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CarPlay/Android Autoのワイヤレス化方法とUSB接続との3つの違い

  • 2022年12月29日
  • 2023年6月9日
  • CarPlay
  • 46278View

最近、Apple CarPlay(アップルカープレイ)やAndroid Auto(アンドロイドオート)対応のカーナビやディスプレイオーディオが増え、ナビや音楽アプリが手軽に車の画面で使えるようになってきました。

しかし、CarPlayやAndroid Autoが普及しても多くの場合は、スマホと車をUSBケーブル接続しなければならず、

  • 乗り降りのたびにポケットやカバンからスマホを取り出すのが面倒
  • 毎回ケーブルを接続するのが面倒
  • 車を降りる時にケーブルに接続したままスマホを車内に忘れやすい

などまだまだ不便な状態が続いています。

これに対し、実はCarPlay/Android AutoのUSBケーブル接続を簡単にワイヤレス化する対処方法があります。

それは、後付けのワイヤレスアダプターを使うことです。

CarPlay/Android Autoのワイヤレス化方法イメージ

CarPlay/Android Autoでワイヤレスアダプターを使えば、乗り降りのたびにスマホを取り出してケーブルを接続する手間から解放され、スマホを利用する便利さはそのままに、手間なく快適でスマートなドライブができます。

そこでここでは、「CarPlay/Android Autoのワイヤレス化はどうやればよいか?」について3つの方法に整理し、CarPlay/Android Autoを5年以上使い続けてきた私がたどりついたおすすめのCarPlay/Android Autoのワイヤレス化機器を紹介していきます。

  • 車でCarPlay/Android Auto対応カーナビ/ディスプレイオーディオをお使いの
  • 車でCarPlay/Android Autoを使ってみたいと思われてる
  • 車のカーナビ/ディスプレイオーディオが古くなって買い替えたいと思われてる

は特に参考になるかと思います。

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CarPlay/Android Autoのワイヤレス化方法3点の概要

iPhoneのワイヤレスCarPlay接続イメージ

CarPlay/Android Autoのワイヤレス化(無線化)には、以下3つの方法があります。

  • CarPlay/Android Auto有線のみ対応カーナビ+ワイヤレスアダプターを使う方法
  • CarPlay/Android Auto有線のみ対応カーナビ+CarPlay AI-BOXを使う方法
  • ワイヤレスCarPlay対応ディスプレイオーディオを使う方法

次章より、1つずつ順番に説明していきます。

 

ワイヤレスアダプターによるCarPlay/Android Auto無線化方法

CarPlay/Android Autoワイヤレスアダプターの接続手順

まずは、1番簡単でシンプルな方法として、後付けのワイヤレスアダプターを使ってCarPlay/Android Autoをワイヤレス化(無線化)する方法です。

下図が接続イメージ図です。

後付けワイヤレス化アダプターによるCarPlay/Android Auto無線化接続図

  1. ワイヤレスアダプター(上図赤字部)を車のUSBポートに接続
  2. ワイヤレスアダプターとカーナビ/ディスプレイオーディオの接続設定(初回のみ)
  3. ワイヤレスアダプターとスマホののWi-Fi/Bluetooth接続設定(初回のみ)

で接続完了です。

 

CarPlay/Android Autoワイヤレスアダプターのおすすめ機種比較

CarPlay/Android Autoのワイヤレスアダプターで2万円台以下で購入可能なワイヤレス機能に特化したモデル比較一覧を以下の表にまとめました。

最もおすすめの機種に「◎」を次におすすめの機種に「○」を付けました。

機種名






ワイヤ
レス
CarPlay
対応
ワイヤ
レス
Android
Auto
対応 2画面
対応
Heri-
lary
C4

1.1
万円
OTTO-
CAST
U2-AIR

1.2
万円
OTTO-
CAST
A2-AIR

1.2
万円
AA-
Wireless
AAW001

1.2
万円
Carlin-
Kit
4.0

1.4
万円
OTTO-
CAST
U2-X

2.0
万円
OTTO-
CAST
U2-X
Pro

2.0
万円
OTTO-
CAST
Play2
Video


×

2.4



×

結論として、

  • CarPlayをワイヤレス化したい場合:Herilary C4(約11,000円)またはOTTOCAST U2-AIR(約12,000円)がコスパ含めて最もおすすめ
  • Android Autoのみをワイヤレス化したい場合:OTTOCAST A2-AIRまたはAAWireless AAW001(約12,000円)がコスパ含めて最もおすすめ
  • CarPlayのみ対応車でAndroid Autoをワイヤレス化したい場合:CarlinKit 4.0(約14,000円)またはOTTOCAST U2-X Pro(約20,000円)がおすすめ

としました。

ちなみに、上記の実売価格は通常時の販売価格なので、セール中はさらに安く販売されていて価格が違う場合もあるのでご了承下さい。

ワイヤレスCarPlayのみ対応のおすすめアダプター:Herilary C4

有線CarPlay接続を使いワイヤレスCarPlay接続のみ可能なアダプターの中で、最もおすすめなのが以下Herilary C4です。

対応機能をワイヤレスCarPlayのみに絞ることで低価格を実現しています。

iPhoneユーザーであればワイヤレスAndroid Autoの機能は不要なので、とても合理的な仕様です。

 

ワイヤレスAndroid Autoのみ対応のおすすめアダプター:A2-AIR

次に先ほどの逆の仕様の有線Android Auto接続を使いワイヤレスAndroid Auto接続のみ可能なアダプターの中で、最もおすすめなのが以下OTTOCAST A2-AIRです。

こちらも、対応機能をワイヤレスAndroid Autoのみに絞ることで低価格を実現しています。

もちろん、アンドロイドスマホユーザーであればワイヤレスCarPlayの機能は不要なので、とても合理的な仕様です。

 

ネイティブワイヤレスAndroid Auto対応アダプター:AAWireless

また、A2-AIRとほぼ同価格かわずかに価格UPとなりますが、AAWireless AAW001という選択肢もあります。

私も下図の通り、AAWirelessを使ってますが、こちらは欧州メーカー製となりますので、OTTOCASTなどの中国メーカー製に個人情報保護などの観点でやや抵抗がある方にも安心です。

さらにこちらのAAWirelessは、初期設定項目が多めなので最初だけはやや手間ですが、Android Autoのネイティブワイヤレス接続に対応しており、

  • 純正ナビメニュー呼出ボタンが有線Android Autoと同じ純正マーク
  • 有線Android Auto同様にワイヤレス接続でも地図のピンチインピンチアウト操作が可能
  • 設定によっては3秒程度の高速接続が可能

と、かなり高品質なワイヤレスAndroid Auto接続ができます。

下図は、AAWirelessによるワイヤレスAndroid Autoのネイティブ接続で、純正マークのナビメニュー呼出ボタンが表示されてる状態です。

同様に下図は、地図のピンチインピンチアウト操作が可能となっている状態のイメージです。

 

ワイヤレスCarPlay/Android Auto両方対応のおすすめアダプター

最後に有線CarPlay接続を使ってCarPlay/Android Auto両方のワイヤレス接続ができるアダプターの中で、最もおすすめなのが以下CarlinKit 4.0です。

こちらのCarLinKit 4.0は、定価14,000円程度ですが、不定期で割引セールを行っており、運が良ければ数千円引き程度の大幅値引きで買えます。

 

ワイヤレスCarPlay/Android Auto両方対応かつ2画面対応のおすすめアダプター

車の画面が7インチ以上かつ解像度HD以上の高精細画面をお使いの場合は、Android Autoの強制2画面分割表示に対応した以下OTTOCAST U2-X Pro もおすすめです。

こちらのU2-X Proも、定価20,000円程度ですが、不定期で割引セールを行っており、運が良ければ数千円引き程度の大幅値引きで、場合によっては他の廉価機種より価格逆転して安く買えてしまうこともあります。

私は、セールのタイミングを狙ってこちらの機種を購入しました。

また車との相性にもよりますが、こちらの機種で可能となる2画面分割表示は音楽表示と地図表示を同時に行えるので、とても便利です。

OTTOCASTのワイヤレスアダプターの詳細については、こちら”OTTOCASTのiPhone/Androidワイヤレスミラーリングアダプター全比較“の記事に詳しくまとめましたので、もしよければ合わせてご参考にどうぞ。

 

Android Auto強制2画面分割表示とは

ちなみにここで言う2画面表示とは、下図のような2023年のAndroid Autoの画面表示アップデート前でもできていた一部の車限定の2画面表示のことです。

ただこちらの2画面表示だと、逆に1画面のみの全画面表示ができず強制2画面表示となってしまい、2画面⇔1画面の自由な切替はできません。

下図はトヨタ新型ノア/ヴォクシーの例です。

アンドロイドオート2画面表示高解像度画面用

U2-X Proで2画面分割設定にしてもこちらの強制タイプの2画面表示にはならない車もありますが、そこはAndroid Autoそのものの仕様的に仕方ない部分かと思います。

うちのVW Discover Pro 9.2インチモデルでは2画面表示不可でした。(解像度が1280×640で縦ピクセル数がHDの1280×720には足りてないからでしょうか・・・)

 

Android Auto Coolwalk2画面分割表示とは

一方で、Android Autoは2023年に大幅な画面表示アップデートがあり、下図の通りAndroid Auto対応の全車種でCoolwalkと呼ばれる2画面切替表示が可能になりました。

こちらの表示の場合は、2画面⇔1画面の自由な切替も可能で、下図の通りうちのVW Discover Proでも2画面表示可能となりました。

アンドロイドオート2画面表示2023年アップデート後

このようにアンドロイドオートは全車種2画面表示対応となったことで使い勝手が向上し、今後ますます普及していくと考えられます。

 

アンドロイドスマホの人はワイヤレスCarPlay/Android Auto両方対応アダプターがおすすめ

ちなみに先ほど、ワイヤレスAndroid Auto接続のみ可能なOTTOCAST A2-AIRも紹介しましたが、以下2つの理由からアンドロイドスマホユーザーであっても CarlinKit 4.0 や OTTOCAST U2-X Pro などのCarPlay/Android Auto接続の両方可能なアダプターがおすすめです。

  • 車とワイヤレスアダプターのUSB接続はCarPlay接続にしておいた方が安心
  • 約2,000円前後の追加コストでワイヤレスCarPlay/Android Auto接続の両方に対応できる

車とワイヤレスアダプターの接続でCarPlayが安心である理由は、世の中に存在する車が

  • CarPlayのみ対応の車
  • CarPlay/Android Auto両方対応の車

のほぼ2択だからです。Android Autoのみ対応の車は、ほぼ存在しないのです。

つまり、ワイヤレスAndroid Auto接続のみ可能なA2-AIRの場合、車とのUSB接続で有線のAndroid Auto接続を使いますが、世の中の多くの車は「CarPlayのみ対応の車」または「CarPlay/Android Auto両方対応の車」のほぼ2択であることを考えると、有線Android Auto接続のみに対応したワイヤレスアダプターは世の中の車の動向と合ってないとも言えます。

実例として、アンドロイドスマホユーザーの私がうちのポルシェ718 Boxsterのナビ(CarPlayのみ対応でAndroid Auto非対応)にA2-AIR(Android Auto接続のみ対応)を使おうとしても車に接続することすらできません。

しかし、車とCarPlay接続可能な CarlinKit 4.0 や OTTOCAST U2-X Pro であれば、下図のようにワイヤレスAndroid Auto接続ができるようになり、結果的にアンドロイドスマホユーザーにも大きなメリットがあります。

このようにCarPlay対応のワイヤレスアダプターを使うことで、本来Android Auto接続不可能な車ワイヤレスAndroid Auto接続可能になるケースも考えられるので、アンドロイドスマホをお使いの方でワイヤレスアダプターは CarlinKit 4.0 や OTTOCAST U2-X Pro などのCarPlay対応品を選んでおくのが安心です。

AI BOXによるCarPlay/Android Auto無線化方法

CarPlay/Android Auto AI BOXの接続手順

ワイヤレスアダプター内蔵CarPlay AI BOX接続中の画面

次に、CarPlay/Android Autoのワイヤレス化(無線化)ついでにYouTubeやアマプラ動画も見れるようにしたい人向けの方法として、後付けのCarPlay AI BOXを使ったワイヤレス化の方法について紹介します。

実は、ほとんどのCarPlay AI BOXにはCarPlay/Android Autoワイヤレスアダプターが内蔵されています。

また、CarPlay AI BOXを使うことで、一般的にはCarPlay/Android Autoでは利用不可能YouTubeやアマゾンプライム等の動画アプリが使えるようになります。

下図が接続イメージ図です。

後付けAI BOXによるCarPlay/Android Auto無線化接続図

  1. CarPlay AI BOX(上図赤字部)を車の通信用USBポートに接続
  2. CarPlay AI BOXの接続設定(初回のみ)
  3. CarPlay AI BOXとスマホをBluetoothでペアリング設定(初回のみ)

で接続完了です。

CarPlay AI BOXと車の接続設定は、CarPlay AI BOXの種類にもよりますが私の環境でCarlinKit V3を接続する場合、

  1. Android OSの日本語化設定(英語→日本語)※設定無でもOK
  2. Wi-Fi自動接続設定(OFF→ON)※設定無でもOK
  3. Wi-Fiアクセスポイントの周波数切替設定(5.0→2.4GHz)

を行いました。

下図は3つ目のWi-Fiアクセスポイントの周波数切替設定です。

こちらは、製品に添付の紙の取扱説明書には記載が無く、購入時にE-Mailで送られてきたPDFの詳細説明書にのみ記載されていたので、最初は気付かずに接続できず少し困りましたが、ちゃんと読めば問題無くできました。

CarPlay AI BOXのWi-Fiアクセスポイント周波数切替設定画面

下図の通り、少し古めの純正カーナビが装着されてるうちのポルシェ718でも、無事にワイヤレスCarPlay接続ができました。

CarPlay AI BOXを使ったワイヤレスCarPlay接続の実例(ポルシェPCM)

このように、CarPlay AI BOXをCarPlay/Android Autoのワイヤレスアダプター代わりに使うこともできます。

ワイヤレスアダプター/AI BOXへのUSB追加電源供給

VWやPorscheなど多くの輸入車の場合、通信用のUSBポートに接続するだけで、ワイヤレスアダプターやCarPlay AI BOXを起動出来ます。

これは、通信用のUSBポートに供給されている電流(バスパワー電源)が十分あるからですが、一部のトヨタ/レクサス車のカーナビ/ディスプレイオーディオでは、通信用USBポートのバスパワー電源だけではCarPlay AI BOXの駆動電流が足りないか電流供給タイミングが合わないようで、うまく起動できない場合があります。

このような場合、以下のY字分岐ケーブルを使い、上図のように通信用USB接続(通信用USBポートへ)に加えて電源供給用USB接続(シガーソケットUSB充電器等へ)を行うことでCarPlayワイヤレスアダプターやAI BOXを起動出来るようになります。

実際に、ワイヤレスアダプターの OTTOCAST U2-X Proや AI BOXの CarlinKit V3 をレクサス新型NXやトヨタ新型クラウンのディスプレイオーディオ(コネクテッドナビ対応)に接続してみた場合、バスパワー駆動のみでは電源ランプは点灯するものの画面が起動できず、下図のようにナビ画面に「CarPlayに接続できません」と表示されました。

AI-BOX/ワイヤレスアダプターのバスパワー駆動時接続エラー

このようなバスパワー駆動時の接続エラーに対し、以下のY字ケーブルで追加電源供給を行って再接続してみたところ、無事接続+起動に成功しました。

ちなみに、トヨタRAV4のディスプレイオーディオ(コネクテッドナビ非対応)に接続してみた場合は、ほぼバスパワー駆動でも起動できましたが、まれに起動に失敗することがありました。

よって、トヨタ車やレクサス車の場合は、基本、上記Y字ケーブルで追加電源供給を行うのが良さそうです。

万が一、Y字ケーブルで電源供給を行ってもCarPlay接続できない場合は、こちら”CarPlay繋がらない問題へのiPhone/カーナビの7つの対処方法“の記事にCarPlay接続エラー対処方法をまとめてありますので、合わせてご参考にどうぞ。

 

ワイヤレスアダプター内蔵CarPlay AI BOXのおすすめ機種比較

ワイヤレスアダプター内蔵CarPlay AI BOXのCarlinKit V3

CarPlay/Android Autoのワイヤレスアダプター内蔵のCarPlay AI BOX機能や価格の比較一覧を以下の表にまとめました。

比較のために、先ほどのCarPlay/Android Autoのワイヤレス化に特化したワイヤレスアダプターも一緒に含めてます。

先ほど同様、最もおすすめの機種に「◎」を次におすすめの機種に「○」を付けました。

 

機種名






ワイヤ
レス
Car
Play
ワイヤ
レス
And-
roid
Auto
You
Tube
Ama-
zon
Prime
SoC
(CPU)
RAM
+
ROM
OS
Heri-
lary
C4

1.1
万円
Heri-
lary
C3

1.6
万円
×


Rockchips
RK3326
1.5GHz

2+8
GB

And-
roid
8.1
Heri-
lary
C6



1.8
万円
×


Qualcomm
QCM2290
2.0GHz

2+8
GB

And-
roid
11
AA-
Wireless
AAW001

1.2
万円
Carlin-
Kit
4.0

1.4
万円
Carlin-
Kit
V3



3.1
万円
×


Qualcomm
SDM450
1.8GHz

4+64
GB

And-
roid
9
OTTO-
CAST
A2-
AIR

1.2
万円
OTTO-
CAST
U2-
AIR

1.2
万円
OTTO-
CAST
U2-X
Pro

2.0
万円
OTTO-
CAST
Play2
Video

2.4
万円
×


Rockchips
1.5GHz

2+8
GB

And-
roid
8.1
OTTO-
CAST
U2-
PLUS

4.0
万円
×


Qualcomm
SDM450
1.8GHz

4+64
GB

And-
roid
9
OTTO-
CAST
PICASOU
2

5.3
万円
×


Qualcomm
SM6125
2.0GHz

4+64
GB

And-
roid
10

結論として、

  • CarPlayをワイヤレス化したい場合:Herilary C4(約11,000円)またはOTTOCAST U2-AIR(約12,000円)がコスパ含めて最もおすすめ
  • Android Autoのみをワイヤレス化したい場合:OTTOCAST A2-AIRまたはAAWireless AAW001(約12,000円)がコスパ含めて最もおすすめ
  • CarPlayのみ対応車でAndroid Autoをワイヤレス化したい場合:CarlinKit 4.0(約14,000円)またはOTTOCAST U2-X Pro(約20,000円)がおすすめ
  • ワイヤレス化動画も見たい場合:Herilary C6(約18,000円)かCarlinKit V3(約31,000円)がおすすめだけど、
    ワイヤレスAndroid Autoは応答遅すぎて実質使えない場合あり
    ⇒できればワイヤレス化用のアダプターと動画見る用のAI BOXを2台使い分けるのがおすすめ

としました。

 

CarPlay/Android Autoワイヤレス化メインならワイヤレスアダプター

CarPlayワイヤレスアダプターOttocast U2-X Pro

結論として、価格や動作の快適さを考えるとどうしても動画を見たい人以外は、ワイヤレスアダプター(約1~2万円)を選ぶのがおすすめです。

理由は、ワイヤレスCarPlay/Android Auto接続時の性能は、ワイヤレスアダプター(約1~2万円)の方がCarPlay AI BOX(約2~4万円)より実使用上は高性能だからです。

特に、CarPlay AI BOX内蔵のワイヤレスAndroid Auto機能は、正直言って我慢しながら使わないといけないレベルです。

どうしても動画も見たい人は、動画にも対応のCarPlay AI BOX(約2~4万円)を選ぶのもありですが、できればワイヤレスCarPlay/Android Auto接続する用のワイヤレスアダプターと動画見る用のAI BOXを2台使い分けるのがおすすめです。

実際私は、家族と一緒の場合など動画を見たい場合は OTTOCAST PICASOU2CarlinKit V3、1人のドライブで動画を見る必要が無い場合は OTTOCAST U2-X Pro(上図)のようにAI-BOXとワイヤレスアダプターを使い分けしてます。

ワイヤレス化したいだけであれば、ワイヤレスアダプターの方が

  • 起動速い
  • 操作時の応答速い
  • 価格安い

とシンプルにメリットが多いです。

 

ワイヤレス化でAI BOX使うならCPU/メモリ性能に注意

1台でワイヤレス化も動画視聴もしたい場合のAI BOXの選択肢として、Herilary C6(約18,000円)とCarlinKit V3(約31,000円)がありますが、価格優先ならHerilary C6がおすすめである一方、CPUやメモリの性能を考えるとCarlinKit V3の方が安定動作が期待できるのでおすすめです。

個人的には少し迷いましたが、安定動作を優先させ、CarlinKit V3を購入しました。

このように、CarPlay/Android Autoのワイヤレス接続でCarPlay AI BOXを使う場合はCPU/メモリ性能に注意が必要です。

CarPlay AI BOXの接続イメージ図

CarPlay AI BOX内蔵のワイヤレスアダプターを使った無線通信では、上図の通りスマホと車の間にCarPlay AI BOXが入って通信を中継することになるので、USBケーブルを使って直接接続ができる有線通信と比べると操作の応答としては不利になります。

  • CarPlay/Android Autoの有線通信(USBケーブルによる直接接続):[スマホ]⇒[USBケーブル]⇒[車]
  • CarPlay/Android Autoの無線通信(CarPlay AI BOX経由接続):[スマホ]⇒[Wi-Fi]⇒[AI BOX]⇒[USBケーブル]⇒[車]

このようにただでさえ応答が不利な状況の中で、AI BOX内部の処理が低性能でさらに遅いと、応答遅れが積み重なりストレスを感じるレベルになると考えられるからです。

私が実際に使用した感覚としてCarlinKit V3では、ワイヤレスCarPlayならギリギリ普通に使えるものの、ワイヤレスAndroid Autoはギリギリ我慢しながら使うレベルでした。

ワイヤレスAndroid Autoでも、Apple Music等の音楽アプリ再生時はほぼ問題無いものの、音楽を再生しながら同時にGoogleマップ等の地図アプリでナビ案内をした場合は正直厳しく、

  • 音楽アプリの再生・曲送り○問題無し
  • ナビ案内音声のアナウンス△やや応答遅れ
  • 音楽再生しながら目的地設定等の音声認識×明らかに応答遅過ぎてほぼ使えない

と感じました。

最終的には、お使いのスマホやお使いの車のナビ・ディスプレイオーディオのハードウェア性能にも依存するので、上記の私の環境よりも気にならない場合もあれば、さらに気になる場合もあるかと思います。

ご参考までに私の検証環境は以下の通りです。

  • 使用カーオーディオユニット:
    VW純正 Discover Pro 9インチモデル(CarPlay/Android Auto両対応)
    Porsche純正 PCM 7インチモデル(CarPlayのみ対応)
  • 使用AI BOX(ワイヤレスアダプタ内蔵):CarlinKit V3OTTOCAST PICASOU2
  • 使用ワイヤレスアダプタ:OTTOCAST U2-X Pro
  • 使用スマホ:iPhone SE2(iOS 16)、ギャラクシーS20(Android OS 12)
  • 使用アプリ:Amazon MusicApple Music、Googleマップ

ギリギリ我慢できるレベルでは不安な方は、CarlinKit V3よりも4,000円程価格UPしますが、ハードウェア性能がもう1ランク上で応答遅れの改善が期待可能CarlinKit Tbox plusという選択肢もあります。

 

ワイヤレスCarPlay対応ディスプレイオーディオによる無線接続方法

ワイヤレスCarPlay対応ディスプレイオーディオ(レクサスNX純正ユニット)

最後は、後付け部品を使わない、カーナビ/ディスプレイオーディオのみでのCarPlayワイヤレス(無線)接続が完結する方法です。

上図のレクサスNXのナビは2022年のソフトバージョンアップによりワイヤレスCarPlay対応となりました。

CarPlay/Android Autoワイヤレスアダプターの機能がカーナビ/ディスプレイオーディオ本体に内蔵されていると考えてもよいと思います。

下図が接続イメージ図です。

ワイヤレスCarPlay/Android Auto対応ディスプレイオーディオによる無線化接続図

  1. ワイヤレス対応ディスプレイオーディオとスマホをBluetoothでペアリング設定(初回のみ)

で接続完了です。

こちらの方法の場合、ワイヤレスアダプターやCarPlay AI BOXをUSB接続しなくても、ワイヤレスCarPlay接続が使えます。

ただし、このようなワイヤレスCarPlay対応カーナビ/ディスプレイオーディオはまだ少ないです。

また、発売時点ではワイヤレスCarPlay非対応でも、トヨタ/レクサスのコネクテッドナビ対応ディスプレイオーディオのように、ソフトバージョンアップででワイヤレス化できる場合もあります。

 

ワイヤレスCarPlay対応ディスプレイオーディオのおすすめ機種比較

ワイヤレスCarPlay対応ディスプレイオーディオの比較一覧を以下の表にまとめました。

比較のために、ワイヤレスCarPlay/Android Auto非対応の機種も一緒に含めてます。

機種名 実売
価格
ワイヤ
レス
CarPlay
有線
CarPlay
有線
Android
Auto
ALPINE
(アルパイン)
DA7Z

5
万円
Pioneer
(パイオニア)
FH-8500DVS

4
万円
×
KENWOOD
(ケンウッド)
DDX5020S

4
万円
×
トヨタ
レクサス
コネクテッド
ナビ対応
ディスプレイ
オーディオ
△※
トヨタ
レクサス
コネクテッド
ナビ非対応
ディスプレイ
オーディオ
×

※2022年中頃以前に発売の車は、当初非対応だが、ソフトバージョンアップにより対応

上表の通り、有線のCarPlay/Android Autoに対応した機種は増えてきていますが、ワイヤレスCarPlay対応のディスプレイオーディオはごくわずかです。

ワイヤレスAndroid Auto対応のディスプレイオーディオに至っては、私が知る限り現時点ではほぼ存在していません。

それでも例えば、ALPINE(アルパイン)DA7Zにオーディオ毎交換してしまえば、一気にワイヤレスCarPlayが使えるようになります。

実売価格も約5万円なので、CarPlay AI BOXが2~4万円であることを考えるとそこまで高く無いとも言えます。

ディスプレイオーディオの選び方については、こちら”ディスプレイオーディオおすすめランキング“の記事に詳しくまとめましたので、もしよければ合わせてご参考にどうぞ。

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トヨタのCarPlay対応とワイヤレス対応/車種

トヨタの純正ナビは2018年頃からと、わりと遅めのタイミングでCarPlay対応しています。

さらにワイヤレスCarPlay対応となると、2022年の新型ノア/ヴォクシー以降のコネクテッドナビ対応のディスプレイオーディオ以降となります。

現状の対応車種としては以下の通りです。

  • ワイヤレスCarPlay対応(コネクテッドナビ対応):新型ヴォクシー/ノア/クラウン/プリウス/シエンタ、RAV4/ハリアー/カローラスポーツ・ツーリング(2022年式以降)など
  • 有線CarPlay対応のみ(コネクテッドナビ非対応):RAV4/ハリアー/カローラスポーツ・ツーリング(2022年式以前)、カローラクロス/アルファード/ヤリス/ヤリスクロス/アクアなど

 

レクサスのCarPlay対応とワイヤレス対応/車種

レクサスの純正ナビもトヨタ同様、2020年頃からと、わりと遅めのタイミングでCarPlay対応しています。

さらにワイヤレスCarPlay対応となると、2021年の新型NX以降のコネクテッドナビ対応以降のモデルとなります。

現状の対応車種としては以下の通りです。

  • ワイヤレスCarPlay対応(コネクテッドナビ対応):新型RX/新型NX/UX/LS/ES(概ね2022年頃以降)
  • 有線CarPlay対応のみ(コネクテッドナビ非対応):LX/LC/IS/RC/ES/RX/NX/UX(概ね2020年頃以降)

 

Android Autoワイヤレス接続はアダプタかAI BOXでのみ可能

このように、一部最新車種の純正ナビ/ディスプレイオーディオでは、ワイヤレスCarPlay対応済のため、ワイヤレスアダプタまたはAI BOXの後付けが不要な場合もあります。

一方、Android Autoのワイヤレス化については、無線接続で使われる周波数の問題があり、日本でのナビ/ディスプレイオーディオの対応は未定で、ワイヤレスAndroid Auto対応のディスプレイオーディオはまだほぼ存在しない状態です。

つまり、現時点でAndroid Autoのワイヤレス化を行うには、ワイヤレスアダプタまたはAI BOXを後付けするのが唯一の方法となります。

 

CarPlay/Android Autoのワイヤレス接続/USB接続の4つの違い

ここからは、私が実際にワイヤレスCarPlay/Android Auto接続を使ってみて感じた、USB有線接続とワイヤレス接続との違いについて、整理してみます。

 

CarPlay/Android Autoワイヤレス接続が有線接続より優れている3点

ワイヤレスの方が優れている点は以下3つです。

  • 乗降時のスマホケーブル抜き差し手間いらず
  • 車内がスッキリスマート
  • スマホが強制的に繰り返し充電されないのでバッテリーにやさしい(寿命延長効果)

乗降時にスマホケーブルの抜き差しの手間がいらない結果として、

  • 車内にスマホを置き忘れにくい(ケーブル接続したままで)
  • カバンやポケットからスマホを出し入れしなくてOK

という、さらなるメリットにもつながります。

ちなみに、CarPlay/Android Autoのワイヤレス接続を使わなくても、Bluetooth接続を使えば音楽アプリについてはケーブル無しで便利に使えますが、Bluetooth接続だと

  • ナビ地図アプリは使用不可
  • 音楽アプリの音質が少し劣化
  • カバーアート画像表示や選曲操作制約あり(Bluetoothバージョン次第)

と言ったデメリットがあるため、同じワイヤレス接続でもBluetoothよりワイヤレスCarPlay/Android Autoの方が優れているのは間違いないです。

 

CarPlay/Android Autoワイヤレス接続が有線接続より劣っている3点

次に、ワイヤレスの方が劣っているというか注意が必要な点は以下3つです。

  • 接続中に同時に充電できない
  • 他とWi-Fi接続できない
  • ワイヤレスAndroid Auto接続だと地図のピンチインピンチアウト操作(拡大縮小)ができない場合がある

 

ワイヤレスCarPlay/AndroidAutoだと同時に充電できない

当たり前かもしれませんが、USBケーブルに接続せずにワイヤレス接続を続けていれば、バッテリーは少しづつ減って行きます。

特に長時間のドライブの場合は、ワイヤレス接続の時間も長くなりますので、目的地に到着する頃ににバッテリーが残りわずかなんて事態になりかねません。

対処方法としては、

  • 普通に充電ケーブルをUSB接続して充電
  • バッテリーが減ってきたらUSB接続に切り替えて充電
  • ワイヤレスのスッキリスマートな感じにこだわるならワイヤレス充電器で充電

することもできます。

ワイヤレスCarPlay/Android Autoを使いながら、同時にスマホを充電したい場合、以下のようなスマホホルダー等でワイヤレス充電(Qi)を使う方法もあります。

ワイヤレス充電(Qi)を活用すれば電池残量を気にせずにワイヤレスCarPlay/Android Autoを使うことができます。

こちら”車のワイヤレス充電スマホホルダーのメリットとデメリット4選“の記事に車の中でワイヤレス充電対応のスマホホルダーを使う場合のメリット・デメリットを整理してみましたので、もしよければ合わせてご参考にどうぞ。

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ワイヤレスCarPlay/AndroidAutoだと他とWi-Fi接続できない

次に意外と盲点なのが、ワイヤレスCarPlayを使うと、他とWi-Fi接続ができなくなる点です。

4G/5Gなどのモバイルネットワークを使う分には問題ありませんが、スマホ代の節約目的や車専用のSIM無スマホ等を車内Wi-FiなどにWi-Fi接続して使用されている場合、ワイヤレスCarPlayで接続した瞬間、ワイヤレスCarPlay以外のWi-Fi接続は切断されてしまうようです。

対処方法としては、

  • Wi-Fiでは無く4G/5Gなどのモバイルネットワーク通信を利用
  • どうしてもWi-Fiを使いたいなら有線CarPlay接続

が考えられます。

ご参考までに、モバイルネットワーク接続でもデータ通信のみであれば、価格競争が進んでかなり格安のものがあります。

格安のデータ通信専用SIMとしては、以下のものがわりと低価格でおすすめです。

※楽天モバイルの1GBまで月額0円のプランは2022年にサービス終了したので、現在は上記が最安値です。

月々200~300円程度で、SIM無iPhoneが、困った時だけでもちゃんとつながるスマホになるのであれば、十分お買い得かと思います。

ちなみに私はシンプルに安さで選び、HIS Mobileのビタッ!プラン を利用しています。

 

ワイヤレスAndroidAutoだと地図のピンチインピンチアウトができない場合がある

有線CarPlayではできなくて有線Android Autoではできることの1つとして、ナビアプリの地図表示でピンチインピンチアウト操作(拡大縮小)があります。

これらの操作は、スマホ本体ではiPhoneでもAndroidスマホでも利用可能ですが、なぜかCarPlayでは有線/無線に関わらず利用できません

代替手段として、「+/-」(プラスマイナスボタン)で操作することになります。

実は、有線Android Autoではこちらの操作ができるのですが、ワイヤレスアダプターを経由するとAndroid Autoでも利用できませんでした。

これは、CarPlay接続ベースでワイヤレスアダプターを接続していることが要因と考えられますが、Androidスマホユーザーにとっては、デメリットと言えます。

 

こちらの記事では、「CarPlay/Android Autoのワイヤレス化はどうやればよいか?」について

  • CarPlay/Android Auto有線のみ対応カーナビ+ワイヤレスアダプターを使う方法
  • CarPlay/Android Auto有線のみ対応カーナビ+CarPlay AI BOXを使う方法
  • ワイヤレスCarPlay/Android Auto対応ディスプレイオーディオを使う方法

3つの方法について説明し、おすすめのCarPlay/Android Autoのワイヤレス化機器の紹介を行いました。

CarPlay/Android Autoのワイヤレス化の次のステップアップ先として、車でYouTubeやアマゾンプライムなどの動画を見るのもおすすめです。

CarPlay AI BOXを使う方法も含めた車でYouTubeなどの動画を見る方法について、こちら”車でYoutube等の動画を見る5つの方法“の記事にまとめましたので、もしよければ合わせてご参考にどうぞ。

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