ポルシェは多くの車種で、サウンドパッケージプラスと呼ばれる標準のオーディオに対して以下の通り、BOSE(ボーズ)かBurmester(ブルメスター)のサウンドシステムがオプション装着可能です。
ポルシェの サウンドシステム |
装着形態 | サブ ウーハー |
アンプ |
---|---|---|---|
サウンド パッケージ プラス |
標準 (¥0) |
なし | PCM 内蔵 |
BOSE サラウンド サウンドシステム |
オプション (約¥20万) |
あり | 専用 外付 |
Burmesterハイエンド サラウンド サウンドシステム |
オプション (約¥60万) |
あり | 専用 外付 |
ただポルシェは、高性能な走りやエンジン・マフラー音に魅力を感じて検討される場合が多いので、ポルシェにBOSEなんて必要?と迷われる方も多いかもしれません。
そこでここでは、今まで2台のポルシェを乗り継ぎ、迷った挙句に2台ともBOSEサウンドシステム装着車を購入した私の実体験を元に、BOSEの音質に関する注意点と装着して良かったこと/悪かったこと(メリット/デメリット)について書かせていただきます。
私が実際購入しBOSE音質確認を行ったポルシェの車種は以下の通りです。
ポルシェBOSE音質の確認環境 | |
---|---|
ポルシェ 車種 |
718 ボクスター2.0 (2017年式) 718 ボクスターGTS4.0 (2021年式) |
ヘッドユニット | PCM 4.0 |
アンプ+スピーカー | BOSE サラウンドサウンドシステム 10 Speakers |
音源ソース | SDカード保存済ハイレゾ音源、Apple Musicロスレス音源 |
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ポルシェのBOSE音質の注意点
まずは実際に私が感じたポルシェのBOSE音質に関する注意点について書かせていただきます。以下3点です。
- BOSE音質は設定次第で良くなる
- BOSE音質はPCM4.0以降に限って良い
- 音質劣化防止のためドア収納は空にすべき
BOSE音質は設定次第で良くなる
BOSEサウンドシステムには様々な機能と設定項目がありますが、ここでは個人的に音質が良かったと感じるおすすめのセッティングを紹介します。
特にBOSEの機能設定はON/OFFで大きく音質が変わります。
ポルシェ718のおすすめのBOSE機能設定
ポルシェ718のBOSEサウンドシステムには3つの機能設定項目があり、以下の設定がおすすめです。
機能 設定項目 |
おすすめ 設定 |
機能概要とおすすめ設定の理由 |
---|---|---|
サラウンド 設定 |
OFF | 残響音が加わり開放感のある気持ちい音になる機能。気持ちいい反面、やや濁った音質になる傾向で曲によっては不快に感じてしまう。音を濁らせてまでの開放感は個人的には不要と思うのでOFFがおすすめ。 |
リニア 設定 |
OFF | BOSEは音質チューニングの初期状態がいわゆるドンシャリ(高音と低音が強め)傾向だが、あえてフラットで自然なサウンドに戻す機能。周波数特性としてはフラットで自然だが、信号処理が加わることで濁った音質になる傾向。同じく音を濁らせてまでのフラット感は個人的には不要と思うのでOFFがおすすめ。そもそも音が濁った時点で全然自然では無いし。 |
オーディオ パイロット |
ON | 走行速度が上がった場合など、車内の雑音が増えた場合に自動的に音量を上げたりする機能。上の2つよりは信号処理の要素が小さく、そもそも雑音が大きい場合に音量を大きくしても音質はほぼ低下しないのでONがおすすめ。 |
ポルシェ718のおすすめのBOSEサウンド設定
ポルシェ718のBOSEサウンドシステムには4つの音質設定項目があり、以下の設定がおすすめです。
音質 設定項目 |
おすすめ 設定 |
音質設定概要とおすすめ設定の理由 |
---|---|---|
低音 設定 |
0 (ゼロ) |
BOSEは音質チューニングの初期状態がいわゆるドンシャリ(高音と低音が強め)傾向なのでこれ以上低音を強調する必要無し。もしも低音が強すぎると感じた場合は、2段階程度ならマイナスにするのは問題無し。 |
高音 設定 |
0 (ゼロ) |
BOSEは音質チューニングの初期状態がいわゆるドンシャリ(高音と低音が強め)傾向なのでこれ以上高音を強調する必要無し。もしも高音が強すぎると感じた場合は、1段階程度ならマイナスにするのは問題無し。 |
フェーダー 設定 |
0 (ゼロ) |
特に718や911は後席が無いか人が乗らない前提なので、前後の音圧差をあえて変える必要性は無し。スピーカー故障時の確認作業以外ではゼロのままがおすすめ。 |
バランス 設定 |
0 (ゼロ) |
左右の音圧差をあえて変える必要性は無し。スピーカー故障時の確認作業以外ではゼロのままがおすすめ。 |
BOSE音質はPCM4.0以降に限って良い
ポルシェの日本導入仕様車は、PCMの世代によりBOSEの音質が違うと言われています。
クラリオンナビとBOSEの相性悪い問題
特に991.1型の911や981型のケイマン/ボクスターなど、海外仕様ではPCM3.0採用の2015年式以前では、日本仕様だとPCM3.0の代わりにクラリオン製のナビユニットが採用されています。
実は、このクラリオン製ナビとBOSEの音響システムの相性が悪いようで、ポルシェのBOSEの音質は悪いとの悪評につながった可能性があります。
よって、2015年式以前のポルシェでBOSEの音質が悪いと感じられた方は、このクラリオンとBOSE相性問題の影響も考えられますので、2016年式以降のポルシェのBOSEでも音質が悪いと感じるか再度確認いただくのもおすすめです。
下図はイギリス仕様の981型ケイマンに採用されているポルシェ純正PCM3.0です。
出典:NetCarShow
一方で、下図は日本仕様の981型ケイマンに採用されているPCM3.0の代わりのクラリオン製ナビです。
出典:ポルシェジャパン
私の推測にはなりますが、当時ポルシェは日本での販売台数がヨーロッパ各国よりも見込めなかったため、開発効率化の観点より日本用の純正PCMの開発は見送り、クラリオン製のカーナビをそのまま採用する判断をしたものと思われます。
私も長らくカーナビ業界で働いてますが、言語の特殊性(アルファベットではなく漢字ひらがなカタカナ)や地図データの特殊性(高速が有料、住所体系にストリート名を使わず番地を使う)により、日本向けのカーナビ開発は大変になる傾向があり、ヨーロッパのナビ案内システムと日本の地図データを単純に組み合わせるだけでは成立しないのです。
ポルシェ各車種の採用PCM世代(4.0以降)
ポルシェの車種毎のPCM世代を下表にまとめました。(概ね正しいと思いますがもし間違ってたらごめんなさい)
以下車種であれば、ポルシェ純正PCMが装着されてますので、BOSE音質は十分良いと考えられます。
車種 | 年式 | PCM世代 |
---|---|---|
718ケイマン (982型) |
2016~ 2025 |
PCM4.0 |
718ボクスター (982型) |
2016~ 2025 |
PCM4.0 |
マカン (95B.2型) |
2021~ 2024 |
PCM5.0 |
マカン (95B.1型) |
2016~ 2021 |
PCM4.0 |
911 (992.2型) |
2024~ | PCM6.0 |
911 (992.1型) |
2019~ 2024 |
PCM5.0 |
911 (991.2型) |
2015~ 2019 |
PCM4.0 |
パナメーラ (971.2型) |
2020~ 2024 |
PCM6.0 |
パナメーラ (971.1型) |
2016~ 2020 |
PCM5.0 |
カイエン (PO536型) |
2018~ 2024 |
PCM5.0 PCM6.0 |
音質劣化防止のためドア収納は空にすべき
上図は718ボクスターケイマンのドアですが、スピーカーのすぐ前面がドアポケット収納になっています。
例えば上図のようにドア収納に大きめの物を入れてスピーカーの前面を塞いでしまうと、間違いなく音質が低下しますので、走行中はこちらの収納は空(カラ)にしておくがのおすすめです。
限られたスペースの中で収納効率を最大化を狙った設計かと思いますが、使い方には工夫が必要です。ちなみに私はドライビンググローブを収納してますが、走行時は手にはめるので収納は空になります。
ポルシェのBOSEサウンドシステム構成
ちなみにBOSE音質を確認した前提仕様である、私の718 Boxsterに装着されていたBOSEサラウンドサウンドシステムの構成詳細は以下の通りです。
BOSE 10スピーカーシステム構成詳細 | |
---|---|
プリアンプ | PCM4.0ヘッドユニット (ダッシュボード中央) |
メインアンプ | 10チャンネル505Wデジタルアンプ (助手席シート下) |
Center | 80 mm midrange tweeters x1 (ダッシュボード中央) |
3Way Hi | 19 mm tweeters x2 (ダッシュボード左右) |
3Way Mid | 100 mm midrange speakers x2 (ドア左右) |
3Way Lo | 220 mm woofers x2 (ドア左右) |
サテライト | 80 mm midrange tweeters x2 (シート後方左右) |
サブウーハー | 130 mm subwoofer2 (ダッシュボード下運転席側) |
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ポルシェのBOSE装着のメリット/デメリット
私は最終的に20万円相当のオプション装着済のポルシェを購入する道を選びましたが、これは自分の価値観としてメリットがデメリットを上回ると判断できたからです。
冷静に考えた結果、人によってはBOSEを装着するメリットがデメリットを上回らない場合も当然あります。
安い買い物では無いと思いますので、自分の価値観とBOSEのメリットとデメリットを照らし合わせなが慎重に検討いただければと思います。
BOSEを装着するメリット
BOSEのサウンドシステムのメリットは以下の3点です。
- 1)常に高音質で音楽が楽しめる
- 2)ブランド物ならではの所有感を楽しめる
- 3)中古車としてリセールバリューが維持できる
1)常に高音質で音楽が楽しめる
車に乗るたびに常に高音質で音楽を楽しめることがBOSEを装着する1番のメリットです。
意外に思われるかもしれませんが、BOSEのサウンドシステムを通して聴くことで、いつも聞いてるお気に入りの曲であっても聞こえ方が大きく変わり、今まで聞こえなかった音が聞こえるようになったりします。
私の場合、感動のあまり思わずにニヤけてしまい、お気に入りの曲がさらに好きになりました。
これにより、自分のお気に入りの全曲を今までと違った新しい音で聞くことができるので、最近聞いて無い曲も含めて自分の音楽ライブラリをもう1周してみるのもおすすめです。
実は高音質な車のサウンドシステムに限らず、高音質なイヤホン・ヘッドフォン・ホームスピーカーシステムを体験すると同じような感覚を味わえます。
2)ブランド物ならではの所有感を楽しめる
BOSEに限らず、ブランドオーディオ・ハイエンドオーディオ装着車にはスピーカーとセットでロゴバッジが装着されてます。
エルメスのバッグに「HERMES(エルメス)」のロゴバッジが装着されているのと同じです。
私の場合、運転しながらチラチラ視界に入ってくるロゴバッジにニヤニヤすることで、車そのものに加えてブランドオーディオについても所有感を噛みしめながら楽しむことができます。
3)中古車としてリセールバリューが維持できる
高音質なオーディオシステムを装着したい場合、BOSEのようなメーカー純正ブランドオーディオを装着する以外にも、実はオーディオ専門ショップでスピーカー類を加工取付・セッティングし、自分好みの音を追求する方法もあります。
しかし後者は車の改造となるので、いつか乗換の可能性があるのなら、中古車としてのリセールバリューが大きく下がるのであまりおすすめできません。
一方でメーカー純正ブランドオーディオであれば、新車購入時のみ選べる装備なので、仕様によっては希少価値につながり、リセールバリューアップとなる可能性もあります。
BOSEを装着するデメリット
BOSEのサウンドシステムのデメリットは以下の3点です。
- 1)オプション装備の価格が高い
- 2)新車購入時のみ選択可能で後付け不可能
- 3)取り外しや他サウンドシステムへの交換は困難
1)オプション装備の価格が高い
新車であれば車の価格が約20万円高くなってしまうことがBOSEを装着する1番のデメリットです。
特にBOSEのようなブランドビジネスにおいては、装備品の原価+経費+利益では無く、装備品の価値に対して価格設定されるので、割高感を感じられる人もいるかもしれません。
乗るたびに常に高音質で音楽を楽しめることに対して、20万円以上の価値を感じるかどうかがポイントです。
20万円以上の価値は感じるけど金額が大きいので躊躇すると言う方は中古車で探してみるもの手です。
ちなみに、私が購入したBOSE付きのポルシェは2台とも中古車です。ただ、BOSE付きのポルシェは中古車市場に出回る数が少ないので、見つけるのに時間がかかる場合があります。
2)新車購入時のみ選択可能で後付け不可能
新車購入後に装着可能なホイールやマフラーのような自動車部品も存在しますが、BOSEのようなオーディオシステムは基本的に後付け不可能です。
最近の車は様々な電子システムが複雑に連携されており、単にスピーカーやアンプだけを交換してもダメで、HMI制御システム含めて交換する必要があり、技術的にも金額的にも現実的では無いです。
ただし、中古車でBOSE装着車を探すことは可能です。
3)取り外しや他サウンドシステムへの交換は困難
2015年式以前のPCMが装着されていないポルシェであれば、ナビ・オーディオユニット交換という概念が存在し、自分の好きなナビユニットを選んでインストールすることができました。
一方で2016年式以降のほとんどのポルシェは純正PCM (Porsche Communication Management system)が標準装着化され、カメラ映像表示やエアコンなど様々な機器操作を画面タッチで行うケースが増えており、ナビ・オーディオシステムの取り外しが不可能です。
これに伴い、BOSEのようなサウンドシステムの有無に関わらず、一度選択したオーディオ仕様から他のオーディオシステムへ交換・インストールするのが難しくなっています。
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BOSEなどのオーディオ音質評価結果
ここからは、BOSEウンドシステム含め、私が過去に所有または、試乗して試聴したことのあるオーディオ音質の比較評価結果について書かせていただきたいと思います。
個人的な好みバイアスも大いに入ってるかもしれませんが、10年程前までは車の音響エンジニアの仕事もしていたので、少しは参考にしていただけるのではないかと思います。
私の所有車種の音質評価結果ランキング
まずは、私個人が過去も含めて所有してた車種について、音質が良かった順にランキング化していきます。
音質評価結果は、以下凡例の通り、4段階での評価とさせていただきました。
音質評価結果凡例 | |
---|---|
◎+ | 期待を大幅に上回る感動の高音質 |
◎ | 期待を上回る感動の高音質 |
○ | 概ね期待通りの高音質 |
△ | 高音質ではあるが少し不満あり |
以下が、私の所有車種の音質評価結果ランキングです。約20年で延べ6台の車を乗り継いできました。
販売価格はオプション装着価格を記載していますが、※印のものはナビ本体やサンルーフなどサウンドシステム以外の装備価格も含まれたセットオプション価格となっています。
順位 | オーディオ ブランド |
オーディオ 装着車種 |
評価 期間 |
装備 価格 |
音質 評価 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | マーク レビンソン |
レクサス IS250 |
14年 | 26万円 | ◎+ |
2位 | ハーマン カードン |
VW ティグアン |
1ヶ月 | 24万円 ※ |
◎ |
3位 | DIATONE | ダイハツ コペン |
8年 | 19万円 ※ |
○ |
4位 | BOSE | ポルシェ 718 |
3年 | 17万円 | △ |
5位 | レクサス プレミアム |
レクサス CT200h |
6年 | – | △ |
6位 | DYNAUDIO | VW ティグアン |
7年 | – | △ |
私の所有+試乗車種の音質評価結果ランキング
続いて、以下が、私の所有+試乗車種も合わせた音質評価結果ランキングです。
先ほど同様、販売価格はオプション装着価格を記載していますが、※印のものはナビ本体やサンルーフなどサウンドシステム以外の装備価格も含まれたセットオプション価格となっています。
順位 | オーディオ ブランド |
オーディオ 装着車種 |
評価 期間 |
装備 価格 |
音質 評価 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | マーク レビンソン |
レクサス IS250 |
14年 | 26万円 | ◎+ |
2位 | JBL | トヨタ カムリ |
1週間 | 8万円 | ◎+ |
3位 | ハーマン カードン |
VW ティグアン |
1ヶ月 | 24万円 ※ |
◎ |
4位 | JBL | トヨタ アルファード |
1週間 | 40万円 ※ |
◎ |
5位 | マーク レビンソン |
レクサス NX |
1週間 | 24万円 | ○ |
6位 | JBL | トヨタ プリウス |
1週間 | 42万円 ※ |
○ |
7位 | DIATONE | ダイハツ コペン |
8年 | 19万円 ※ |
○ |
8位 | BOSE | ポルシェ 718 |
3年 | 17万円 | △ |
9位 | レクサス プレミアム |
レクサス CT200h |
6年 | – | △ |
10位 | DYNAUDIO | VW ティグアン |
7年 | – | △ |
こちらの評価結果から以下のことが分かります。
- ポルシェ718のBOSE音質は他車と比べて良い方では無い
- 同じサウンドシステムでも車種によって音質が大きく違う(例:カムリのJBLとプリウスのJBLは全然違う)
- 販売価格と音質は比例しない(例:価格は1/3でもカムリのJBLはISのマクレビに匹敵する高音質)
- ボディー形状はセダンタイプが高音質傾向(ボディー剛性の高さも影響)
私の所有+試乗車種のオーディオ音質評価結果詳細
ここからは、上記ランキングの音質評価結果として私が感じたことを具体的に書かせていただきます。
1位:マークレビンソン/レクサスIS250
非常にクリアで解像度の高い高音と、やや控えめながらも音量を上げれば迫力のある低音。
車室内空間に合わせた定位・音像チューニングも作り込まれており、常に音場空間の中央にで聴ける。
購入後にドアにデッドニング処理を施工したため、純正状態より音質向上した状態での評価結果。
2位:JBL/トヨタカムリ
高音と低音が程よく強調された分かりやすい音質でとても聴きやすい。
特に解像度の高い高音の定位感が秀逸で、個人的にはJBL採用車で中でこれ以上定位感に優れた車は聴いたことが無い。
3位:ハーマンカードン/VWティグアン
ステレオ音質はJBLのような派手さは無いものの十分な臨場感あり。
秀逸なのはサラウンド音質で、サテライトの役割を持たせた後席ドアツィ-ターの絶妙な配置場所と疑似サラウンド技術Sonamic Panoramaの採用効果もあり、クラスレスの高性能を感じた。
4位:JBL/トヨタアルファード
広いキャビン空間に合わせてうまく音像が作り込まれており、より一層の広い空間にいることを感じさせられる。
音の傾向は他のJBL採用車同様に程よく強調された高音と低音により聴きやすい音質。
5位:マークレビンソン/レクサスNX
クリアで解像度の高い高音と全域に渡ってバランスの取れた自然な音作りで、大きめの音量で聴いても全く聴き疲れしない。
ただ個人的には少し前のマークレビンソンのように分かりやすい派手さがあっても良い気がする。
6位:JBL/トヨタプリウス
先代プリウスにモデル途中まで設定されてたJBL仕様。
JBLならではの程よく強調された高音と低音で聴きやすいが、サブウーハーが設定されて無いため、低音をフロントドアウーハーに頼るあまり音量を大きくし過ぎるとドアの内装材が共振して音が濁る場合もある。
7位:DIATONE/ダイハツコペン
車種専用チューニングソフトと追加オプションの簡易デッドニングキットが選択でき、販売店装着ナビかつナビ一体型アンプでありながら、高音質なサウンドを提供。
軽自動車のドアの厚みを考えると仕方は無いが低音はやや物足りない。一方でツィーターのAピラー高め配置の効果もあり、クリアで解像度の高い高音は軽とは思えない。
購入後に純正の簡易デッドニングキットを取り外し、デッドニング処理を施工したため、純正状態より音質向上した状態での評価結果。
8位:BOSE/ポルシェ718
BOSEが得意とする迫力ある低音や臨場感ある音は聴けるが、ハーマンカードンやJBLにあるような艶のあるクリアな高音は聴けない。
結果、迫力や臨場感は十分楽しめるものの、Hi-Fi的なクリアな音や定位感を楽しみたい場合は物足りなさを感じる。
9位:プレミアムサウンド/レクサスCT200h
レクサスに標準装備のサウンドシステム。
オプションのマークレビンソンと近い味付けで派手さは追わず、自然でバランスの取れた音質。個人的には普通っぽ過ぎる点に少し物足りなく感じた。
10位:DYNAUDIO/VWティグアン
先代ティグアンの限定車に設定されていたDYNAUDIOのサウンドシステム。
ハーマンカードンやJBLのような分かりやすい派手さが無い自然な音質。個人的には臨場感や高音のクリア感において少し物足りなく感じた。
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ポルシェのBOSE必要・不要論争まとめ
最後にポルシェにBOSEは必要・不要論争の結論についてまとめておきます。
ポルシェのBOSEの音質に関する注意点は以下の3点でした。
- BOSE音質は設定次第で良くなる
- BOSE音質はPCM4.0以降に限って良い
- 音質劣化防止のためドア収納は空にすべき
これらより、以下の条件付きであればポルシェでもBOSEはおすすめですし、車で音楽を聴くのが好きな人であれば十分必要な装備と言えます。
- 音質設定は変更必須
- 2016年式以降のPCM設定車種限定
- ドア収納は不使用
また、BOSEのメリットは以下の3点でした。
- 1)常に高音質で音楽が楽しめる
- 2)ブランド物ならではの所有感を楽しめる
- 3)中古車としてリセールバリューが維持できる
一方で、BOSEのデメリットは以下の3点でした。
- 1)オプション装備の価格が高い
- 2)新車購入時のみ選択可能で後付け不可能
- 3)取り外しや他サウンドシステムへの交換は困難
以上を踏まえ、BOSEを装着する1番のメリットである「車に乗るたびに常に高音質で音楽を楽しめること」が1番のデメリットである「車の価格が20万円高くなってしまうこと」よりも、ご自分の価値観として上回るかどうか、20万円以上の価値を感じるかどうかを慎重に自問自答いただければ、BOSE必要不要論について自分なりの答えが見つかると思います。ちなみに私はBOSE必要派です。
ただし、BOSEを装着したからと言って音質は良くはなるものの自分の納得がいく音質になるとは限らないので少し注意が必要です。
よって、少しでも良い音、特にBOSEの特徴である迫力ある低音で音楽が聴けるなら幸せ程度のレベル感で考え、必要かどうかを判断いただくのがおすすめです。
以上、こちらの記事ではポルシェのBOSE必要か問題について書かせていただきましたが、ポルシェのPCMナビ使えない問題についても、こちら”ポルシェPCMのナビ使えない問題の交換以外の対策法“の記事にまとめてみました。もし良ければ合わせてご参考にどうぞ。
ポルシェPCMのナビが使えなさ過ぎて困った経験は無いでしょうか? ポルシェは超感動レベルの走行性能を持つ一方で、超残念レベルのカーナビ性能をあわせ持つ車でもあります。ポルシェセンターの担当営業の方も「ポルシェのナビは使い物にな[…]