知らない場所へドライブに出かけることになった場合、できる限り道に迷わずスムーズにたどり着きたいと考える方は多いと思います。
そんな時、カーナビがあればとても便利なのですが、スマホの普及率が75%を超えている今、
- 「スマホがあれば、カーナビが無くても困らないのでは?」
- 「Googleマップとかスマホのナビ・地図アプリで十分では?」
と思う方も多いと思います。
今の時代、スマホさえあれば、基本的に無料でカーナビ専用機同等のナビ・地図アプリが使えてしまうからです。
・・・とは言え、ホントにスマホだけで大丈夫なのでしょうか?
ここでは、20年以上前から1人のユーザーとしてカーナビを使い続け、最近はスマホの地図アプリも使いながら、また20年以上自動車会社の技術部門でカーナビの開発をしてきた私の経験から、スマホ等のナビアプリとカーナビ専用機をいろいろな観点から比較していきます。
(カーナビ専用機とは、スマホ等のナビアプリとは違い、常に車に埋め込んで装着されてるタイプの昔から「カーナビ」と呼ばれているカーナビ専用の機器のことです)
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具体的には、スマホのナビアプリ vs カーナビ専用機、それぞれの得意な部分・苦手な部分を具体化することで、
- スマホのナビアプリ vs カーナビ専用機は根本的に何が違うか?
- 「スマホがあればカーナビいらない」と割り切ってよいのはどのような場合か?
を明らかにしていきます。
そして、好みやライフスタイルのタイプ別に本当に自分に合うのはスマホ・またはどのタイプのナビなのかを整理してみます。
ちなみに、最近ではスマホのナビ地図アプリをカーナビ/カーオーディオの画面に映すこともできますので、こちら”グーグルマップをカーナビ画面に映す4種類の方法と注意点“の記事も合わせてご参考にどうぞ。
Google MAP(グーグルマップ)は元々は地図アプリですが、今や無料カーナビアプリとしてもよく使われています。この時、グーグルマップをカーナビやディスプレイオーディオの画面に映すとかなり快適に使えておすすめです。 [ads[…]
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スマホ+ナビアプリなど8つのナビ機能実現手段・種類
カーナビがいるかいらないか考える前に、そもそもカーナビ専用機やスマホのナビアプリなど、車でナビを使う手段・種類としてどのようなパターンがあるか考えてみます。 ここでは以下8つの手段・種類に分けて考えていきます。
- スマホ+ナビアプリ → 例)Google MAP + スマホ
- タブレット+ナビアプリ → 例)Google MAP + iPad
- ポータブルタイプカーナビ専用 → 例)Panasonic ゴリラ
- 市販ビルトインタイプカーナビ専用機(汎用2DIN型) → 例)Pioneer 楽ナビ
- 市販ビルトインタイプカーナビ専用機(車種専用形状型) → 例)ALPINE BIG-X 11インチモデル
- ディーラー装着ビルトインタイプカーナビ専用機(汎用2DIN型) → 例)トヨタ T-Connectナビ7インチモデル
- ディーラー装着ビルトインタイプカーナビ専用機(車種専用形状型) → 例)トヨタ T-Connectナビ10インチモデル
- 車メーカー純正一体ビルトインタイプカーナビ専用機 → 例)マツダコネクトナビ
次章より、それぞれのタイプのナビのナビゲーション実現手段について簡単に説明させていただきます。
スマホ等のナビアプリ
ナビアプリを車の中で使用する場合、ソフトウェアであるナビアプリを動作させるハードウェアデバイス・端末としては、iPhoneやXperiaなどのスマホだけでなく、iPadやXperia Tabletなどのタブレット端末も考えられます。
よって、ナビアプリを使用する場合のカーナビ活用手段としては、以下の2通りとなります。
- スマホ+ナビアプリ
- タブレット+ナビアプリ
下図のようなイメージです。(車のダッシュボード上にスマホを設置してナビアプリを表示)
写真だけ見ると、なんとなく「カーナビなんていらない」って雰囲気です。
ただし、「カーナビなんていらない」と思う方でも「カーオーディオもいらない」って方はあまりいないと思います。 ここでいう”カーオーディオ”とは単にCDなどを再生する”プレーヤー”でなく、仮にスマホの音楽アプリをプレーヤーとして使う場合でも”車のスピーカーから音を出すために必要なアンプ・入力端子(入力インターフェース)”を意味します。
つまり、スマホをカーナビ代わりに使ったとしても、何らかのカーオーディオユニットが無いと、車のスピーカーから音を出すことはできません。 例えば、以下のようなカーオーディオがあれば、スマホをかしこく活用できます。
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このようにスマホとシンプルなカーオーディオを組み合わせるだけで、
- スマホをカーナビ代わりに活用←基本的にスマホのみで可能
- スマホの中の音楽データや音楽アプリを車のスピーカーから出力←スマホのみでは不可能
と、2万円以内でかなりいろいろなことができるようになります。
ポータブルタイプカーナビ専用機
次にカーナビ専用機には、ポータブルタイプのカーナビやPND(Portable Navigation Device)と呼ばれるタイプがあります。 電源以外の配線は不要で、ダッシュボードやフロントガラスに吸盤等で取り付けるだけのお手軽さと低価格さが特徴です。
下図のような取付イメージで、スマホと同じように手の届く見やすい位置にナビ本体を固定します。 下図のモデルもそうですが、日本製モデルとしてはPanasonic ゴリラなどが有名です。
こちらも写真だけ見ると、先ほどのスマホ+ナビアプリと全く大差がありません。 ますます「カーナビなんていらない」って雰囲気です。
以下の写真は、先ほどのPanasonic ゴリラの最新モデルとなります。 スマホよりも大きい7インチ画面かつ機能が絞られているので、ビルトインタイプのカーナビ専用機と比べると価格的にリーズナブルです。
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少し前までは、ビルトインタイプのカーナビ専用機に対する低価格さや自転車等でも活用できるナビとして流行した時期もありました。 しかし、スマホに対する優位性があまり無いためスマホが普及した現在、ポータブルタイプのカーナビ市場としては縮小方向です。
ちなみに参考までに、現在最も売れているポータブル型ナビは、こちら”ポータブル型ナビ売れ筋ランキング(情報提供:Amazon)”からご確認いただけます。 口コミ情報含め今現在どのようなナビが売れているかの参考になるかと思います。
ビルトインタイプカーナビ専用機
カーナビ専用機の主流は、車のダッシュボードに埋め込まれたビルトインタイプです。 さらに細かく分けると以下5種類に分類できます。
- 市販ビルトインタイプカーナビ専用機(汎用2DIN型)
- 市販ビルトインタイプカーナビ専用機(車種専用形状型)
- ディーラー装着ビルトインタイプカーナビ専用機(汎用2DIN型)
- ディーラー装着ビルトインタイプカーナビ専用機(車種専用形状型)
- 車メーカー純正一体ビルトインタイプカーナビ専用機
ここでは、ビルトインタイプの「カーナビ」と書きましたが、最近主流のビルトインタイプの「ディスプレイオーディオ」もこちらの仲間とお考え下さい。
ディスプレイオーディオの場合、ナビ機能として従来の車専用のナビ(トヨタT-Connectナビやパイオニア楽ナビなど)と、スマホのナビアプリ(グーグルマップなど)の両方が選択でき、少し複雑ですが、分類するならこちらが一番近いと考えています。
ディスプレイオーディオでナビを使う詳しい方法につていは、こちら”ディスプレイオーディオでナビを使う4つの方法!純正vsスマホの違い“の記事に詳しくまとめましたので、合わせてご参考にどうぞ。
さらに、市販タイプとは一般的に販売されているものを指し、カー用品店やインターネット販売で購入することができます。 少し前までは汎用2DIN型と呼ばれる四角形状のもののみでしたが、最近はディスプレイサイズ大型化(8インチ以上)のニーズが強く、大型のディスプレイサイズで車種毎の専用形状のダッシュボード造形にジャストフィットするよう設計された車種専用形状型カーナビも一部車種向けに販売されています。
同様に、ディーラーで装着されるタイプにも汎用2DIN型と車種専用形状型とがあります。 市販タイプとの大きな違いは、ディーラーでしか販売されていない点です。
下図はディーラー装着ビルトインタイプカーナビ専用機(汎用2DIN型)の例です。 四角の汎用2DIN形状になっています(正確には以下の例はトヨタ・ダイハツディーラー純正のワイド2DIN形状となります)。
ちなみに参考までに、現在最も売れている2DIN型(オーディオ一体型)カーナビは、こちら”2DIN型(オーディオ一体型)カーナビ売れ筋ランキング(情報提供:Amazon)”からご確認いただけます。 口コミ情報含め今現在どのようなナビが売れているかの参考になるかと思います。
下図は車メーカー純正一体ビルトインタイプカーナビ専用機の例です。 下の例の場合、ディスプレイ周辺のスイッチ類を含め四角形状ではなくエアコン送風口と一体となり、ダッシュボードに自然に溶け込むよう一体化されたデザイン形状のカーナビとなっています。
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スマホがあればカーナビはいらないか主要判断ポイント
スマホがあれば本当にカーナビ専用機はいらないのか判断するにあたり、ポイントとなる性能比較の観点は以下の7つです。 他にも比較観点はありますが、まずは以下の7点において根本的な違いがでてきます。 他の比較観点についても後ほど説明させていただきます。
- 1)価格
- 2)地図データ鮮度
- 3)位置測位精度
- 4)カーオーディオ性能
- 5)画面サイズ
- 6)バックモニター・その他周辺カメラ画像表示
- 7)内装デザイン性
の7点です。
スマホvsカーナビ根本的な性能比較ポイント・メリデメ一覧
上記の7つの観点を考慮した、各カーナビ毎のメリット・デメリット比較一覧は以下の通りです。 縦軸の各比較観点の詳細は次章より説明させていただきます。
1)車内でナビを使うための価格
やはりカーナビを比較するにあたって、最も気になるものの1つが価格です。 現在日本では70%以上の人がスマホを所有しており、通常スマホには地図やナビアプリが最初からインストールされています。
つまり、既にスマホを持っている人にとっては、カーナビとして使える道具を既に持っていることになるのです。
「これからドライブに行きたいけど目的地まで案内して欲しいな・・・」と思ったとき、普段使っているスマホを活用すれば、カーナビを準備するための追加費用は基本的に¥0です。 しいて言えば、スマホを車のダッシュボードに固定するためのスマホホルダーを¥1,000~2,000程度で準備すればよいだけです。
運転中のスマホ操作は危険かつ法律でも禁止されているため、スマホをカーナビとして使用する際はスマホホルダーを使って固定しておくのがおすすめです。 スマホホルダーに固定して使うことで、以下のような様々なメリットがあります。
- 運転中でも見やすい位置で安全に使える(片手でも操作可能)
- ブレーキや走行中の振動によるスマホトレイ等からの落下防止(落ちたスマホを運転中に拾って事故る可能性あり)
- スマホがシートのスキマに落ちて取れなくなる等の惨事を防止
- 警察・パトカーに見つからないように操作する心理的不安感から解放
ちなみに、以下は私が使用しているAmazonの携帯・スマホ用車載ホルダー売れ筋ランキングで常に上位のスマホホルダーです。 価格は少し高めですが、固定力がハンパなく、全くグラグラしないのでおすすめです。 使ってるうちにグラグラしてくるのが嫌で様々なホルダーを3回買いなおしましたが、このホルダーは今のところ1年以上使い続けて全く問題ないのでおすすめです。
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このように初期投資ほぼ¥0のスマホに対し、カーナビ専用機となると¥50,000~300,000もの高額な費用が必要となります。
以前と比べると技術の進歩などで、より安い価格のカーナビも増えてますが、少なくとも¥50,000程度は必要です。 また、機能・性能等にこだわり出すとまだまだ¥300,000以上するモデルも存在します。 価格という観点だけでみると、圧倒的にスマホが有利なのは間違いありません。
ちなみに、少しでもカーナビを安く手に入れるために、カーナビの取り付け工賃を安くする方法について、こちら”カーナビ/カーオーディオの取り付け工賃を安くする 7つの方法【裏技あり】“の記事にまとめてみました。
実は日本では約7割の車にカーナビが装着されています。 いざという時に道に迷わないため、そして人生の貴重な時間を無駄にしないために、どちらかと言うとカーナビはあった方が安心です。 もちろん「スマホがあればカーナビいらない」という意見もあ[…]
自分でナビの取り付けができてしまう方には不要かもしれませんが、もしよろしければご参考にどうぞ。
2)地図データ鮮度・バージョンアップ頻度
地図データの正確さは、カーナビにとって最も大切な基本機能の1つです。 地図データが古かったり間違っていたりすると、せっかく分からない道などをナビゲーションしてもらいたいのに、カーナビからの案内が間違ってしまい道に迷いかねません。
とは言え、地図の正確さにおいては最近ではどのナビも大きな差はありません。 デジタル地図データを製作元は実は数社(インクリメントP、ゼンリン、トヨタマップマスター等)しかなく、どのナビメーカーもその数社のデータを使用しているからです。
ただし鮮度・バージョンアップ頻度という観点では、
- カーナビ専用機:定期的に最新地図データを更新・バージョンアップ
- ナビアプリ:その時点の最新の地図データを毎回読み込む
が一般的であるため、ナビアプリの方がより最新の鮮度の高い地図データを使用することができます。 その分、地図データを毎回読み込むためのデータ通信は必要となりますが。
3)自車の位置測位精度
自分の車の位置を測定する精度も、地図データの正確さと同様にカーナビにとって大切な基本機能の1つです。 今、自分の車が地図上でどこにいるかをどれだけ正確に測定し、表示・案内できるかです。
大まかに言いますと、自分の位置を測位する方法は、
- スマホ+ナビアプリ:A-GPS(携帯電話基地局情報)+各種センサー(加速度+ジャイロ等)
- ポータブルタイプカーナビ専用機:GPS+各種センサー(加速度+ジャイロ等)
- ビルトインタイプカーナビ専用機:GPS+各種センサー(加速度+ジャイロ+傾斜+速度等)
が一般的です。 よって、より多くのセンサーを駆使することで、ビルトインタイプのカーナビ専用機が最も位置測位精度は高いといえます。 性能の高い順に並べると、
- ビルトインタイプカーナビ > ポータブルタイプカーナビ > スマホ+ナビアプリ
となります。
具体的に差が出るのが、長めのトンネルなどです。
実際、私も東京湾アクアラインでグーグルマップを使ってみたところ、海底トンネルのルートから外れ、海の中を進んでました。
その結果、トンネル出口の浮島JCTの分岐で少し不安を感じました。
自分が知らない場所によく行かれる方は、ビルトインタイプのカーナビにしておいた方が不安が少ないかもしれません。
4)カーオーディオ性能
カーナビそのものの機能ではありませんが、No Music, No (Car) Lifeのごとく重要な付加機能としてオーディオ機能の有無や性能については是非確認しておくべき項目です。
ビルトインタイプのカーナビ専用機の場合、一般的にカーオーディオの機能が一体化されています。 逆にポータブルタイプのカーナビやスマホにはカーオーディオの機能が内蔵されていません。
ここで言うカーオーディオ機能とは主に、
になります。 仮にスマホの中に音楽データが入っていたとしても、スマホ単体ではカーオーディオの役割を果たすことはできず、スマホをAUXケーブルやBluetoothで接続する先のカーオーディオユニットが必要なのです。
例えば、スマホの機能も生かしながら以下のようにシンプルで2万円弱とリーズナブルなオーディオユニットもあります。
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ちなみに補足ですが、CD/DVD/Blu-rayなどのディスクメディアを再生したい場合、ビルトインタイプのカーナビ専用機なら可能ですが、ポータブルタイプカーナビやスマホだけでは対応不可です。
CD/DVDを使いたい場合は、以下のようなCD/DVDデッキが装備されたカーオーディオがおすすめです。
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一般的にDVDデッキが装備されると映像を見るためのディスプレイもセットで装備されます。 しかし、ディスプレイは装備されていてもナビ機能はスマホで使う前提なので一切装備されていません。 ナビ機能が無い分リーズナブルで4万円程度で手に入ります。 DVD装備のカーナビは一般的には4万円以下の価格では手に入りません。
また、TVを見たい場合もビルトインタイプのカーナビ専用機なら可能ですが、ポータブルタイプの一部を除くとワンセグと呼ばれる画像の粗いタイプの放送にすら対応していない場合や、スマホでもiPhoneの場合は以下のような外付けチューナーを別で用意しないとTV対応させることはできません。
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よって車の中でCD/DVD/Blu-rayなどの音楽やTVを楽しみたい場合、ポータブルタイプカーナビやスマホだと、それとは別にカーオーディオユニットを装着するか、そもそもビルトインタイプのカーナビを装着したほうが手っ取り早い場合もあります。
5)ナビ表示画面サイズ
カーナビの道案内情報・渋滞情報がより見やすく分かりやすく表示されているのがベストです。 運転中の視界の邪魔にならない前提で、表示の大きさに直結する画面サイズはやはり大きいに越したことはありません。
特に地図情報は、画面サイズが大きい方がより広い範囲を表示させることができます。
画面サイズは一般的に、
- ポータブルタイプカーナビやスマホ:5インチ前後
- ビルトインタイプカーナビ(汎用2DIN型):7インチ
- ビルトインタイプカーナビ(車種専用形状型):7~12インチ以上
です。
普段手に持って近くで見ることの多いスマホの画面サイズが5インチ前後です。 車の中ではダッシュボード等に固定し少し遠くから見ることになるので、やはり7インチ以上の大きめ画面サイズの方が、運転中の瞬時の情報認識には有利です。
6)バックモニター・その他周辺カメラ画像表示
バックモニター等のカメラ画像表示機能もカーオーディオ等と同様にカーナビそのものの機能ではありませんが、安全性にもつながる重要な付加機能です。 ちなみに自動車大国アメリカでは、法律でバックモニターの装着が義務付けられています。
安全性以外の観点でも、
- 既にナビ用に存在するディスプレイをリーズナブルに活用してカメラ画像も表示
- バックモニターにより後退時の安心感とうっかり事故の未然防止による修理費用節約
等のメリットも考えられます。
残念ながらスマホでは実現できない最も大きなポイントが、バックモニター・周辺カメラ画像表示です。
7)内装デザイン性・車内インテリアとの調和
カーナビを比較する観点には、機能性だけではなくデザイン性もあります。 極端に言うと、
- ポータブルタイプやスマホ:ダッシュボードの上に取って付けた感
- ビルトインタイプ(汎用2DIN型):ダッシュボードの中に取って付けた感
- ビルトインタイプ(車種専用形状型):ダッシュボードに綺麗に溶け込んだ感
と分類でき、車種専用形状型は価格的には高くなってしまいますが、その分、車の内装デザインとの一体感・調和が取れているという付加価値があり、満足度につながります。
スマホがあればカーナビはいらないか判断する詳細ポイント
前章で説明させていただいたスマホvsカーナビ比較の主要な7つの観点以外にも、まだ15点ほどカーナビ比較の観点があります。
7つの観点で十分に比較できて「カーナビいる・いらない」を判断できる方は、本章は読み飛ばしていただいても構いません。 もっと細かくカーナビ性能比較の観点を知りたい方は、少しマニアックな部分もあるかもしれませんが、引き続きご参考にどうぞ。
スマホvsカーナビ詳細な性能比較ポイント・メリデメ一覧
7つの主要な観点にその他全ての22個の多様な観点を加えた、各ナビシステム毎のメリット・デメリット比較一覧は以下の通りです。
前章で説明させていただいた7つの重要なカーナビ比較の観点以外にも以下15個の比較観点が考えられます。 重要な比較観点と比べると、カーナビを比較する際の優先順位は下がりますが、どの項目も実際に比較すれば差が出てきてしまう観点です。
- 車を降りた後の案内
- 別のナビへの交換・取替えのしやすさ
- 目的地検索の自由度・Web情報との連携
- 運転中含む操作性の良さ
- 充電必要性・バッテリー駆動時間の心配有無
- モバイルネットワーク圏外地域での使用
- 耐熱(高温・低温)設計(=車内放置可否)
- 画面の見やすさ(ディスプレイ輝度・太陽光反射防止設計)
- 電話着信時の割込表示
- DVD再生・Blu-ray再生
- TV(地デジ)視聴
- 長期保証(通常3年)
- 盗難リスクの低さ
- メーター等・他の車内電子機器との表示連携
- 取付作業の必要性(取付工賃の必要性)
車を降りた後の案内や目的地検索の自由度・Web情報との連携などは、スマホのナビアプリが最も有利です。 特にスマホでウェブサイトを調べている際に行きたい場所が見つかれば、その場所の名前を「どこどこに行きたい」と音声認識させたり、目的地情報のWeb検索結果をワンクリックしたりするだけでナビ案内を開始できたりします。 このようにWeb情報との連携という点では、スマホがダントツに便利です。
ちなみに最近では、ビルトインタイプの機器にスマホと連携できる “Android Auto” や “Apple Car Play” といった機能が搭載され始めています。 これにより、スマホナビアプリに対するビルトインタイプの価格面以外の弱点(Web情報との連携・地図鮮度等)は全て解決されます。 下図は”Android Auto”の例ですが、車のビルトインディスプレイにスマホのナビアプリを表示させることができます。
そして下図のようにそのままスマホのナビ案内機能をビルトインタイプのナビと同様に使用することができます。 交差点などで道案内のガイダンス音声が流れ始めたら、自動でカーオーディオの音量が下がる(ガイダンス音声を聞き取りやすくするため)といった連携も可能です。
ちなみにAndroid Autoのカーナビ機能については、こちら”Android Auto対応無料ナビアプリのおすすめ比較4選“の記事書かせていただきました。 もしよろしければ、合わせてご参考にどうぞ。
運転中の操作性の良さ、車内に設置し続けても熱などで壊れない信頼性、ディスプレイの明るさ含めた画面の見やすさ等、車ならではの環境下での使いやすさは、カーナビ専用機に共通する有利な点です。 夏の炎天下に駐車した場合、ダッシュボード上にスマホを放置するとほぼ確実に壊れますが、カーナビ専用機なら問題無です。
さらにカーナビ専用機の中でも最近人気の車種専用形状のモデルは、価格こそ高いものの、大画面ディスプレイや内装デザインの一体感・質感に加え、対象車種が絞られることで汎用性が下がりかつ取付が大変な分、盗難リスクが下がります。
特に純正の車種専用形状モデルは、エアコンやメーターなど車内の様々な電子部品と複雑に組み合わせられているので、カーナビ単体の盗難にあまりメリットがなく、ほぼ盗まれる心配がありません。
以上のようなカーナビを詳細に比較するための観点について、さらに詳しく知りたい場合は、こちら”スマホvsカーナビ!22の徹底性能比較ポイント!トンネルは大丈夫?“の記事にまとめてありますので、ご参考にどうぞ。
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スマホがあればカーナビはいらないか判断まとめ
「スマホがあればカーナビいらないか?」を判断するためにスマホとカーナビを詳しく比較していくと、価格以外にも様々な観点が存在することがお分かりいただけたと思います。
スマホがあればカーナビはいらないか判断する手順
最終的には、それぞれの比較観点に対して自分の好みで優先順位を付けていただければ自分にはどのタイプのカーナビがぴったりかがある程度見えてきます。
まずは7つの重要な観点に対して優先順位付けを行っていきます。
具体的な絞込みのフローをイメージしていただくために、私の場合の例を以下に示します。
例えば私の場合、バックでの車庫入れがあまり得意では無いので(笑)、バックモニターが第1優先です。 この時点でスマホやポータブルタイプは選択肢から外れます。
続いて内装デザイン性が第2優先です。 車には愛着が湧いてしまうタイプなので一度購入した車は長く乗りたいと考えており、長く使う分、デザインにはこだわりたいと考えています。 この時点で、純正一体タイプかディーラー装着の車種専用形状タイプかの2択にまで絞れました。
ただし、ここから先は非常に迷うところです。 価格の優先順位は「6」とはしていますが、安いには越したことがありません。 恐らく、価格的に同じ「×」でも10万円以上の差がある以上、ディーラー装着の車種専用形状タイプを選択する気がします。 ただしもし、もっと詳細に比較観点から検証していくと、以下のようになります。
私の例の場合、長期保証という観点を入れると、価格さえ許せばディーラー装着の車種専用形状タイプよりも純正一体タイプのカーナビの方が本当は自分に合っていることが分かります。
このように、
- まずは7つの重要な比較観点で優先順位付けして絞込み
- 絞りきれない場合は22個の詳細な比較観点でも優先順位付けして絞込み
と2段階のステップを踏むことで、自分の好みに合ったカーナビはどのタイプかを見極めることができます。 カーナビ選びのご参考にご活用いただければ幸いです。
ちなみに参考までに、純正一体タイプ以外で現在最も売れてるカーナビは、こちら”カーナビ総合売れ筋ランキング(情報提供:Amazon)”からご確認いただけます。 口コミ情報含め今現在どのようなナビが売れているかの参考になるかと思います。
スマホがあればカーナビはいらないかは人によって違う
最後に、「スマホがあればカーナビいらない」かどうかの結論ですが、それは上記「スマホがあればカーナビはいらないか判断する手順」で導かれる人それぞれの価値観によって変わってきます。
シンプルめに人の価値観による傾向をまとめてみると、
- バック時の安心感が最優先でバックモニターが必須 →ビルトインカーナビ(ディスプレイオーディオ)専用機
- バックモニター無でもOK+カーナビ専用機は高すぎる+スマホは持って無い →ポータブルカーナビ専用機
- バックモニター無でもOK+カーナビ専用機は高すぎる+スマホの画面サイズで十分 →スマホ+ナビアプリ
- バックモニター無でもOK+カーナビ専用機は高すぎる+スマホの画面サイズじゃ小さい →タブレット+ナビアプリ
のようなイメージだと思います。つまり、
- 現在スマホを所有
- バックモニターは不要
- カーナビ専用機の価格の高さには納得できない
のパターンの方にとっては、「スマホがあればカーナビいらない」がほぼ当てはまると思います。
ここでは、「スマホがあればカーナビいらないか?」について書かせていただきましたが、スマホのナビ地図アプリであるGoogleマップをカーナビ/カーオーディオの画面に映すこともできます。
こちら、”グーグルマップをカーナビ画面に映す4種類の方法と注意点“の記事に詳しくまとめましたので、もし良ければご参考にどうぞ。
Google MAP(グーグルマップ)は元々は地図アプリですが、今や無料カーナビアプリとしてもよく使われています。この時、グーグルマップをカーナビやディスプレイオーディオの画面に映すとかなり快適に使えておすすめです。 [ads[…]