カーオーディオの音質を劇的に向上させるたった2つの基本的方法!

車に乗っている時、ほとんどの人にとって、「音楽は無くてはならないもの」です。

時には「眠気覚まし」的な使い方もしたりしますが、「好みの曲を好みの音量で思いっきり楽しみながらドライブ」・・・なにげに最高ではないでしょうか。

車の音質改善方法イメージ

なのに、

  • なんか音質が悪くてせっかくのお気に入りの曲が・・・」
  • もう少しいい音で聴ければ気持ちいいのに・・・」

などと感じられたことはないでしょうか?

  • 音がこもってクリアに聴こえない・・・
  • スピーカーが時々ブンブンなる・・・
  • ブツブツ雑音みたいなのが聴る・・・

などなど音質が悪いのにもいくつかのパターンがあります。

ここではそれら全てを解決する基本的な音質向上方法を紹介したいと思います。

特にここでは車のカーオーディオシステムそのものに対して、今の車の状態を大きく見直すことで劇的に音質向上を行う具体的な方法を私の10年以上のカーオーディオ開発経験もまじえながら書かせていただきます。

今の車の音質を大幅に向上させたいものの、いったい何をどうすればいいか分からないという方に参考になると思います。

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カーオーディオの音質が向上する2つの方法概要

車で音楽聴きながらドライブ中のイメージ

結論から言うと、カーオーディオの音質を劇的に向上させるには、以下2つの方法があります。 両方とも行う必要はなく、どちらか1つご自分に合った方を選択いただければよいかと思います。

  1. 車の部品交換+部品取付変更+チューニング
  2. 高音質が出せるよう専用開発された車への買替

詳しい内容は次章より説明させていただきますが、

  • 今のクルマに今後も長く乗る予定音質に関して部品や細部にまでこだわりたい 1つ目の方法
  • これからクルマを買う/乗り換える予定ありある程度手軽によい音質を手に入れたい 2つ目の方法

を選択されるのがオススメです。 ちなみに私はめんどくさがり屋なので(笑)、2つ目の方法を使いました。

対策内容を知る前にまずは車・カーオーディオの音質が低下する原因を知りたい!と言う方は、こちらの”車の音質が低下する3つの原因[システム編]“の記事をご覧ください。

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1】オーディオ部品交換+取付改善+調整

こちらの”車の音質が低下する3つの原因“の記事に書かせていただいたカーオーディオの”音質が低下する原因”、それを対策することが音質向上の基本的な考え方となります。

よって、今乗っているクルマの音質をさらによくしたい場合、

  1. 高音質な部品に交換
  2. 部品の取付状態を改善
  3. 音質チューニングを実施

これら3つを行うことで、音質は必ずよくなります。

 

カーオーディオ音質向上の2つの具体的手段

ところで、これら3つの音質向上策を具体的に実施するには、

  1. 専門のカーショップにクルマの改造をお願いする
  2. 自分自身のDIYによってクルマの改造をする

の2つの手段があります。

結論から言うと、部品交換+部品取付状態変更+音質チューニングにより音質向上を行う場合、オーディオ部品の取り付け・音のバランス調整の経験が無い方は、まずは専門のカーショップに相談し、全て任せてしまうのが無難です。

ただしカーショップに取り付け・調整を任せるということは、取り付けや調整分の工賃が部品代とは別に追加で必要となってきます。 部品代だけでなく調整や取り付けの工賃が費用として上乗せされてくると、総費用がどんどん高額になっていくことも想定されます。

そこで、少しでも取り付け費用を低く抑えてオーディオの部品代・調整代に費用を配分できるよう、取り付け工賃を安くする方法をこちら”カーナビ/カーオーディオの取り付け工賃を安くする 7つの方法【裏技あり】“の記事にまとめてみました。 もしよろしければこちらも合わせてご参考にどうぞ。

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また、どちらの手段で実施するにせよ、具体的に何を実施するかを書いていきます。

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1] 高音質な部品に交換

まずは、求める性能・予算・ブランド嗜好によりほぼ無限にある選択肢の中から部品を選定します。

選択肢が無限にあるので、部品の選定は大変ですが、人によってはここが楽しみでもあります。

カーオーディオシステムを構築する上で、スピーカーの部品選定・種類についてはこちら”徹底分類!車のスピーカーの種類と選び方“の記事にまとめましたので、もしよければご参考にどうぞ。

 

2] 部品の取付状態を改善

次に、選定した部品を車に取付けていきますが、例えばスピーカーの取付状態を改善する部品として、以下のようなデッドニングキットも用意されています。

3WAY_SP_Frame

実際、私も自分で施行してみましたが、上図のような取付施行イメージとなります。

ドアスピーカー(赤丸の位置)取付に関係するドアパネル内部全体に対し、不要な振動を防止することができ、明らかに音が引き締まって輪郭がはっきりするのが感じられます。

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3] 音質チューニングを実施

最後に音のバランス調整(チューニング)を行います。

 

チューニングには専門知識・技能が必要

ただし、取付けの作業と調整の作業は一般の方が行うにはなかなか困難な作業です。

例えば、カーメーカー純正の高音質スピーカー・カーオーディオシステム部品の取付け設計・調整や評価は、その道何十年ものエンジニアが何日もかけて行います。

純正高音質スピーカー・カーオーディオシステム同等以上の音質を実現しようとすると、素人仕事では、せっかくの高価な部品でもその実力を出し切ることができず本末転倒となる場合があるので注意が必要です。

 

音質の良さを決定づける要素

最終的な音質を決定づける要素の割合は、以下の通りです。

  • スピーカー・アンプなど部品の性能:約20%
  • 特にスピーカーなど部品の取付状態:約40%
  • 音のバランス調整:約40%

なんと、取付状態と音のバランス調整結果で音質の80%が決まってしまうのです。

特に音のバランス調整については、目に見えにくい作業ということもあり軽く見られがちですが、上記の私の失敗談やこちらの”車の音質が低下する3つの原因”の記事にも書かせていただいた通り、ホントに大切です。

 

音質チューニングの具体的内容

音質調整の具体的な内容を簡単に書かせていただくと、主に、

  • タイムアライメント調整:各スピーカーから出る音のタイミングをあえてズラし耳に届くタイミングを揃えることで音の輪郭を明瞭化
  • 周波数特性調整:各周波数の音の強さの調整吸収されて弱まった音や、反射して強まった音を補正

の2つの調整となります。

例えば、ある1つのスピーカーから出た瞬間の音が超高音質であっても、耳に届くタイミングが他スピーカーの音と相対的にズレるだけで音の輪郭がボヤけてしまいます。

また、車内での音の吸収・反射を想定した周波数特性のバランス調整ができていないと音が濁ったり、本来は車内の前方中央に立体的に現れるはずの音像ができず、各スピーカーにへばりついたような平面的で残念な音になってしまいます。

 

音質劣化要因と改善方法

音質の調整が必要となる音質劣化要因と音質調整(改善)のイメージを図に表すと以下のようになります。

カーオーディオの音質劣化と音質調整の説明図

車ならではの音質劣化要因は主に以下6種類あります。

  1. ガラス等による反射
  2. 各スピーカー~耳の距離差による位相ズレ
  3. 内装材による吸収
  4. スピーカーそのものの性能
  5. スピーカーの取付状態の良し悪し
  6. アンプ・DSPそのものの性能

それぞれに対し対策を行わないと、 たとえどんな高級高音質スピーカーを取り付けたとしても、その性能を発揮することができません。

要因を分類すると以下の通りです。

  • 部品の性能が低い 要因:④,⑥
  • 部品の取付状態が悪い 要因:⑤
  • 音の調整不足(反射・吸収・位相ズレによる劣化)要因:①,②,③

これらに対し、同じく音質改善方法も主に以下6種類あります。

  1. 反射を想定した周波数・位相特性チューニング
  2. 位相ズレを想定した位相特性チューニング
  3. 吸収を想定した周波数特性チューニング
  4. より低歪等の音響特性のよいスピーカー使用
  5. 防音材追加・剛性強化など振動・異音が発生しにくい車内設計
  6. より高出力・低歪等の音響特性のよいアンプ・DSP使用

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音質向上策は3つまとめて同時に行う

上記の音質向上策は必ず3つまとめて行うことで、より効率的に音質向上効果を得ることができます。

部品交換だけとかもアリですが、3つまとめて実施しないと部品の性能を100%引き出すのは確実に無理です。

私KYOも実際、以前乗っていたトヨタ30系ソアラで部品だけ交換したことがあります。 その時は、純正スピーカーをパイオニア・カロッツェリアの総額6万円ぐらいの上級グレードのスピーカーに交換しました。

  • フロントドア:純正ウーハー x 2 → カロッツェリアウーハー x 2
  • ドアミラー裏:純正ツィーター x 2 → カロッツェリアツィーター(ネットワーク付) x 2
  • リアシート後ろトレイ:純正フルレンジ x 2 → カロッツェリアウーハー x 2 + ツィーター(ネットワーク付) x 2

と、合計6つの純正スピーカーに対し、全てネットワーク付セパレートタイプの2WAYスピーカー合計8つにしました。 ちなみにパワーアンプはナビデッキに内蔵のものを使い外部アンプは無しの環境でした。

第1印象は明らかに「音の質感がよくなった」感じです。 そりゃあ、恐らく1個で1000円x6=6000円もしないであろう純正スピーカー(中古部品店の価格からの推測)が10倍以上の値段になるので、10倍とは言わないでも2倍以上(笑)音がよくなってしかるべきと考えたのです。

また、取付作業については私自身何度かクルマの内装部品を外した経験もありましたし、丁寧に3日くらいかけて作業を実施したのでよっぽど問題無かったと考えています。

しかし、トヨタクラウンの一番下のグレードの純正オーディオ装着車両(高級ブランドオーディオ装着車ではないが純正スピーカー装着+音質チューニングは実施されているであろうクルマ)の音を聴く機会が偶然あり、愕然としました。

スピーカー単品の性能を比較すると明らかに自分のクルマのスピーカーの方が良いはずで、確かにツィーターから出る高音の艶感など音の質感は自分のクルマのスピーカーの方が良い気がする。 なのに、自分のクルマの音の印象を思い出してみると・・・

  • スピーカーに貼り付いた平面的な音では無く、車内の前方中央に奥行きまで感じられる立体的な音像(ステレオ感)があるか?
  • クルマの室内全体が音に包まれバランスの取れた感じがしているか?

と言われるとなんか違う・・・自分のクルマは明らかに負けている。これがチューニングの威力か・・・。

場合によってはチューニングの実施有無がスピーカー単品の性能よりも大きく音質に影響することを身をもって体感しました。

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2】高音質が出せるよう専用開発された車への買替

高音質を求めて専用開発された車

実は、”音がよくない原因”を1つ1つ自分や専門のカーショップで対策することだけが音質向上の方法ではありません。

そもそも、“音がよくない原因”が開発段階で解決されている”最初からいい音を目指して設計された車”なるものが存在します。

具体的に言うとこの車は、ディーラーで納車されるタイミングで既に高音質なカーオーディオシステムが装備されているのです。

一部のトヨタ車に装備されているJBLレクサス車に装備されているマークレビンソン日産・マツダ車に装備されてるBOSEなどのサウンドシステムもこれに該当します。

下図はヴェルファイアに搭載されているフロントドア用専用JBLスピーカーです。

トヨタヴェルファイア用JBLスピーカー

これらの車のスピーカー・アンプなどのカーオーディオ部品は、カーメーカーとカーオーディオメーカーにより共同で設計・開発され、場合によっては高音質化のためにスピーカーの専用取付構造防音・防振・静音設計車のボディー側にまで施行される場合もあります。

そして、車を組み立てる工場で他の部品といっしょに車へ取付けられ、カーメーカーの厳しい基準で検査され、その検査に合格したものだけが出荷されます。

また、オーディオ本来の音響性能だけでなく、開発段階からエンジン等の制御用コンピューター(ECU)など他の電子部品と遜色ない厳しい基準で耐久性能などが保証されるように設計されるので、壊れにくいという大きな安心感があり非常におすすめです。

この純正高音質カーオーディオシステム装着車へ車ごと買い替えてしまえば、音質の問題が手っ取り早く解決します。 当然ですが、新車・中古車問わず高音質カーオーディオシステム装着車は存在します。

らためて純正高音質カーオーディオ装着車のメリットを整理すると以下の通りです。

  • 専門ショップでの改造等と比べ、手軽に高音質が手に入る
  • 厳しい品質基準で車の一部分として設計・製造されるので壊れにくく保証もあるので安心
  • 専門ショップでの分解・装着と比べ、製造ライン装着なのでコストパフォーマンスがよい

ちなみに私KYOは、中古の純正高音質カーオーディオシステム装着車に買い替えるという手段を選びました。

当時乗っていた車が10万kmを超えており、そろそろいろんな部品が壊れ始めたから修理代が高くつく前に買い替えたいという思惑もあったのですが、とりあえずクルマを買い替えてからクルマの改造を行って音質向上を行うのが単にめんどくさかったかつ新車で買うにはお金が足りなかったので(笑)、中古の高音質カーオーディオシステム装着車を選択しました。

純正高音質カーオーディオシステム装着車について新車と中古車だとどちらがメリットが大きいについては、”純正プレミアムオーディオ装着車を新車で買う3つのメリット“または、”純正プレミアムオーディオ装着車を中古で買う4つのメリット“の記事をご覧ください。

 

純正高音質カーオーディオシステム装着車

具体的に世の中にどのような高音質なカーオーディオを搭載した車があるかについては、コストパフォーマンスも考慮しながら以下の記事にオーディオブランド別・ボディータイプ別に整理しました。 もしよければ、自分に合ったクルマを探すときのご参考にどうぞ。

高音質なカーオーディオが純正装着されている車ならではの大きなメリットとして、

  • 毎日、車に乗るたびに高音質を楽しめる(→音質の悩み解消
  • 特に高級オーディオ装着車はブランドエンブレム装着など”見た目”の満足感もある
  • 人とは違った車に乗っているという満足感・所有欲が満たされる

などがあります。

しかしながら、オプション装備費用分も含め、購入時にその分それなりに多めの資金準備が必要となります。(いくつかの他の装備と抱き合わせでセットオプションの場合、さらにオプション装備費用は大きくなります・・・)

そこで、高音質なカーオーディオ装着車をお得に購入する方法として、下取り車を高く買い取ってくれる割に意外と面倒でもないおすすめの方法を、こちら”車買取の流れ全7種類まとめ!安心/簡単/高額な中古車査定方法とは?“の記事に詳しくまとめましたので、もしよければご参考にどうぞ。

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純正オーディオシステムの音響性能を活かしながらさらに音質向上させる方法については、こちら”マツダコネクト,BOSE,JBL等の純正オーディオを活かしながら音質向上させる方法“の記事に詳しく書かせていただきましたので、合わせてご参考にどうぞ。

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