大きく異なります。

また、フリップダウン型はサンルーフの仕様によってはそもそも取付不可の場合があったり、もし取付可能でも天井の穴あけ加工が必須だったり、知らないと思いもよらない後悔につながる可能性があるので注意が必要です。

そこでここでは、私が自分の車にリアモニターを装着すべく部品選定に悩んだ結果、ヘッドレストモニター2個をDIY取り付けした実経験を元に、以下について解説します。

この記事で分かるリアモニター後付けの最新知識

また、この記事は以下の通り私の経験や事実がベースですので、安心してお読みいただければと思います。

この記事の信頼性
  • 車の内装開発歴20年の私の経験を元にリアモニター選び方のコツ・比較結果を解説
  • ヘッドレストモニター2台を購入し自車に取付済の私の経験を踏まえて注意点を解説
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自動車エンジニア

KYO(きょー)

  • 自動車会社で車内の企画開発を20年担当
  • 年間30車種以上試乗最新技術を分析中
  • 開発現場で得た車ノウハウブログ発信中

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目次

リアモニター後付けの基本|2種類の取り付け

リアモニター後付けの基本|2種類の取り付け

車の後付けリアモニターには、大きく分けてフリップダウンモニターとヘッドレストモニター2種類があります。

この2つは取り付け位置配線経路大きく違うため、選び方を間違えると、こんなはずじゃなかった…という後悔につながる可能性があります。

ここでは、それぞれの特徴や違いを解説していきます。

 

後付けリアモニターの種類選び方診断

後付けリアモニターの種類選び方診断

リアモニターの種類選びは、以下4つの基準で判断いただくのがおすすめです。

リアモニターの種類選びの判断基準4選
  • 車のサンルーフ仕様はどれか?
  • 取付作業簡単さ(自分で取付?専門業者へ依頼?)
  • デジタル(ルーム)ミラー装着予定があるか?
  • 天井穴あけ加工はOKか?

最も影響が大きいのがサンルーフの大きさや形状で、車の天井中央あたりまでサンルーフのガラス部分が存在する場合は、そもそもフリップダウンモニターの取り付けは不可能で、ヘッドレストモニター一択となります。

私の場合も、電動パノラマスライディングルーフと呼ばれる屋根全面がガラス仕様の車だったので、早々にフリップダウンモニターを選択肢から除外しました。

詳しくは以下の診断チャートをご活用いただければと思います。

後付けリアモニターの種類選び方診断チャート
車の
サンルーフ仕様は?
(後席天井部はガラス?)
or 通常サンルーフ or
左右ツインルーフ
パノラマルーフ or
前後ツインルーフ
取付作業は? 専門業者へ依頼
自分で取付
後方視界確保用に
デジタルミラー
装着予定あり?


天井穴あけ
加工はOK?
OK
(長く乗る)
NG
(数年以内に
売却可能性有)
最適な
リアモニター種類
フリップダウン型 ヘッドレスト型

次章からは、フリップダウンモニターとヘッドレストモニターそれぞれの特徴を詳しく紹介していきます。

フリップダウンモニターの特徴と仕組み

フリップダウンモニターの特徴と仕組み

フリップダウンモニターとは、天井に設置し使用時に画面を下方向へ開く折りたたみ式のリアモニターです。上図はトヨタアルファードの純正フリップダウンモニターです。

最大の特徴は、ディスプレイ1つ2列目以降後部座席全てをカバーできる点です。また、どの席に座っていても画面が見やすく、視線方向が上方向なので比較的車酔いしにくいメリットもあります。

また、使わない時は折りたたんで収納可能なので、室内空間をスッキリさせられるのも大きな魅力です。

取り付けの仕組みとしては、車の天井の内張りを一部カットし、ルーフリンフォースと呼ばれる車側の金属フレームにブラケットやステーと呼ばれる専用金具を使ってビス留め固定します。その後、電源線・映像線を運転席付近まで天井やピラーの内張り内部を通過させて配線します。

作業にはわりと専門的な技術や知識が必要なので、無理なDIY施工は避けて専門業者に取り付け作業依頼いただくのがおすすめです。

フリップダウンモニターの特徴を整理すると以下の通りです。

フリップダウンモニターの特徴まとめ
  • 1つのモニター後部座席全体をカバーでき視認性良い
  • 使わない時は天井に収納して車内の見た目がスッキリ
  • 天井穴あけ加工・複雑な配線が必要で取付は業者への依頼が無難

 

ヘッドレストモニターの特徴と仕組み

ヘッドレストモニターの特徴と仕組み

ヘッドレストモニターとは、その名の通り運転席・助手席のヘッドレスト付近に取り付けるタイプのリアモニターです。上図はフォルクスワーゲンティグアンへ2台のヘッドレストモニターを後付けした事例です。

後席乗員の目線と同じ高さに画面を配置できるので、長時間の視聴でも首が疲れにくいのが特徴です。

また、左右2個のモニターを設置し配線や設定を工夫することで、左右別々のコンテンツを楽しむこともできます。

取り付けの仕組みとしては、専用固定アームをヘッドレストのシャフト部分に挟み込む形で固定し、モニターを装着する形が一般的です。フリップダウンモニターとは異なり、天井への加工が不要なため、比較的簡単に取り付けできるのが魅力です。電源線・映像線はシート内部を通過させるのが見栄え上は理想ですが、簡単に作業したい場合は、束ねてシート表面に沿って配線するのも手です。

私が実際に取り付け作業を行った際も、複雑な加工作業などは不要だったので1時間弱で作業完了しました。車のパーツ取り付けや配線に不慣れな人でもわりと挑戦しやすいレベルの作業です。

ちなみに、以前は既存のヘッドレストを取り外してモニター一体型ヘッドレストに交換する方式が主流でしたが、以下理由により現在ではリアモニター市場から消えつつあります。

モニター一体型ヘッドレストの衰退理由
  • ヘッドレストの中に入らないレベルに画面サイズ大型化のトレンドが進行
  • ヘッドレストを非純正品に交換することで車検不適合のリスク発生

ヘッドレストモニターの特徴を整理すると以下の通りです。

ヘッドレストモニターの特徴まとめ
  • 自然な姿勢で視聴できるので長時間利用でも首が疲れにくい
  • 左右のモニターで別々のコンテンツを楽しむことも可能
  • シャフト仕様(形状・幅・直径)の適合確認さえできれば簡単にDIY装着可能

 

純正リアモニター・iPad代用との違い

純正リアモニター・タブレット代用との違い

わざわざ社外のリアモニターを後付けしなくても、iPadなどのタブレットで代用したり、純正オプションのリアモニター装着したりすればよいのでは?とお考えの人もいらっしゃるかと思います。しかし、タブレットの代用や純正オプションと社外リアモニターの後付けとでは以下のような違いがあります。

リアモニターの違いまとめ(iPad代用/純正/社外)
  • iPad代用:内蔵バッテリー爆発防止で夏場は車内放置NGなので毎回脱着の手間手荷物増加
  • 純正リアモニター:見た目や品質的な安心感は完璧だが高額(社外品の約10倍)、車種により設定無後から追加不可の場合あり
  • 社外後付けリアモニター:耐久性に不安はあるが純正品の約1/10の費用好みの仕様を選択可能

見た目や品質面では純正リアモニターが最強ですが、費用を抑えつつそこそこ快適に使いたい場合は、社外後付けリアモニターが最もおすすめです。

失敗しないリアモニターの選び方5箇条

失敗しないリアモニターの選び方5箇条

リアモニター選びで失敗しないためには、単に画面サイズと価格だけでは決めないことが重要で、フリップダウンモニター・ヘッドレストモニターどちらのタイプを選ぶにしても、共通して確認すべきポイントが5点あります。

これらを確認せずに選んでしまうと、思ったより圧迫感があって使いづらい、起動が遅くてイライラするといった後悔の原因になります。

リアモニター選定時に確認すべき5つのポイント
  1. 画質とサイズ11〜15インチかつ解像度フルHD以上がおすすめ
  2. 接続性AIBOX/Fire TV/Switch等が接続可能なHDMI端子は必須
  3. 再生メディアDVDドライブ内蔵vs薄型のトレードオフ
  4. Android搭載Android内蔵の利便性vs高速起動のトレードオフ
  5. 操作性タッチパネルvsリモコンは基本タッチ操作が快適

 

1)解像度・画面サイズ(11~15インチが目安)確認

リアモニターを選ぶ際、まず確認すべきは解像度と画面サイズです。

最近の映像コンテンツはほとんどがフルHD(フルハイビジョン)で制作されているため、それに合わせて解像度もできればフルHD (1920×1080)最低でもHD (1366×768)以上をお選びいただくのがおすすめです。画面サイズは小さすぎず大きすぎない11~15インチがおすすめです。

具体的な目安をまとめると、以下の通りです。

リアモニター解像度・画面サイズ選定のポイント
  • 解像度はフルHD(1920×1080)以上を選ぶと画質の粗さが気になりにくい
  • 11〜12インチ:軽自動車・コンパクトカー・SUVまでのヘッドレスト型に最適
  • 12~14インチ:大型ミニバン・大型SUVなど室内が広い車のヘッドレスト型に最適
  • 12〜15インチ:ミニバンなどのハイルーフ車でフリップダウン型に最適

画面が大きいほど視認性は高まりますが、フリップダウンタイプの場合は天井からの出っ張りが増え、圧迫感や後方視界の悪化に影響する点にもご注意が必要です。

 

2)HDMI入力端子は必須

リアモニター選びの際には、HDMI入力端子の有無は必ずご確認いただくのがおすすめです。

HDMI端子がないと、スマートフォン・Switchなどのゲーム機、AIBOXやFire TV Stickなどの主要な映像出力機器を接続できず、以下のような使い方ができないとリアモニター自体が有効活用できません。

HDMI接続で実現できる使い方例
  • Amazon Fire TV StickでYouTube/Prime Video/Netflixを視聴
  • オットキャストなどのAIBOXでYouTube/Prime Video/Netflixを視聴
  • スマートフォンの画面映像をミラーリングで映して視聴
  • Nintendo Switchなどのゲーム機を接続して遊ぶ

動画配信・スマホ・ゲーム機を接続するならHDMI端子はあれば便利ではなく必要不可欠とお考えいただければと思います。

 

3)DVDプレーヤー内蔵有無と薄型設計のジレンマ

DVDプレーヤー内蔵モデルは、インターネット接続環境がない場所でも映像を楽しめる点が大きなメリットです。しかし、プレーヤー自体を内蔵する分だけ本体サイズが厚くなるというジレンマもあります。

特にヘッドレストモニターの場合、本体が厚くなると座席の前後スペースを圧迫し、後席の人と画面との距離が近くなったり圧迫感を与えたり悪影響があります。

視聴するコンテンツとして、お持ちのDVDライブラリがメインなのか、動画配信サービスやゲームがメインなのか事前に整理いただくのがおすすめです。

DVD内蔵モデルvs非内蔵薄型モデルの比較と向いている人
  • ヘッドレスト型DVD内蔵:多くのDVDライブラリを持っておりDVDの利用頻度が多い
  • ヘッドレスト型DVD非内蔵動画アプリやゲーム利用がメインで見た目の圧迫感を避けたい人
  • フリップダウン型天井設置のため構造上DVD内蔵による厚みの影響を受けにくい

特にヘッドレストモニターの場合、普段視聴するメディアの種類も考慮しながら、DVD再生機能と薄型設計どちらを優先するか判断いただく必要があります。

 

4)Android内蔵有無と起動時間のジレンマ

Android OS搭載モデルは、YouTubeやプライムビデオなど様々なアプリが直接使える利便性が魅力です。一方で、エンジンをかけてから画面が映るまでに時間がかかるため、乗ってすぐ映像を見たい人は多少ストレスを感じます。

既にAIBOXをお使いの人は実感いただけると思いますが、Android OSの起動まで数十秒かかるため、近距離の送迎などには不向きな反面、長距離のドライブだとあまり大きな問題にはなりません。

Android内蔵モデルvs非内蔵薄型モデルの比較と向いている人
  • Android内蔵動画アプリ利用がメインで複数のヘッドレストモニターを個別に使いたい人
  • Android非内蔵DVDやゲームの利用がメインの人

使用シーンに合わせて、アプリを個別に使える利便性と立ち上がり時間の早さどちらを優先するか判断いただく必要があります。

 

5)タッチパネル対応有無の確認

最後に確認しておきたいのが、タッチパネル対応の有無です。タッチパネル非対応の場合、操作はリモコンのみとなり、遠隔で行うぶん操作性が少し悪化するのと、リモコンが行方不明になった場合のストレスがあります。

タッチパネル対応モデルのメリット
  • リモコンの行方不明問題電池切れ問題に悩まなくてよい
  • 小さな子供でも直感的に操作可能

入力切り替えや音量調整など操作の使用頻度によって実際の必要性は変わってきますが、できる限りタッチパネル対応モデルを選んでおくのが、後々のストレス低減のためにもおすすめです。

 

フリップダウン/ヘッドレストモニター比較6選

フリップダウン/ヘッドレストモニター比較6選

ここからは、私が実際に後付け用のリアモニター購入にあたり1週間悩み考え続けた結果も踏まえ、フリップダウンモニターのベスト3モデル、ヘッドレストモニターのベスト3モデル、合計6モデルについて比較結果をご紹介します。用途や予算に合わせ、自分に合うリアモニター探しの参考にしていただけると幸いです。

 

フリップダウンモニター厳選比較ベスト3

フリップダウンモニター厳選比較ベスト3

フリップダウンモニター選びでは、画面サイズ・画質(解像度)・機能性(Android内蔵有無)・起動速度・製造ブランド品質の各項目のバランスを見極めるのが重要です。

新型車ではナビ画面サイズ10インチ以上が当たり前になりつつある昨今、視点からやや離れた天井に取り付けるサイズとしては、最低12インチ以上を選択いただくのがおすすめです。

天井設置というタイプの特性上、一度取り付けると簡単には交換しにくいため、最初の選定が特に大切になります。数あるモデルの中から、後悔しにくい3モデルを厳選しました。

フリップダウンモニター厳選ベスト3モデル
  • XTRONS製CM156HD:15.6″大画面でフルHD(1920×1080)高解像度・高速起動モデル
  • XTRONS製CM140HD:14″大画面で2万円の高コスパ・高速起動モデル
  • ALPINE製RXH12X2:12.8″画面で信頼・安心の日本製・高速起動モデル

検証した全11モデルの比較一覧表は以下の通りです。

画面
サイズ
製品名 おす
すめ
価格 HDMI
入力
解像度 DVD再生
対応
Android
内蔵
起動
速さ
日本製
19.5″ XTRONS
CM195HD
4.0万円 ○+
1600×900
× × ×
17.3″ XTRONS
CM173HDS
2.9万円
1920×1080
× × ×
15.6″ XTRONS
CM157AF
4.8万円
1366×768
× × ×
XTRONS
CM156HD
2.6万円
1920×1080
× × ×
14″ XTRONS
CM140AF
3.6万円
1366×768
× × ×
XTRONS
CM140HD
2.0万円
1366×768
× × ×
12.8″ ALPINE
RXH12X2
8.3万円 ○-
1280×720
× ×
11.6″ XTRONS
CM118A
3.2万円
1366×768
× × ×
XTRONS
CM118HD
1.9万円
1366×768
× × ×
10.1″ ALPINE
RSH10XS
4.5万円
1024×600
× ×
Pioneer
TVM-FW1050
4.2万円
1024×600
× ×

最近では中国メーカーのコスト競争力向上による台頭で、日本メーカーは市場から撤退傾向です。アルパイン・パイオニアが日本メーカーの選択肢として存在しますが、品質上の優位性は間違い無い反面、価格やスペック面で課題があります。

 

ヘッドレストモニター厳選比較ベスト3

ヘッドレストモニター厳選比較ベスト3

ヘッドレストモニター選びでは、画面サイズ・画質(解像度)・機能性(DVD/Android内蔵有無)・起動速度・製造ブランド品質の各項目のバランスを見極めるのが重要です。

新型車ではナビ画面サイズ10インチ以上が当たり前になりつつある昨今、目の前に設置するモニターとは言え、最低11インチ以上のサイズを選択いただくのがおすすめです。

数あるモデルの中から、用途別に3モデルを厳選しました。

ヘッドレストモニター厳選ベスト3モデル
  • SAKUKA製AZ140:14″大画面でフルHD高解像度・薄型・高機能ハイエンドモデル
  • SAKUKA製1418MP:14″大画面・フルHD高解像度・薄型・1.9万円の高コスパモデル
  • SAKUKA製1166MP:11.6″画面でフルHD高解像度・薄型で1.6万円の超高コスパシンプルモデル

検証した全13モデルの比較一覧表は以下の通りです。

画面
サイズ
製品名 おす
すめ
価格 HDMI
入力
解像度 タッチ
パネル
対応
DVD再生
対応
薄型
設計
Android
内蔵
起動
速さ
日本製
14″ SAKUKA
AZ140
4.3万円
1920×1080
× × ×
SAKUKA
140DVDATV
3.7万円
1920×1080
× × × ×
SAKUKA
1418ATV
2.9万円
1920×1080
× × × ×
SAKUKA
WG140DV
○+ 2.4万円
1920×1080
× × × ×
SAKUKA
1418MP
1.9万円
1920×1080
× × ×
12.2″ SAKUKA
AZ122
○+ 3.9万円
1920×1080
× × ×
SAKUKA
1228GTV
2.7万円
1920×1080
× × × ×
11.6″ SAKUKA
116DVDTV
3.3万円
1920×1080
× × × ×
SAKUKA
1166ATV
2.5万円
1920×1080
× × × ×
SAKUKA
WG116DV
2.3万円
1920×1080
× × × ×
SAKUKA
1166MP
1.6万円
1920×1080
× × ×
XTRONS
HM117HD
2.6万円
1366×768
× × × ×
10.1″ Pioneer
TVM-PW1000
5.9万円 ○-
1280×800
× × ×

ヘッドレストモニター市場でもフリップダウンモニター同様に、中国メーカーのコスト競争力向上による台頭で、日本メーカーはほぼ撤退を余儀なくされているのが現状です。フリップダウンモニター市場では日本メーカーが少し選択肢として残存していましたが、製品の汎用性が高くてよりコスト競争が厳しいヘッドレストモニターでは、中国メーカーの寡占状態です。

その結果、ヘッドレストモニターは1万円台から購入できる高コスパモデルも多く、取り付けも含めた総額でもフリップダウンモニターと比べて費用を抑えやすい点も魅力です。

リアモニター後付け費用相場比較

リアモニター後付け費用相場比較

車にリアモニターを後付けする際、多くの方が気になるのが費用相場ではないでしょうか。フリップダウン型とヘッドレスト取り付け型では工賃や本体価格の相場が異なり、選ぶタイプによって総額に数万円の差が生まれることもあります。

先に費用相場の結論をまとめると以下の通りですが、ここでは、実際に私が取り付けてみた事例も踏まえながら費用相場を詳しく比較していきます。

リアモニター後付け費用相場
  • フリップダウン型:部品代2〜5万円 + 取付工賃2〜5万円 = 総額4~10万円
  • ヘッドレスト取付型1個:部品代1.5〜4.5万円 + 取付工賃0〜1万円 = 総額1.5~5.5万円
  • ヘッドレスト取付型2個:部品代3〜9万円 + 取付工賃0〜2万円 = 総額3~11万円

 

フリップダウンは取付工賃2~5万円

フリップダウンモニターは、天井への穴あけ加工や複雑な配線作業が必要なため、業者に依頼すると工賃だけで2〜5万円ほどかかるのが一般的です。リアモニター本体価格も中国製社外品だと2〜5万円程度が相場のため、総額では最大10万円前後を見込んでおくとよいかと思います。ちなみに、日本製のディーラーオプション品ですと本体価格だけで、10~15万円です。

費用に幅が出る主な要因は、以下の通り作業時間に差が出るためです。

取付費用(≒時間)に幅がある理由
  • 配線ルートの複雑さ:車種により配線を通す距離・経路違いあり
  • 天井内張りの取り外し難易度:車種により形状・構造違いあり

私の開発経験上でも、天井の内張りをはがす前に取り外しが必要な内装トリム材の位置や数は車の内装形状によって異なりますし、リアモニター固定先のルーフリンフォースと呼ばれる車側の金属フレームは、車の衝突安全性能確保のために車種毎に取り付け位置が違っており、リアモニターが取り付けやすい位置に必ずしも設定されているわけでは無いです。

 

ヘッドレストは複雑配線不要でDIY可能

ヘッドレストモニターは天井加工や複雑な配線が不要なモデルも多く、DIYでの取り付けがしやすい点が大きな魅力です。本体価格も1万円台後半んから購入できるモデルがあり、費用を抑えたい人に向いています。

DIYで取り付ける場合、費用として発生するのは基本的に本体価格と追加の取り付け小物類のみとなり、工賃は不要です。ただし、以下の点には注意が必要です。

ヘッドレストモニター後付けDIY作業の注意点
  • シャフト仕様(形状・幅・直径)の適合確認は必須
  • 2台以上モニター設置時はシガーソケット電源分配器・HDMI信号分配器が必要
  • 2台以上モニター設置時は部品代が増加
  • 配線を隠す作業は自分で行う必要があり、見た目の仕上がりに差が出やすい

自分で取り付ける自信がない場合は、もちろん、業者へ作業依頼する選択肢もあります。

ヘッドレストモニターは、わりとシンプルな作業なため、業者に依頼しても工賃は1〜2万円に収まるのが一般的です。リアモニター本体価格も中国製社外品だと1個あたり1.5〜4.5万円程度が相場のため、2個装着したとしても総額では最大10万円前後を見込んでおくとよいかと思います。

 

車種専用キットの有無で変わる費用

特にフリップダウンモニターの場合、費用の違いが生まれるもう一つの要因が、車種専用キットの有無です。専用キットが用意されている車種であれば、車種専用キットの費用が必要ではありますが、取り付け穴の位置や配線長などがぴったり合うため、作業時間の短縮とともに工賃を抑えられる傾向にあります。

一方、汎用キットしかない車種の場合、以下のような追加費用が発生することがあります。

汎用キットでフリップダウンモニター取付時の追加費用リスク
  • 加工費:モニターを固定するための追加パーツ製作が必要になるケース
  • 配線延長・変換代:配線の長さやコネクター形状が合わず追加部品が必要になるケース
  • 作業時間延長による工賃増:適合部品がないぶん、手作業での調整が増える

例えば、ハイエース・ノア・アルファードなどの人気車種であれば専用キットが豊富に揃っていることが多いため、購入前に自分の車種に対応したキットがあるか確認しておくと安心です。

 

業者依頼と自分で取付のメリデメ比較

最後に、業者へ依頼する場合と自分で取り付ける場合、それぞれのメリット・デメリットを整理します。どちらが自分に合っているかの判断材料にご活用下さい。

取付作業の業者依頼vsDIYのメリット・デメリット
  • 業者依頼のメリット:配線ミスや取り付け不良のリスクが低く、作業保証が付くケースも有
  • 業者依頼のデメリット:工賃がかかる分、総額は高い
  • 自分で取付のメリット:工賃がかからず、総額を低く抑えられる
  • 自分で取付のデメリット:取り付けミス・配線トラブルの際は自己責任で解決が必要

私の経験を踏まえると、フリップダウンモニターのように天井加工を伴う場合は業者依頼、ヘッドレストモニターのような作業が簡単な場合はDIYと使い分けいただくのがおすすめです。

実際は、私がヘッドレストモニター取り付けをDIYで実施した際は、ほぼ1時間程度で作業完了できましたが、ご自身の作業経験や時間的な余裕も踏まえて、無理のない方法を選んでいただければと思います。

 

リアモニター後付けで後悔しないための注意点3つ

リアモニター後付けで後悔しないための注意点3つ

車にリアモニターを後付けする前に、必ず確認しておきたい注意点が3つあります。

リアモニター後付けでは、費用や画面サイズなどのスペック面に目が向きがちですが、実際に取り付け後に、こんなはずではなかった…などの後悔を発生させない事が最も重要です。

 

天井への穴あけ加工リスク

フリップダウンモニターを取り付ける際、ほぼ間違いなく内装天井材への穴あけ加工が発生します。一度穴あけ加工を行うと、天井自体を新品に交換しない限り、元に戻せません。

近い将来に車を売却する予定がある場合は、査定額に影響する可能性がある点に注意が必要です。

穴あけ加工に関しては、以下のようなリスクが考えられます。

天井穴あけ加工時のリスク
  • リセールバリュー低下リスク:非純正品の装着・加工跡残りにより、査定額の減額リスク
  • 配線トラブル発生リスク:作業に不慣れな業者だと、天井裏の純正配線を傷つけるリスク
  • リース車特有の制約:リース契約条件により加工そのものが禁止の場合あり

リース契約車・残価型ローン設定車など、将来的に手放す可能性がある車の場合は、契約条件をご確認いただき、加工NGの場合は加工が不要なヘッドレストモニターを採用いただくのもおすすめです。

 

ヘッドレストの車検不適合リスク

ヘッドレストモニターを選ぶ際、見落としがちなのが車検不適合問題です。

ただし、車検で問題となるのは、昔主流だった純正ヘッドレストと交換するタイプのモニター一体型ヘッドレストの場合であり、現在主流のヘッドレストのシャフト部分に専用固定アームを挟み込む方式のモニターは基本的には対象外のようです。

とは言え、仮にディーラーや検査員に指摘された場合は、構造上すぐに取り外しも可能なので、基本的に心配しなくても大丈夫かと思います。

車検で指摘される可能性がある主な理由は、以下の通りです。

ヘッドレストモニターの車検不適合理由
  • 運転者の後方視界を妨げる位置に設置されている
  • 衝突時に後席乗員がモニターに頭をぶつけた場合、シートより硬く角のエッジがあり怪我の可能性有

例えばレクサスLXなどの高級車では、メーカー純正装備としてシート背面取り付けのヘッドレストモニターシステムが存在していますが、取り付け状態で衝突安全評価などの厳しい試験をクリアしているため、見た目だけでは分からない安全性能に違いがあると考えられます。

 

使用頻度を考えた費用対効果

最後に見落としがちなのが、使用頻度と費用対効果のバランスです。せっかく数万円をかけて後付けしても、実際にはほとんど使わなかったというケースも可能性としてあります。

購入前には、以下の点を冷静に考えてみるのがおすすめです。

費用対効果算出のための前提条件
  • 長距離ドライブの頻度:月に数回程度なら高コスパモデルでも十分
  • 子供の現年齢と今後の利用年数:成長と共に使用頻度が下がる可能性も考慮し年数算出

仮に毎週末1回利用し、小学校6年間利用したとすると、365÷7×6=約300回利用なので、3万円のモデルを購入すると1回あたり100円なので、元は取れそうですが、30万円となると、1回あたり1000円となるので少し考えものです。

また、週末のお出かけや長期連休時の帰省など、具体的にいつどのように利用するかの使用シーンをご家族でお話いただいた上で、購入要否を判断いただくと、費用対効果の高い選択ができるのでおすすめです。

 

FAQ|リアモニター後付けでよくある質問

FAQ|リアモニター後付けでよくある質問

ここまでリアモニターの種類や費用、選び方について解説してきましたが、ここで改めて、リアモニター後付けでよくある質問と回答をまとめておきます。

 

自分でも簡単に取り付けできる?

リアモニターの種類によって難易度は大きく異なり、ヘッドレストモニターであれば、シャフト仕様(形状・幅・直径)さえ合えば工具なしで簡単にDIY装着可能です。

一方、フリップダウンモニターは天井の内張りを外したり穴あけ加工をしたり大がかりな作業が必要なため、車の整備経験の少ない人は、無理をせず取り付け専門業者に依頼いただくのがおすすめです。

 

フリップダウンとヘッドレストどちらが良い?

取り付けの簡単さや費用の安さを優先するならヘッドレストモニターがおすすめです。一方で、未使用時の収納見栄えを優先しある程度取り付けのハードルがクリアできる場合はフリップダウンモニターもおすすめです。

 

スマホミラーリングは可能?

HDMI対応モデルであれば、スマートフォンとのミラーリングに対応しています。

ただし、対応方式は製品によって異なり主に以下2種類のミラーリング方式があります。

2種類のミラーリング方式
  • 有線ミラーリング:HDMIケーブルでスマートフォンと直接ケーブル接続する方式
  • 無線ミラーリング:Android内蔵モニターが前提でWi-Fi経由でワイヤレス接続する方式

 

まとめ|後付けリアモニターの選び方と費用相場まとめ

まとめ|後付けリアモニターの選び方と費用相場まとめ

最後にリアモニターを後付けする場合の選び方と費用相場についておさらいしておきます。

まず、以下の診断チャートを活用すれば、フリップダウン型かヘッドレスト取付型のどちらを選ぶべきか判断できました。

後付けリアモニターの種類選び方診断チャート
車の
サンルーフ仕様は
どれ?
無 or 通常サンルーフ or
左右ツインサンルーフ有
パノラマサンルーフ
(後席天井までガラス) or
前後ツインサンルーフ有
取付作業は? 専門業者へ依頼
自分で
簡単取付
後方視界確保用に
デジタルミラー
装着予定あり?


天井穴あけ
加工はOK?
OK
(長く乗る)
NG
(数年以内に
売る可能性有)
最適な
リアモニター種類
フリップダウン
モニター
ヘッドレスト
モニター

次にフリップダウン型・ヘッドレスト取付型それぞれのおすすめリアモニターベスト3モデルは以下の通りでした。

フリップダウンモニター厳選ベスト3モデル
  • XTRONS製CM156HD:15.6″大画面でフルHD(1920×1080)高解像度・高速起動モデル
  • XTRONS製CM140HD:14″大画面で2万円の高コスパ・高速起動モデル
  • ALPINE製RXH12X2:12.8″画面で信頼・安心の日本製・高速起動モデル
ヘッドレストモニター厳選ベスト3モデル
  • SAKUKA製AZ140:14″大画面でフルHD高解像度・薄型・高機能ハイエンドモデル
  • SAKUKA製1418MP:14″大画面・フルHD高解像度・薄型・1.9万円の高コスパモデル
  • SAKUKA製1166MP:11.6″画面でフルHD高解像度・薄型で1.6万円の超高コスパシンプルモデル

また、リアモニターを後付けした場合に必要な費用相場の概算額は以下の通りでした。

リアモニター後付け費用相場
  • フリップダウン型:部品代2〜5万円 + 取付工賃2〜5万円 = 総額4~10万円
  • ヘッドレスト取付型1個:部品代1.5〜4.5万円 + 取付工賃0〜1万円 = 総額1.5~5.5万円
  • ヘッドレスト取付型2個:部品代3〜9万円 + 取付工賃0〜2万円 = 総額3~11万円

 

以上、こちらの記事では、後付けリアモニターの選び方と費用相場について書かせていただきましたが、リアモニターにHDMI入力する機器としておすすめなのがオットキャストに代表されるAIBOXです。オットキャストおすすめモデルの選び方については、こちら”オットキャストおすすめどれがいいかランキング“の記事にまとめましたので、もしよければ合わせてご参考にどうぞ。

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KYO(きょー)のアバター KYO(きょー) 自動車エンジニア

大阪大学大学院修了後、大手自動車メーカーでIVI(カーナビ・ディスプレイオーディオ)などの車室内開発を20年間担当。専門分野は車の音響システムとHMIの企画・設計。開発現場での経験を元に「車でYouTubeを見る方法」など、車内の快適化ノウハウを世に広める事をライフワークにブログ執筆中。愛車はダイハツ コペン (ダイヤトーン仕様)、ポルシェ 718 GTS4.0 (BOSE仕様)、フォルクスワーゲン ティグアンTSI R-Line (ハーマン/カードン仕様)。
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