車で充電が遅い5つの原因と対策!最強のスマホ急速充電方法とは?

車の中スマホの充電が遅くてバッテリーがなかなかたまらず困った経験は無いでしょうか?

車内では、限られた移動時間の中なので、できる限り速く充電したいと思うのが一般的です。

車で充電が遅い5つの原因と対策!最強のスマホ急速充電方法

そこでここでは、自動車会社で20年間、電子部品の開発に携わってきた私の実体験やノウハウを元に、車の中でスマホの充電が遅い原因とその対策として急速充電する方法について詳しく解説していきます。

この記事を書いた人 管理人KYOのプロファイル画像

自動車エンジニア KYO(きょー)

  • 自動車会社で車室内企画開発を20年担当
  • 年間30車種以上試乗最新技術を分析中
  • 開発現場で得た車ノウハウブログ発信中

下図は私が普段、車内で超急速充電を行ってる時の様子です。スマホのバッテリー残量は半分以下(45%)ですが、わずか45分で満充電になる見込みです。

25W受入可アンドロイドGalaxyS22超急速充電中の画面表示

しかしここで、ワイヤレス・通信用USB・タイプAのUSB等だと、低速な普通充電となり満充電まで2~4時間必要な場合もあります。

一般的にiPhoneを急速充電した場合、以下の通りです。

  • バッテリー残量0→50%:約30分
  • バッテリー残量0→100%:約1時間半

逆に以前のiPhone付属品の白い四角い充電器(5W)などで普通充電した場合、以下の通り、急速充電と比べてかなり多くの充電時間がかかります。

  • バッテリー残量0→50%:約1時間半
  • バッテリー残量0→100%:約4時間

よって以下の方には特に参考になるかと思います。

  • 車でのスマホの充電が遅くて困ってる
  • 外出直前に電池残量数%で困った経験あり
  • 外出先で安心して使えるよう、車内でスマホを素早く充電完了させたい
PR

車でスマホ充電が遅い5つの原因

車でスマホ充電が遅い5つの原因

車でスマホを充電していると、以前は普通に充電できていたのに、いきなり遅くなった…と感じることがあります。特に長時間のドライブや大切な家族で出かける際に充電が遅いと、バッテリー切れでスマホが使えなくならないか不安になってしまうこともあるかと思います。

遅さの原因は1つではなく、車側の装備、ケーブル、さらにはスマホ本体の状態まで関係しています。代表的な原因としては、以下5点があります。

  1. 車のUSBポートの出力不足
  2. ワイヤレス充電時の効率低下
  3. スマホのバッテリー温度上昇
  4. シガーソケット充電器やヒューズの不具合
  5. USBケーブルの劣化や規格の違い

次章より、1点ずつ詳しく解説していきます。

 

1) 車のUSBポート電力不足(タイプA/通信用)

車のUSBポート電力不足(タイプA/通信用)

上図は純正の通信用USBポートでスマホを充電中の様子ですが、急速充電はできず普通充電状態となっています。

また、下図はタイプAのUSBポートでスマホを充電中の様子ですが、同様に急速充電はできず普通充電状態となっています。

タイプAのUSBポートでのスマホ充電

一般的に、古い車ほどUSB充電出力は低いです。

車に搭載されている純正のUSBポートは、最近の新しい車や輸入車を除けば、タイプA端子がまだまだ主流です。一般的なタイプAのポートは、最大でも3A以下の電流、15W以下と低めの電力出力の場合が多く、スマホを効率的に充電できないケースが多いです。

また、USBポートには通信用と充電専用の2種類が存在し、特にタイプAの通信用ポートの場合、充電専用のポートと比べると、1.5A以下の電流、7.5W以下の電力出力が主流でさらに充電効率は低下し、アンドロイド・iPhone共に急速充電は不可能です。

USB端子から充電する場合の電力出力や電流・電圧・規格名を一覧に整理すると下表の通りとなりますが、タイプAや通信用のUSBポートだとUSB2.0~3.x(+USB-BC)規格が適用されるため、最大出力が2.5W~15Wまでに限定されることがお分かりいただけると思います。

充電出力 出力電流 出力電圧 USB
タイプA
USB
タイプC
USB
規格名
2.5W 0.5A 5V~ USB2.0
4.5W 0.9A USB3.x
7.5W 1.5A USB-BC
10W 2A △(QC等) USB-BC
USB-PD
QC(Quick Charge)等
15W 3A △(QC等)
27W 9V × USB-PD,
QC(Quick Charge)等
45W 15V ×
100W 5A 20V ×

ちなみに、QC(Quick Charge)等の規格に対応していれば最大15Wまで充電出力がサポートされてる可能性があるため、タイプAのUSBポートでも超急速充電まではできないものの、急速充電ができる場合があります。もし、QC(Quick Charge)等の規格に対応してない場合は最大でも7.5Wまでの充電出力サポートなので、普通充電しかできないですし、お使いの車のUSBの仕様によって充電出力は2.5~7.5Wと差があります。

以上より、一般的にはタイプAや通信用のUSBポートでは、充電が遅い・増えないといった不満につながる場合が多いです。簡単にまとめると、以下の通りです。

  • 電力出力が低いタイプAかつ通信用では急速充電非対応
  • カーナビ連動用USB端子は通信用であり充電用では無い

こうしたUSB出力電力不足が原因で、車では充電が遅いと感じる方も多いです。

 

2) ワイヤレス充電時の効率低下

ワイヤレス充電時の効率低下

最近は車載のワイヤレス充電(置くだけ充電)を利用する人も増えていますが、これは有線よりも充電効率が悪い傾向にあります。

 

ワイヤレス方式ならではの充電効率の悪さ

ワイヤレス充電は、別名で非接触充電とも呼ばれていますが、本来は電線の内部など金属の中を通って送られるべき電気エネルギーが、金属どうしが接触せずにワイヤレスで空気を通して送られます。

ここでは電磁誘導と呼ばれる、電気エネルギーを一旦磁気エネルギーに変換し、再度電気エネルギーに戻す方式が採用されています。

エネルギーの変換には常に変換損失が発生するため、充電に利用されるはずの電気エネルギーの一部は、損失として熱などに変わって充電効率は悪化します。

 

ワイヤレス充電の出力低下要因

ワイヤレス充電の出力低下要因

ワイヤレス充電器は電磁誘導を利用するため、送電(充電器側)と受電(スマホ側)のコイル位置がズレたり、スマホケースの厚みによって充電効率が落ちやすいです。結果、バッテリー残量がなかなか増えず、走行中も充電が進まないと感じるケースがあります。

効率低下の要因には、

  • スマホケース厚みor金属素材含有による伝搬損失
  • Qi規格の出力は最大でも15W以下
  • 車の振動で位置ズレ発生時の充電停止リスク
  • スマホを手に取って見ている時間は充電不可

といったものがあります。つまり、ワイヤレス方式は便利さと引き換えに充電速度を犠牲にしているのです。

ワイヤレス充電する場合の電力出力や電流・電圧・規格名を一覧に整理すると下表の通りとなります。

充電出力 出力電流 出力電圧 ワイヤレス充電
規格名
USB充電
規格名
2.5W 0.5A 5V~ 〇:Qi 〇:USB2.0
4.5W 0.9A 〇:USB3.0
7.5W 1.5A 〇:USB-BC
10W 2A 〇:USB-BC
〇:USB-PD
QC(Quick Charge)等
15W 3A
27W 9V ×
45W 15V ×
100W 5A 20V ×

ちなみに、Qiの次世代規格であるQi2では、iPhoneに対する最大出力電力が7.5→15Wに高められており、ようやくiPhoneでもワイヤレスで急速充電ができるようになりました。とは言え、有線のUSB-PD規格の最高出力100Wと比べると、まだまだ低い値であることに変わりありません。

 

3) スマホバッテリー高温時の受入電力低下

スマホバッテリー高温時の受入電力低下

実はスマホは、高温になると内部のバッテリー保護機能が働き、受入電力量に制限がかかります。

特に夏場の車内では、直射日光により高温になりやすく、充電がいきなり遅くなる場合があります。充電が進まないのはスマホが壊れたからではなく、バッテリーを安全に保つために制御されているからです。

私も経験済ですが、具体的には以下の条件が重なると、アンドロイドでもiPhoneでも同様に充電速度が急激に落ちます。

  • CarPlay/AndroidAuto/Bluetooth使用中は処理負荷増加で発熱加速
  • 冷房中の車内でも直射日光がスマホに当たって温度上昇
  • 窓開け状態やオープンカーでは屋外同様にスマホ温度上昇
  • 充電によりさらにスマホ温度上昇に拍車

これらは、充電器側ではなくスマホ側による充電速度低下要因と言えます。

 

4) シガーソケット充電器故障やヒューズ切れ

シガーソケット充電器故障やヒューズ切れ

シガーソケットに差し込むタイプの充電器は手軽で広く使われていますが、内部の部品劣化やヒューズ切れによって充電停止となる場合があります。結果、充電が遅いか途切れて進まない現象が発生します。長く使っている古めの充電器は特に注意が必要です。

よくあるトラブルとしては、以下のケースがあげられます。

  • 接触不良や部品劣化による電力供給の不安定化
  • 内部ヒューズ切れによる電流供給停止
  • 出力性能が低い古い充電器を長期間使いすぎ(最新スマホに合わない)

こちらは、スマホ側ではなく充電器側による充電速度低下要因と言えます。

 

5) USB充電ケーブルの劣化(加水分解等)や規格違い(PD非対応)

USB充電ケーブルの劣化(加水分解等)や規格違い

最後に意外に多いのが充電ケーブル自体の問題です。充電ケーブルを長期間使っていると、シースと呼ばれる被覆の劣化や内部の断線によって電流を安定的に流せなくなることがあります。

特に被覆がシリコン系の素材の場合は、車内の湿気や温度で加水分解と呼ばれる化学変化が起き、表面のベタ付きに始まり最後は亀裂や崩壊につながり、内部導体がむき出しになってショート等のリスクもあり危険です。上図の通り私も実際に経験しました。

また、パッと見の見た目が同じケーブルでも、対応している充電規格が異なると急速充電に対応できない場合もあります。例えばUSB-PD規格非対応のケーブルでは、いくら高出力のUSB-PD対応充電器を使っても十分な充電速度が出ません。簡単にまとめると、以下の通りです。

  • 長期間使用での繰り返し屈曲によるケーブル断線のリスク
  • 高温高湿車内への放置でケーブル被覆劣化でショートのリスク
  • 安価なUSB-PD非対応ケーブルでは急速充電不可の場合有

このように、ケーブルの劣化や規格確認ミスは、充電性能の低下にとどまらず危険にもつながる恐れがあります。

PR

車でスマホを急速充電するやり方5選

車でスマホを急速充電するやり方5選

ここからは、実際に車でスマホの充電が遅くなった…と困っている方に向けて、iPhoneやアンドロイドスマホ両方で使える対策として急速充電の方法を以下5点紹介していきます。

  1. USB-PD対応タイプC充電ポート利用
  2. 急ぎの場合にはワイヤレス充電は避ける
  3. 夏場やスマホアプリ利用中はA/C風で冷却
  4. シガーソケット充電器やヒューズを交換
  5. ナイロン被覆のPD対応USBケーブル利用

 

1] USB-PD対応タイプC充電ポート利用

USB-PD対応タイプC充電ポート利用

スマホを最速で充電したいなら、USB-PD(Power Delivery)対応のタイプCポート(上図など)を利用するのが確実です。

従来のUSBタイプAポートでは最大でも7.5~15W程度の出力ですが、PDなら最大15~100W以上の出力が可能になり、バッテリー容量の多い最新のiPhoneやアンドロイドスマホでも短時間で充電ができます。

特にシガーソケット充電器は、とても種類が多いので、USB-PD対応と書かれた製品を選ぶことが重要です。選び方のポイントは次のとおりです。

  • USB-PD対応のタイプCポート搭載品を選択
  • 充電ケーブルもUSB-PD対応品を選択
  • 出力は最低15W以上

これらを押さえることで、車で充電が遅いと感じる悩みが一気に解決に向かいます。

 

2] 急ぎの場合にはワイヤレス充電は避ける

急ぎの場合にはワイヤレス充電は避ける

置くだけで便利だからとワイヤレス充電を使うと、充電速度としては大幅に遅くなるケースが多いため、急いでる場合はワイヤレスは使わないのがおすすめです。

理由はワイヤレス充電方式ならではのエネルギー変換ロス等による充電効率の悪化のため、同じ電力を使ったとしてもケーブル充電に比べて充電速度が落ちるからです。

また、この充電エネルギーロスはスマホ本体の発熱につながる場合もあり、バッテリーの高温時保護機能が働くと、さらに充電速度は低下します。具体的にワイヤレスを避けるべきシーンは次の通りです。

  • 出発前にバッテリー残量が10~30%以下の時
  • 車内で充電したいが移動時間が30分未満の時
  • 短時間の移動でなるべく効率よく充電したい時
  • 地図・音楽アプリを同時利用している時

急いで充電したい場合は、多少面倒でもワイヤレス充電は避けてUSBケーブルをお使いいただくのがおすすめです。

 

3] 夏場やスマホアプリ利用中はA/C風で冷却

夏場や音楽+地図アプリ利用中はエアコンで冷却&充電

スマホのリチウムイオンバッテリーは熱に弱く、温度が高くなると充電制御がかかり、遅くなることがあります。特に、夏場などの車内が高温になる状況や、音楽+地図アプリを同時利用していてスマホの処理負荷が高い状況では、スマホ本体が高温になりがちで、充電が全然進まないのでスマホ温度を下げるのが有効です。充電中のスマホ冷却の工夫としては以下がおすすめです。

  • エアコン吹き出し口にスマホホルダーを設置
  • エアコン風が直接当たる位置にスマホを配置
  • 直射日光が当たらない位置にスマホを配置
  • ワイヤレス充電ではなく有線充電を選択

上図のようにエアコン吹き出し口にスマホが固定できない場合でも、下図のようにエアコン吹き出し口の前にスマホを立て掛けるだけでも全く問題ありません。私の経験上、驚くほどスマホの温度が下がります。

エアコン吹き出し口の前にスマホ立て掛け冷却

かなりの悪条件ではありますが、夏場にオープンカーで走行中、私も以下の経験をしています。状況としては、スマホで音楽+地図アプリ同時利用中にUSB-PD対応の高出力充電器で有線ケーブル充電していました。

  • スマホを助手席付近に配置:1時間で+5%しか充電が進まない
  • スマホをエアコン風が直接当たる位置に配置:30分で+50%以上充電進行

高温環境下では、このようにスマホを冷やしながら充電することで、iPhoneやアンドロイドスマホ問わず、劇的に効率良くバッテリー充電を回復させられます。

 

4] シガーソケット充電器やヒューズを交換

シガーソケット充電器本体の故障や接触不良ヒューズ切れが原因で、充電がうまくできないケースもあります。長年同じ充電器を使っていると、故障や接点不良等のマイナートラブルの発生確率が高まります。

また車自体を壊さないためにヒューズが溶断し、過電流が遮断される場合もあります。もちろんヒューズを交換するまでは充電できません。

点検すべきポイントは次の通りです。

  • 充電器がシガーソケット内で緩んでいないか
  • 充電器が古過ぎて故障していないか
  • 車や充電器の内蔵ヒューズが切れていないか

これらをチェックすれば、うまく充電ができない問題を解消できる可能性があります。

 

5] ナイロン被覆のPD対応USBケーブル利用

USB-PD対応充電器ではPD対応のUSBケーブルを使わないと、急速充電性能を最大限に発揮することができません。PD対応かつ有名メーカー製のケーブルであれば価格は多少高いかもしれませんが、品質が高い可能性が高く、長期間安定して使える確率も高まります。

さらに耐久性を考えると、ケーブルの外装被覆がナイロン編み込み素材のケーブルがおすすめです。シリコン素材加水分解により表面がベタついたり、ひび割れが生じたりするデメリットがあります。

充電ケーブル選びの基本的なポイントは以下の通りです。

  • USB-PD対応タイプCケーブル
  • 外装被覆はシリコン系よりナイロン系の編み込み素材

これらを満たしたケーブルなら、車内で安定した急速充電環境を長い間お使いいただけます。

PR

車でスマホ充電する際のデメリットと注意点

車でスマホ充電する際のデメリットと注意点

車のシガーソケットやUSBポートを使えば手軽にスマホを充電できますが、注意しないとスマホのバッテリーの寿命を縮めたり、最悪の場合は車の電気系統にトラブルを及ぼしたりする可能性があります。

ここでは車でスマホ充電する場合の代表的なデメリットを整理してお伝えします。

 

スマホ高温時充電はバッテリーに良くない

夏場の車内は乗車直後だと50度を超えていることも珍しくなく、また室内をエアコンで冷やしたとしても、スマホ自体は作動状態によって高温になることも多いです。

この時、スマホ本体が高温状態のまま充電するとバッテリーに大きな負担がかかります。スマホのリチウムイオンバッテリーは、高温状態では内部の化学反応が異常に活性化したり、内部抵抗が大きくなったりと熱に弱いため、高温で充電・放電(使用)すると劣化が進みやすいです。

特に炎天下に駐車してからエンジンをかけ、車内が暑い状態すぐに充電開始するのは避けるのが無難です。注意点をまとめると以下のとおりです。

  • 車内高温時は充電せず、エアコンで車内を冷ましてから行う
  • スマホ高温時は充電せず、スマホに直接風を当て冷ましてから行う
  • 直射日光の当たるダッシュボード上などにスマホを置かない
  • 発熱が激しい時はスマホケースを外すのも有効

 

スマホ利用中の繰り返し充電はバッテリーに良くない

スマホでカーナビや音楽アプリを使いながら充電すると、充電しながら放電している状態になり、バッテリーに負担がかかります。結果としてバッテリーの充電サイクルが短くなり、持ちが悪くなる原因になります。

バッテリー残量が常に十分にあると安心感はありますが、バッテリー寿命を考えた場合には、常に充電を続けるのはおすすめできないです。具体的な工夫としては以下の通りです。

  • 必要なときだけ充電して常時充電は避ける
  • CarPlay・Android Autoはワイヤレス接続を利用(有線だと常に充電される)
  • モバイルバッテリーを活用して車以外でも充電に困らない環境とする

もし、お使いの車のCarPlayやAndroid Auto機能が有線対応のみで、ワイヤレス非対応の場合、簡単にワイヤレス化する方法について、こちら”CarPlayワイヤレス化のおすすめ方法“または”Android Autoワイヤレス化おすすめ方法“の記事にまとめましたので、もし良ければ合わせてご参考にどうぞ。

関連おすすめ記事

Apple CarPlay(アップルカープレイ)対応のカーナビやディスプレイオーディオが増え、スマホの地図・音楽アプリが車の画面でも使えて便利になりました。 しかし最新の車やカーナビでない限り、USBケーブルが必要な有線接続型[…]

CarPlayワイヤレス化のおすすめ方法比較
関連おすすめ記事

2022年の電波法改正、2023年の仕様変更を経て、日本でもAndroid Auto(アンドロイドオート)のワイヤレス接続(無線接続)が解禁されました。 とは言え、最新モデルの車・カーナビへ買い替えない限り、ワイヤレス非対応の[…]

Android Autoワイヤレス化のおすすめ接続方法比較

 

安物シガーソケット使用によるバッテリー上がりの危険

価格が極端に安かったりメーカー不明だったりするシガーソケット充電器は、電圧や電流が不安定で、スマホ側だけでなく車両側にも悪影響を与えるリスクがあります。

特にエンジン停止後も暗電流と呼ばれる微弱電流が多く流れるタイプは、気づかないうちに車のバッテリー上がりを招くこともあります。多くの国産車はエンジン停止後シガーソケットへの電流は自動でカットされる回路構成になっていますが、一部の輸入車ではエンジン停止後も電流が供給できる回路構成になっており、よりバッテリー上がりの可能性が高くなります。

これらの問題は、短期的には良くても長期的に見れば車への悪影響は決して無視できません。対策としては以下の通りです。

  • 信頼できるメーカーの充電器・ケーブルを選ぶ
  • 極端に安い怪しい充電器・ケーブルは使わない
  • 長期不使用時シガーソケットから充電器を外す

PR

車で急速充電できるおすすめ充電器とケーブル

車で急速充電できるおすすめ充電器とケーブル

最近のスマホは使い方にもよりますが消費電力が大きく、タイプAなど従来のUSB端子では充電が追いつかないことがあります。よって、車内でも急速充電に対応した充電器やケーブルを活用いただくのがおすすめです。

ここでは急速充電に対応したおすすめのシガーソケット充電器やケーブルを紹介します。

 

純正USB端子は急速充電(USB-PD)非対応が主流

純正USB端子は急速充電(USB-PD)非対応が主流

現在、車の純正USB端子でタイプAからタイプCへの移行が進んでおり、上図は移行過渡期のレクサスNXの例です。

  • 充電用USB=タイプC(左側)
  • 通信用USB=タイプA(右側)

とUSBタイプAとタイプC端子が混在してるのが分かります。

ただ、2023年頃以降発売の新車からUSBタイプAは廃止されUSBタイプCの採用が進んでおり、例えば、

  • トヨタクラウンクロスオーバー(2022年発売):通信用USB=タイプA、充電用USB=タイプC
  • トヨタクラウンスポーツ(2023年発売):通信用USB=タイプC、充電用USB=タイプC(タイプAは完全廃止)

となっています。とは言え、USBタイプC端子でもUSB-PDに対応していない限り、急速充電は可能でも超急速充電は不可能です。

実際、USBタイプC端子を採用する車は増えてきたものの、超急速充電が可能なUSB-PD対応の車は正直まだ少なく、私の知る限り、2025年時点では、メルセデスベンツの一部とテスラの一部モデルくらいです。

つまり、純正USB端子は、キレイに埋め込まれて設置されているため、見た目はとても良いですが、特にタイプA端子の場合は出力10W以下が主流で、最新スマホの急速充電規格(USB-PDやQC)には非対応の場合が多いです。そのため急速充電には非対応で、充電が遅いと感じる方も多いかと思います。

純正USB端子の具体的な特徴は次の通りです。

  • 出力は高く無くスマホ急速充電非対応が多い
  • 多くの国産車はタイプAがまだまだ主流
  • 最新の国産車や輸入車はタイプCへ移行中

 

後付けシガーソケット充電器(PD対応)のおすすめ

USB-PD対応の純正USB端子がまだまだ普及してない今、スマホを効率よく超急速充電するほぼ唯一の方法は、シガーソケットに後付け可能USBソケット充電器の利用です。特にUSBタイプC端子搭載でPD(Power Delivery)対応のモデルなら、最新のiPhoneやアンドロイドスマホに対しても急速充電が可能です。

充電器選びのポイントは以下の通りです。

  • USB-PD対応のタイプC端子搭載
  • 1ポート出力は最低15W以上・理想30W以上
  • 複数機器同時充電必要なら2ポート以上搭載品
  • エレコムやAnker等信頼できるメーカー製品

これらの条件を踏まえたUSBソケット充電器のおすすめモデルは以下一覧の通りです。

単独電力出力欄に「◎」マークがある約30W以上出力可能なモデルであれば、スマホの超急速充電が可能です。

USBソケット
充電器
製品名
おすすめ 実売価格 対応コネクタ 充電性能 車内使い勝手
USB
タイプA
USB
タイプC
合計
電力出力
単独
電力出力
コンパクト
設計
ケーブル
一体式
AINOPE
2ポートUSB
カーチャージャー
H79
★★★
¥1,500

(x1)

(x1)

(36W)

(36W:
タイプC)
IDOLCO
2ポートUSB
カーチャージャー
C70(タイプC)
★★★
¥1,800

(x1)

(x1)

(60W)

(30W:
タイプC)

(USB-C)
IDOLCO
2ポートUSB
カーチャージャー
C70(ライトニング)
★★★
¥1,800
×
(タイプCx1,
ライトニング
x1)

(50W)

(30W:
タイプC)

(ライトニング)
UGREEN
3ポートUSB
カーチャージャー
90413
★★★
¥4,000

(x1)

(x2)
◎+
(130W)
◎++
(100W:
タイプC)
Anker
3ポートUSB
535カーチャージャー
B2731
★★☆
¥4,500

(x1)

(x2)

(67W)
◎+
(67W:
タイプC)
エレコム(ELECOM)
2ポートUSB
シガーチャージャー
MPA-CCC05BK
★★☆
¥1,700

(x1)

(x1)

(27W)

(15W:
タイプC)

(USB-C)
エレコム(ELECOM)
2ポートUSB
シガーチャージャー
MPA-CCL04BK
★★☆
¥2,300

(x1)

(x1)

(27W)

(15W:
タイプC)

(ライトニング)
(MFi対応)
SONRU
3ポートUSB
カーチャージャー
UC1002
★★☆
¥2,000

(x2)

(x1)

(66W)

(30W:
タイプC)
AINOPE
2ポートUSB
カーチャージャー
AV801
★☆☆
¥1,000

(x2)
×
(24W)

(12W:
タイプA)
Anker
2ポートUSB
カーチャージャー
A2727
★☆☆
¥1,300

(x2)
×
(24W)

(12W:
タイプA)

私は、所有する3台の車で、それぞれAINOPE 2ポートUSB H79IDOLCO 2ポートUSB C70エレコム2ポートUSB MPA-CCC05BKを利用していますが、使い方に応じて、以下のようにお選びいただくのがおすすめです。

下図はトヨタRAV4でIDOLCO 2ポートUSB C70(USB-C)を利用しスマホを超急速充電している状態です。

PD対応USBソケット充電器でのスマホ超急速充電

ワイヤレス充電では残り56分だった充電時間が約半分の32分に短縮されました。

また、下図はダイハツコペンでAINOPE 2ポートUSB H79を利用しスマホを超急速充電している状態です。

10年前のコペンに最新のUSBタイプCコネクタ装着状態

約10年前のコペンでも最新のUSBタイプCコネクタで超急速充電が可能です。

こちらの充電器のよいところは非常にコンパクトなので、下図のようにケーブルを抜いてしまえば、USBソケット充電器自体は取り付けたままキャップを閉じれることです。

USBソケット充電器を取り付けたままキャップを閉じれてる状態

 

後付け充電ケーブル(PD対応)のおすすめ

充電速度を引き出すには、ケーブル選びも重要です。安くて粗悪なケーブルの場合、シガーソケット充電器の性能を最大限発揮できない場合もあります。

特にiPhone用ならMFi認証済のケーブル、アンドロイドスマホならUSBタイプCケーブルでPD対応と明記されているものが安心です。充電ケーブル選びのポイントは以下の通りです。

  • PD対応と明記されたUSBタイプCケーブル
  • 外装被覆素材はシリコン系よりナイロン系の編み込み
  • 1.0m前後あれば車内では最適な長さ
  • iPhone用にはMFi認証済ケーブル

これらの条件を踏まえたUSB充電ケーブルのおすすめについて、次章より、Android/iPhone15以降用(USBタイプC)と、iPhone14以前用(ライトニング)とそれぞれ分けて紹介していきます。

 

Android/iPhone15以降の充電USBケーブルのおすすめ

最もおすすめなのは、ケーブルの両側ともUSBタイプCでUSB-PDに対応したUSBケーブルです。

ケーブルの片側だけでもUSBタイプAの場合、USB-PD非対応となり、急速充電ができない場合もあります。

さらにL字コネクタ+ナイロン編み採用ケーブルであれば申し分なくおすすめです。

USBケーブル
製品名
おすすめ 実売価格 対応コネクタ 充電性能 車内使い勝手
USB
タイプA
USB
タイプC
USB-PD
対応
QC2~4.0
対応
対応電力 対応電流 L字型
コネクタ
ナイロン
編み
対応長さ
UGREEN
USB-C
L字型ケーブル
★★★
¥1,700~
×
(100W)

(5A)

(0.5~
3m)
UGREEN
USB-Cケーブル
★★★
¥1,400~
×
(100W)

(5A)

(0.5~
3m)
Anker
PowerLine(高耐久)
USB-Cケーブル
★★★
¥1,800~
×
(100W)

(5A)

(0.9~
1.8m)
UGREEN
USB-C&A
L字型ケーブル
★★☆
¥900~
×
(18W)

(3A)

(0.5~
2.0m)
UGREEN
USB-C&Aケーブル
★★☆
¥900~
×
(18W)

(3A)

(0.25~
3.0m)
エレコム
USB-C&Aケーブル
断線に強い高耐久
★★☆
¥1,200~
× ×
(15W)

(3A)

(0.3~
2.0m)
Anker
PowerLine(高耐久)
USB-C&Aケーブル
★☆☆
¥900~
× ×
(10W)

(2A)

(0.9~
3.0m)

 

iPhone14以前の充電USBケーブルのおすすめ

最もおすすめなのは、ケーブルのライトニングとは逆側がUSBタイプCでUSB-PDに対応したUSBケーブルです。

ライトニングとは逆側がUSBタイプAの場合、USB-PD非対応となり、急速充電ができない場合もあります。

さらにL字コネクタ+ナイロン編み採用ケーブルであれば申し分なくおすすめです。

ライトニング
USBケーブル
製品名
おすすめ 実売価格 対応コネクタ 充電性能 車内使い勝手
USB
タイプA
USB
タイプC
ライト
ニング
USB-PD
対応
対応電力 対応電流 L字型
コネクタ
ナイロン
編み
対応長さ
UGREEN
USB-C&ライトニング
L字型ケーブル
★★★
¥1,800~
×
(MFi対応)

(20W)

(5A)

(1.0~
2.0m)
UGREEN
USB-C&ライトニング
ケーブル
★★★
¥1,700~
×
(MFi対応)

(20W)

(5A)

(0.25~
3.0m)
Anker
USB-C&ライトニング
ケーブル
★★★
¥1,500~
×
(MFi対応)

(100W)

(5A)

(0.9~
3.0m)
Anker
PowerLine(高耐久)
USB-C&ライトニング
ケーブル
★★★
¥2,200~
×
(MFi対応)

(100W)

(5A)

(0.9~
1.8m)
UGREEN
USB-A&ライトニング
ケーブル
★★☆
¥1,600~
×
(MFi対応)
×
(12W)

(2.4A)

(0.25~
2.0m)
Anker
USB-A&ライトニング
ケーブル
★☆☆
¥1,500~
×
(MFi対応)
×
(7.5W)

(1.5A)

(1.0~
1.8m)

 

以上ここでは、車の中でスマホの充電が遅い理由とその対策として超急速充電を行う方法について解説してきました。

ここでは、USBタイプCが設置されて無い車への簡単な対処方法として、シガーソケットを活用する方法を紹介させていただきましたが、実は他にもAC100V電源コンセントを活用する方法もあります。

車でAC100V電源コンセントを確保する様々な方法については、こちら”車に100Vコンセント電源を設置する3つの方法“の記事にも詳しくまとめてありますので、もしよければ合わせてご参考にどうぞ。

関連おすすめ記事

車に100Vコンセントの電源がつけれたら便利なのに…と考えたことはないでしょうか? 車内でのゲーム機・タブレット・パソコン利用やアウトドアでの調理家電利用など日常的な電源の確保や、地震や台風など災害停電時のスマホ充電などいざと[…]

車に100Vコンセント電源をつける方法
PR