「マークレビンソン(Mark Levinson)」は、レクサス車にも採用されているアメリカを発祥とする超高級オーディオのブランドです。
ここでは、
- そもそも「マークレビンソン」って何?
- マークレビンソンのカーオーディオシステムの特徴
- 車の中でマークレビンソンの高音質を楽しむ方法
- マークレビンソン装着車ランキング
について、私の職業であるカーオーディオ開発経験もふまえて詳しく書かせていただきます。
また私が1人の自動車ユーザーとして、これまで高音質オーディオ装着車(マークレビンソン装着車、DYNAUDIO装着車、プレミアムダイアトーン装着車、レクサスプレミアムサウンド装着車)の新車・中古車を実際に自腹で購入した時に使用したお得な購入方法・裏技についても、詳しく書かせていただきます。
「マークレビンソン」は、カーオーディオではなくホームオーディオの世界では、なんとシステム総額1,000万円にも届く超高級ホームオーディオとして、コアなオーディオファンから40年以上に渡って圧倒的な支持を得てきました。
このようにシステム価格1,000万円級の超高級ブランドであるマークレビンソンですが、実はカーオーディオの世界では、レクサス車のオプション装備としてなんと1,000万円の約50分の1の価格:20~30万円で、そのオーディオシステムを手に入れることができます。
マークレビンソンのオーディオシステムが取り付けられている車のランキングをすぐに見たい方はこちら:マークレビンソン装着車ランキング(ページ内リンク)からどうぞ。
マークレビンソン(Mark Levinson)とは
マークレビンソン設立の経緯とブランド哲学
マークレビンソン(Mark Levinson)ブランドは、1973年にアメリカで創業者マークレビンソン氏がLNP-2という高級プリアンプをハイエンドオーディオ市場向けに投入したところから始まります。
ブランド設立以来、「原音を忠実に、ライブの感動を再現する」をブランド哲学として、主にハイエンドのオーディオアンプ関連製品を世に送り出しています。
マークレビンソンのホームオーディオ製品概要
マークレビンソンのターゲット市場はハイエンドですので、最もリーズナブルなモノラルパワーアンプ”No.531H”で100万円、最上級のモノラルパワーアンプ”No.53″なら400万円と非常に高価格帯のラインナップとなっています。
下の写真が、最もリーズナブルなモノラルパワーアンプ”No.531H”(100万円)です。
こちらが、究極のモノラルパワーアンプ”No.53″(400万円)です。
ちなみに”No.53″をステレオで揃えると400万円 x 2 = 800万円、これにプリアンプ、スピーカー(ホームオーディオ用にマークレビンソンブランドのスピーカーは存在しないので、別ブランドのもの)、プレーヤーを加えると軽く1,000万円を越えてきます(笑)。 私も含め一般人には全く手が出ない価格です。。。
現在の会社組織としては、マークレビンソンと同じく高級カーオーディオも手がける「ハーマンカードン」、「JBL」やヘッドホンで有名な「AKG」などを傘下に持つハーマン・インターナショナル社の1つのブランドとなっています。
※マークレビンソン公式サイトはこちら。
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マークレビンソンのカーオーディオ・スピーカーとは
マークレビンソンのカーオーディオを手に入れる方法
通常、カーオーディオ・スピーカーを指名買いしたい場合、
- アフターパーツ(後付部品)として装着する
- カーメーカーの純正オプションとして装着する
の2択となります。 しかし、マークレビンソンのカーオーディオに関しては、アフターパーツの販売はありません。 つまり、オートバックスなどのいわゆるカー用品量販店やカーオーディオ専門ショップで部品としてマークレビンソン製のアンプなどを購入することはできないのです。
よって、”マークレビンソン”ブランドの音を車の中で聴きたい場合は、カーメーカーの純正オプションとして装着されているものの中から選択することになります。 さらにカーメーカー純正のOEM製品としては、実はレクサス車限定で採用されています。
同じようにカーオーディオをOEM供給する”ハーマンカードン”ブランドとは対照的に供給先カーメーカーを限定することで、お互い唯一無二の信頼関係を築いています。 車を買うユーザーにとっても、レクサス車でなければ味わうことのできないマークレビンソンの至高のサウンド・・・という特別感があるのではないでしょうか。
マークレビンソンの目指す音質とレクサスとのコラボの経緯
マークレビンソンとレクサスのコラボがスタートしたのは2001年と意外と最近のことです。 当時、日本ではレクサス車は販売されていなかったので(レクサス の日本販売スタートは2005年です)、アメリカなどで販売されていたレクサス車に装着されるところから始まりました。
しかし、実はこの2001年より以前、マークレビンソンブランドは、当初カーオーディオ事業への進出に対して後ろ向きだったようです。
それは、マークレビンソンブランドのターゲットがホーム向けではハイエンド市場であるということもあり、「原音を忠実に、ライブの感動を再現する」というブランド哲学の下、非常にレベルの高い音作りを目指す中で、ホームオーディオと比べてノイズ等が劣悪な車の中で、マークレビンソン本来の音を作ることができるか、という課題があったからです。
では、なぜ現在レクサス車での採用に至っているかというと、マークレビンソンブランドとして、様々なメーカーの車の静粛性を測定したところ、レクサスが圧倒的に静かだったことと、カーオーディオの音作りについてレクサスブランドと思いが通じるところがあったからだそうです。
(参考文献:レクサスマガジン QUARTER 3|2008)
マークレビンソン装着車とは・・・レクサスのみ
レクサス車のみに採用が許されたマークレビンソン
ここでは、マークレビンソンの高級オーディオ・スピーカーシステムの音を車の中で聴く方法について書かせていただきます。
前章に書かせていただいた通り、自動車メーカーとしては、現在レクサスのみが”マークレビンソン”オーディオの採用を許されています。
日本発祥メーカーでアメリカで成功を収めたレクサスブランドとアメリカ発祥のマークレビンソンブランドなのでお互い相性が良かったのかもしれませんが、マークレビンソン発祥の地であるアメリカのカーメーカーであるフォードやGMでは一切マークレビンソンは採用されていません。 不思議な話です。
よって、マークレビンソンの音を聴くには、
- レクサスの新車を買う
- レクサスの中古車を買う
のどちらか2つから選ぶこととなります。
ちなみに、こちら”レクサスの中古車を安う買う5つの方法“の記事で、私の実体験をもとにレクサスの中古車に特化した安く買う方法についてまとめてみました。 もしよければご参考にどうぞ。
トヨタ車にも一時期採用されていたマークレビンソン
実は2000年頃の一時期だけ、トヨタの高級車(ランドクルーザー・クラウン・マジェスタ)にマークレビンソンのオーディオが採用されていたことがありました。
中古車市場ではクラウン等トヨタ車のマークレビンソン装着車を見つけることができるかもしれないものの、生産期間が限定されていることと台数が非常に少ないことから、ここでは対象外とさせていただきます。 現在の新車市場として、マークレビンソンのオーディオが採用されているのは、間違いなくレクサス車のみです。
レクサス純正のマークレビンソン装着車とは
2000年以前の一時期、レクサスブランドは、まだ日本で販売される前、GS(当時日本名:アリスト)やSC(当時日本名:ソアラ)と言った車種で、「Nakamichi(ナカミチ)」という別のオーディオブランドを採用してましたが、現在はマークレビンソンに一本化されています。
一部の輸入車ブランドを除いて、1つのカーメーカーブランドに対して1つのオーディオブランドと、1対1の組み合わせでブランド戦略が構築されている場合が多くみられます。 これは競合他社に対して囲い込みを行うビジネス上の理由とブランド戦略のユーザーへの分かりやすさとの2つの理由があると考えられます。
またさらに分かりやすいことに、現在のところ全てのレクサス車にマークレビンソンを装着することができます。
ただし、グレードによってはオプション装備となったり、上級グレードを選択しないとオプション装着できなかったりはしますので、レクサス車の中でも該当するグレードで装着できた場合のみマークレビンソン装着となります。
実は一部のレクサス車では、比較的安いベースグレードではマークレビンソンのオプション選択ができない場合があります。 マークレビンソンが欲しいなら、必ず上級グレードを選択するしかないというパターンです。 自動車メーカー側の販売方針かもしれませんが、オーディオ好きなユーザーの選択肢を狭めてしまうので、個人的には少し残念です。
「Green Edge」テクノロジーとは
IS専用に開発された15個のスピーカーを使用したマークレビンソンのサウンドシステムはレクサス公式サイトに次のように紹介されています。
ISでは「Green Edge」テクノロジーを採用し、835Wに相当する総出力のフルデジタルClass-Dアンプと15個のスピーカーで空間を構成。新設計のスピーカーは、従来と同じ消費電力で2倍以上のサウンド出力を可能とし、消費電力を抑えながら高出力と超低歪のサウンドクオリティを両立。コンサートホールの空気感まで伝えるクリアで臨場感あるサウンドを実現しています。
「GreenEdge」テクノロジーとは、高効率化により、少ない消費電流で高い音圧・ダイナミクス・解像度向上を実現する、音質の向上と消費電力の低減を両立するHARMAN社の最新技術です。
ちなみに、スバル車に採用されていた「ハーマンカードン」、トヨタ車に採用されている「JBL」のサウンドシステムでも同じ技術が採用されています。
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レクサスマークレビンソン装着車・価格ランキング
ここでは、レクサス純正のマークレビンソン装着車をコストパフォーマンスがいい順(=安く買える順)にランキング化してみました。
また、こちらに掲載している価格は現在日本で新車として販売されているもののオプション込の価格となります。
2位のCT200hはレクサスラインナップの中では最もエントリー車の位置付けですが、マークレビンソンを装着しようとすると上級グレードの”F SPORT”に本革シートと合わせて装着するか最上級グレードの”version L”を選択しなければならず、本来車格的には上の位置付けであるUX200よりも高額となってしまいます。
同じく、7位のNX300もマークレビンソンを装着しようとすると上級グレードの”F SPORT”や最上級グレードの”version L”を選択しなければならず、本来車格的には上の位置付けであるRX300よりも高額となってしまいます。
つまり、マークレビンソンを装着する場合は、CTよりもUXの方が、NXよりもRXの方がリーズナブルなのです。
レクサスマークレビンソン装着車のお得な購入方法
高音質なマークレビンソンのサウンドシステムが装着されている車ならではの大きなメリットとして、
- 毎日、車に乗るたびに高音質を楽しめる(→音質の悩み解消)
- マークレビンソンのエンブレム・ロゴが装着など”見た目”の満足感もある
- 人とは違ったこだわり装備の車に乗っているという満足感・所有欲が満たされる
などがあります。
しかしながら、オプション装備費用分も含め、購入時にその分それなりに多めの資金準備が必要となります。(いくつかの他の装備と抱き合わせでセットオプションの場合、さらにオプション装備費用は大きくなります・・・)
とは言え、「睡眠時間返上で必死に働いて資金準備」なんて無茶をする必要はなく、車購入時の少しの工夫でオプション装備費用程度のねん出は可能です。
以下に、私も実際行っている高音質なカーオーディオ装着車をお得に購入する2つのおすすめ方法をまとめてみました。
- 下取り車がある場合は下取り価格を高くする交渉・買取り店への売却を検討
- マークレビンソンなどのオプション装備装着車は出回る中古車の数が少ないので、新着車・価格をネットでこまめにチェック
下取り価格を高くする交渉/買取り店への売却検討
お得に車を購入する方法の中でも、最も分かりやすく価格差が出てしまうのが、
- 下取り価格を高くする交渉
- 下取りではなく車買取り店の利用
の2つです。
実際、私もこれまで3回クルマを買い替えた経験がありますが、
- ディーラーへの「下取り車の価格、これ以上高くならですかね?」という交渉
- 車買取り店への見積依頼(最終的にディーラー下取りにした場合だとしても)
だけは毎回行ってます。 そして偶然なのか3回とも最初のディーラー下取り提示価格よりも車買取り店の価格の方が10~20万円程度高いという経験をしています。
逆に言えば、少しめんどくさいとは言え、買取り店で見積を取っておかないと10~20万円損してしまう場合もあるってことなんです。。。
とは言え、ネット経由で申請したり、店を回ったりの「めんどくささ」と「10~20万円程度の損」をてんびんにかけて考えてみて下さい。
「多少めんどくさい手続きをがんばるともらえる10~20万円」を普段の仕事で稼ごうとするとどのくらいかかるでしょうか? 少なくとも私は、数時間~数日で10~20万円稼げる富裕層ではないので、合理的に買取り店で見積を取る道を選びます。
ちなみに過去私が乗換等で売却した車のディーラー下取りと車買取り店の差額は以下の通りです。
- 旧型トヨタソアラ(走行13万km)
→買取り店の方が10万円高い。が、めんどくさかったのでディーラーで下取り(後に後悔)。 - 旧型トヨタヴィッツ(走行7万km)
→買取り店の方が15万円高い。が、ディーラーと再交渉したら20万円追加値引きしてくれたので下取り。 - レクサスCT200h(走行5万km)
→買取り店の方が17万円高い。ディーラーと再交渉するも結果変わらずで、そのまま買取り店で売却。
過去私が手放した旧型トヨタソアラの場合は年式古く不人気の2ドアクーペだったので10万円の価格差でしたが、もしもSUV・ミニバンなどの人気車やリセールバリューの高い車であれば、場合によっては想像以上の買取り高値がつくこともあります。
仮に最終的に買取り店で売却しないとしても買取り店での自車の買取り価格を知っておくということは、
- ディーラーで下取り金額UPの交渉材料として使える
- ディーラーで値引き+下取り合わせてUPの価格交渉ができる
と、ディーラー交渉時の強い武器となります。 ディーラー交渉の結果、
- ディーラーで納得いく下取り価格が得られた場合
→ 買取り店での売却はキャンセルしてディーラーで下取り - ディーラーで納得いく下取り価格が得られない場合
→ 新しい車はディーラーから買う場合でも前の車は調べておいた買取り店へ売却
と、すればよいのです。 できる限り納得いく買い物をしたい私は、毎回この方法を利用し、ディーラーでの下取り価格をアップ(市場の適正価格に)させることに成功しています。
ちなみに特に、ディーラーでの下取りよりも買取り店を利用するのがおすすめの場合としては、
- 軽自動車・SUV・ミニバン等の人気のカテゴリーの車を売却する場合
(市場での流通性が良く高値が付く確率が高い) - ホイール・ナビ交換等の社外品カスタマイズありの場合
(下取りの場合は純正品以外はマイナス評価) - 手続きが多少手間でも買取り価格は高い方が納得できる場合
(販売店だけでなく買取り店でも手続きが必要)
です。 上記3つの項目に1つでもあてはまる場合は、自分のクルマの買取り価格の確認だけはしておかないと、数万円単位の損につながる可能性があります。
ここで、ためしに今時点の自分のクルマの価格を調べるには、状況に応じて以下2つの方法を使い分けるのがおすすめです。
- 時間をかけずにまずは大手1社へ確認(35秒で入力完了)
→ 愛車の今の最新価格を確認(情報提供:ガリバー愛車無料査定) - 多少時間をかけてでも数社の見積比較で最高額を確認(90秒で入力完了)
→ 愛車の今の最新価格を確認(情報提供:カーセンサー簡単ネット車査定)
どちらの方法も無料です。
確かに少し面倒なのは事実ですし、手間をかけるかどうかはご自身で最終判断いただければと思いますが、ここで「行動しない = 10~20万円程度の損 = その分の装備・条件はあきらめる」ということだけはご理解いただき、ここはぜひ行動いただくのがおすすめです。
ちなみに、高く買い取ってくれる割にあまり面倒でもないおすすめの方法について、こちら”車買取の流れ全7種類まとめ!安心/簡単/高額な中古車査定方法とは?“の記事に詳しくまとめましたので、もしよければご参考にどうぞ。
自車の買取り価格を知っておくということは、次の車を選ぶ時にどれだけ購入資金の足しにできるかの目安にもなります。
仮に今すぐ車を買い替える予定が無くても、現時点の買取価格+今後の価格変動相場を知っておくことは、買い替えタイミングを考える上でも、十分に意味があることと言えます。
新着車・中古車価格変動をネットでこまめにチェック
次に中古車で買う場合ならではのポイントです。
実は中古車のオプション装備価格は、カーメーカーがマーケティング戦略で値段を決める新車と違って市場ニーズそのもので決まります。
早い話が、サンルーフなどの人気オプションは新車時とオプション価格が大きく変わらないのに対し、マークレビンソンのような高音質なカーオーディオなどマニアックなオプションは需要が少なければ、新車時より価格が大きく下がるのです。
しかし、マニアックなオプション装備はマニアックである分、市場に出回る中古車の数がとても少ないです。
よって、新着の中古車や価格の変動をネット等で頻繁にチェックし、自分の希望スペックに対して70~100%当てはまると思ったら、すぐに中古車販売店に仮押さえを依頼するくらいのスピード・行動力が武器となります。
レアで条件のいい車ともなるとホントすぐに買い手がついてしまいます。
私自身が購入した際、3ヶ月粘りましたが実は100%希望の車は現れないと判断し、実は最終的にボディーカラーについては希望の白色をあきらめグレー色で妥協しました。(もちろんオーディオ装備は一切妥協無しです)
このように、ある程度の期間こまめに情報チェックしていると、希望スペックを80%満足するレベルの車すらかなりレアな掘り出し物なのか、希望スペックを100%満足するレベルの車が十分出てきそうなのかの肌感覚がつかめてきます。
レクサスの中古車を検討する場合の中古車保証について、こちら”レクサスの中古車には保証サービスを付けておくべき3つの理由“の記事に、またレクサスの中古車に特化した安く買う方法をこちら”レクサスの中古車を安く買う5つの方法“の記事にまとめてみました。 実際に中古車を検討される場合、もしよければご参考にどうぞ。
音がいい車に特化した車の探し方を、こちら”オーディオ音質がいい車を安くかしこく買う方法“の記事に概要をまとめましたのでご参考にどうぞ。
今回紹介させていただいた“マークレビンソン(Mark Levinson)”ブランド以外の高級カーオーディオブランドについても以下の記事にまとめましたので、もしよろしければご参考にどうぞ。