カラダがよろこぶ!ハイレゾ音源に秘められた5つのメリットとは?

ここ最近、ちょっとしたブームになっているハイレゾ音源ですが、ハイレゾ音源には実はあまり知られていないメリットもあります。

ここでは、実際にハイレゾ音源を4年以上ほぼ毎日聴き続けた私の体験をもとに、ハイレゾ音源に秘められたあまり知られていないメリットについて独自の視点から紹介していきます。

また、ハイレゾ音源のメリットを理解する上で知っておいたほうがいい“ハイレゾ音源”とそうでない”非ハイレゾ音源”との音質の違い・聴き分け方法についても私なりの方法・コツを紹介していきたいと思います。

ハイレゾ音源のデメリット・注意点についてはこちら”ハイレゾで失敗しないための5つの注意点と音質の違い聴き分け方法“の記事にて紹介させていただいておりますので、もしよければ合わせてどうぞ。
ハイレゾ音源に秘められた5つのメリットと音質の違いがわかる方法

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ハイレゾ音源のビットレート容量(=情報量)について

はじめに、情報の量、つまりはデータの大きさを切り口とした場合のハイレゾ音源の位置付けを確認してみます。

主な音楽メディアのビットレートは以下の通りです。 ビットレートとは、一般的に以下にように[bps]で表され、1秒間あたりに流れてくる音楽データの量を示します。 ラジオや音楽聴き放題サービス、CDよりもハイレゾ音源ははるかにデータ量が多いということになります。

  • FMラジオ:約96kbps
  • 音楽聴き放題(Google Play Music, Apple Music, Amazon Primeなど)の配信データ:~320kbps
  • CD(-DA):1,411kbps
  • 主なハイレゾ音源:約2,304(24bit/48kHz)~※

※ハイレゾ音源についてはCDと違いビットレートが一意に定まっていないので、代表的なフォーマットのものの一例を書かせていただきました。 例えば下図のように24bit/96kHzの場合だと約4,608kbpsにまでビットレートは大きくなります。

ハイレゾ音源の容量・フォーマット

ビットレートを1秒間に耳に入ってくる音楽データの量と考えると、一般的にはその数字が大きいほうが情報量的に多く、録音元である生演奏やレコーディングスタジオで録音中の音により近いもの=いい音であると言えます。

ですので、上記リストの上の方のビットレート低めのメディアほど、音質低下が大きいメディアとなります。

 

ハイレゾ音源に秘められたメリット一覧

詳細な説明は後から書かせていただきますが、まずは簡単にハイレゾ音源のメリットを一覧にしてみます。 私としては、以下5つにまとめることができると考えています。

  • とてもリアルな音質が楽しめる(臨場感・空気感・音像の立体感/広がりなどの違い)
  • 音楽ならではの感動が通常よりも増幅される
  • 著作権保護用のコピーガード等が無くデータの取扱性が良い
  • 生演奏を除いて現存しうる最良音質で聴く満足感に浸れる
  • ハイパーソニック・エフェクトに代表される健康への好影響

以上がハイレゾ音源のメリット一覧となります。 箇条書きだけでは分かりにくいので、次章より詳細について書かせていただきます。

 

ハイレゾ音源のメリット詳細

とてもリアルな音質が楽しめる(臨場感・空気感・音像の立体感/広がりなどの違い)

“いい音って何?”というと好みの問題もあるので定義が難しいところですが、少なくとも”生演奏・レコーディングスタジオで録音中の音”というのは”いい音”と言って間違いないです。

実はハイレゾでは、この”生演奏・レコーディングスタジオで録音中の音質”に近い”とてもリアルな音質“を楽しむことができます。 これがハイレゾ音源の最大のメリットです。

ラジオ・ネット配信サービス・CDなどの非ハイレゾ音源であっても、元の音は”生演奏・レコーディングスタジオで録音された音”のはずです。 しかし、

  • ラジオ:AM/FM等の通信方式・無線通信帯域・規格の都合
  • ネット配信サービス:圧縮フォーマット上の制約・ダウンロード速度等の帯域の都合
  • CD:12cmディスクの容量・互換性を保つための規格の都合

により、”生演奏・レコーディングスタジオで録音された音”に対して、人間の耳に聴こえにくい部分の音などに優先順位をつけて一部の音を削除・圧縮しているのです。 例えば、ローパス(高い周波数の音を削除)や心理音響モデル(大きな音の直後の小さい音などは聴こえにくいために削減)などが利用されています。

逆に言うと、ハイレゾ音源ではこれらの”音の削除・圧縮”が最小限にとどめられているため、”生演奏・レコーディングスタジオで録音中の音質”に近い”とてもリアルな音質“なのです。

ちなみにリアルな音質と言っても、ある曲が全く違った曲に聴こえるものではありません。 従来の非ハイレゾ音源であっても、楽器の一般的な音色・音程など音楽の基本情報は十分に含まれています。 しかし、ハイレゾ音源になるとさらに情報量が増加するため、音楽の基本情報に加えて”その場に居るかのような臨場感・空気感”がよりリアルに感じられたり、小さい音・大きい音の細かな違いや音像の立体感/広がり方が繊細なレベルで感じられるようになります。

実は、この”臨場感・空気感”を聴き分ける感覚というのが、ハイレゾを初めて聴く人には分かりにくいため、”ハイレゾ音源の良さ・違いがわかりにくい”という意見も多いのです。

 

音楽ならではの感動が通常よりも増幅される

1つ前に書かせていただいたハイレゾ音源のメリット”リアルな音質が楽しめる”と似ている部分もあるのですが、”音楽ならではの感動”は音楽の持つ最も神秘的でパワフルな要素であると考え、敢えて分けて説明致します。

頻繁に遭遇するものではありませんが、自分好みの曲に出会った時の何ともいえない感動ってありますよね?

あと、昔よく聴いていた曲を久々に聴きかえした時、当時の想い出・情景までもが呼び覚まされる懐かしさを感じる感動ってありません?

これら音楽の感動には様々な種類・きっかけのものがありますが、それらの感動をより深く・リアルに増幅してくれるのがハイレゾ音源なのです。

感情的な部分なので、なかなか論理的な説明が難しいのですが、非ハイレゾ音源には含まれておらずハイレゾ音源にだけ含まれるリアルな音質が、感情に直接に作用しているのだと思います。

 

著作権保護用のコピーガード等が無くデータの取扱性が良い

音楽(楽曲)データと長く付き合っていく上で、データの取扱性はそれなりに重要です。

少し前まで、iTune Storeを代表とする音楽配信サイトで販売されている音楽データには、DRM(Digital Rights Management)と呼ばれる著作権保護のためのコピーガードがかけられていました。 普通に使用する分には問題ないのですが、音楽再生ソフトを変更し たい場合やパソコンを変更したい場合などに、少しめんどくさいことになります。

実際、私KYOもそのめんどくさい体験をしています。

普段私はiTuneは使わないのですが、大好きなX-JAPANがiTune Store限定で新曲を発売したことがあり、そのためだけにiTuneをインストールして楽曲を購入しました。 ・・・そこまではいいのですが、数年後に そのパソコンが故障し何とかデータだけ救出することはできたものの、救出されたデータは暗号化されていて再生することができませんでした。 何か特殊な操 作をすれば再度聴けるようになったのかもしれませんが、まぁ所詮300円程度のことなので、再度ダウンロードからやり直すことにしました。 この出来事以来、私はコピーガード付きの音楽データに対しては、一旦アナログ出力してパソコンに再録音するか一旦CD-Rに出力してリッピングするという、ある意味手 間をかけた変換作業を行い少し音質を落としてまでコピーガード無の状態で使用しています。 アーティストの著作権を保護するためだとは言え、ここまでめんどくさいとリスナーの不利益にもなりえると言える気がします。

ところが、現在主流のハイレゾ音源フォーマットであるFLACやWAVではDRMが一切無く、データのバックアップや移動など非常に取扱性が良いのです。 一見当たり前のように感じますが、過去の失敗事例等と比較すると大きな進歩と言えます。

また少し古い話になりますが、2000年頃の日本には、悪名高きCCCD(Copy Control CD)というものが存在しました。 30代以上の方は記憶にあるかもしれませんが、こちらも著作権保護のための仕組みでした。

通常の民生用のCDプレーヤーでのみ再生が可能で、CD-Rなどにコピーができるようなパソコン用のCDドライブなどでは読取エラーになるようなデータ構造のCDでした。 アーティストの著作権保護に対しては、それなりの効果はあったのかもしれませんが、データの読出エラーによる音質劣化など本末転倒なこと が発生したり、パソコンを使用した個人的なバックアップ、iPodなどのポータブル機器での持ち出しのためのデータ変換すらままならない状態でした。 これらのデメリットのため最終的にはこの仕組みは淘汰されて無くなりましたが、著作権保護を優先するあまり音楽本来の楽しみを奪うことになり失敗した事例です。

最終的に音楽業界は、これら過去の反省も踏まえ、ユーザーへの利便性・アーティストの著作権保全・そして何よりも健全な音楽流通市場のさらなる発展を願い、これからの時代を担うハイレゾに対しては、このようなDRM無という措置を選択しました。 同じダウンロード配信の音楽データでもハイレゾにはDRM無という大きな違いがあるのです。

 

生演奏を除いて現存しうる最良音質で聴く満足感に浸れる

ここからは少し自己満足の世界に入るのですが、ハイレゾ音源は生演奏以外のパッケージメディアとしては、現時点で最強の音質です。 これ以上音質を良くしようとすると、もちろんスピーカーやアンプを高価なものにしていくという青天井の世界にも踏み込めますが、メディア部分としては高く見積もっても1曲500円程度で既に天井です。

手軽に最強のメディアを聴いているという優越感・満足感に浸れるのです。

少し前までは、ありえないくらい高額なSACD(Super Audio CD)でしかハイレゾを楽しむことができませんでした。 そのプレーヤーの高額さと対応ソフトの少なさを考えると、まさに貴族の遊び(笑)的な印象でした。 それが今ではブロードバンドインターネット回線の急速な普及・情報処理ハードウェアの進化などで、かなり廉価にハイレゾ音源の再生を楽しむことがで きるようになりました。

CDよりも昔のアナログレコードの方が音が良かったという意見がありますが、ハイレゾ音源はCD同様に何度聴いても劣化することが無く、それでいてCDより情報量が多いのでレコード同等以上の高音質を実現できます。 ハイレゾ音源はまさにいいとこ取りの高音質メディアと言えます。

 

ハイパーソニック・エフェクトに代表される健康への好影響

最後のメリットは、まだまだ実用段階ではない実験段階だし、少しオカルトちっくではありますが、健康への効果です。

一般的に、

  • 可聴帯域:20kHz以下で人間の耳で聴こえるとされる音域
  • 超高周波帯域(=ハイパーソニック・サウンド):20kHz以上で人間の耳には聴こえないとされる音域

と言われる中で、可聴帯域に限定して収録した代表的なメディアがCD(-DA)です。 ところが、ハイレゾ音源には超高周波帯域成分も含まれていることがあり、この超高周波帯域成分が耳には聴こえていない場合でも体がその音を何らかの方法で吸収しており、それが脳内の脳幹・視床と呼ばれる部分の活性化に作用するそうです。 音は耳で聴く以外にも骨伝導とかもありますしね。

こ れにより、自律神経とホルモン分泌が正常化に向かい様々な病気の治療に応用できると期待されているそうです。 CDでは泣けなくても生演奏・生の音では泣けてしまう事例もこれにあたるのかもしれません。 確かにCDの音は20kHz以下のみにカットされた可聴帯域のみの音ですが、自然界に存在する音は、楽 器の音に限らず人の声・動物の鳴き声・物音など全て倍音成分も含めて20kHz以下にカットされていないものばかりです。

ちなみに、現時点までの研究成果としては、超高周波帯域のみ聴いても効果は無く、可聴帯域と超高周波帯域を同時に聴くことで初めて脳に効果があるそうです。 普通に考えて自律神経とホルモン分泌が正常化して悪いことは無さそうなので、ハイレゾ音源を聴いているだけで、少し癒されたり健康になる効果があると期待してもよいのかもしれません。 将来的には病気の治療までの応用が目指されているのかもしれませんが。。。

 

ハイレゾ音源と非ハイレゾ音源の違いがわかる方法とは?

ハイレゾ音源のメリットであるハイレゾならではの聴感的な違いとして、”生演奏・レコーディングスタジオで録音中の音質”に近い”とてもリアルな音質“を楽めると書かせていただきました。

また、具体的に臨場感や空気感(空気の密度感)の違いとも書かせていただきましたが、さらに具体的にハイレゾと非ハイレゾの分かりやすい違いをポイントに絞ると、以下3点と考えます。 飽くまで一般人の私の耳・脳の感覚上のことなので、分かり辛い部分は

聞き流して下さい(笑)。

  • 音像が平面的イメージから立体的イメージになり、奥行き方向の広がりが増加する違い
  • 高音がキレイに響いてスッキリとし、こもったような圧迫感が無くなる違い
  • 音の密度が濃くなってリッチな空間を感じる違い

よって、具体的に聴き分けるには、以下のポイントに注目しながら聴き比べを行うのがおすすめです。

  • 音像の大きさに注目して聴きながら特に奥行き方向の広がりに集中して聴く
  • 女性ボーカルやシンバル・ハイハットなど高音域の響き・残響感に集中して聴く
  • 音像の臨場感に注目しながら録音された当時の様子・風景を想像しながら聴く

なんか、言葉で表現するのが難しいですが、間違いなく言えるのは、

  • ハイレゾ音源と非ハイレゾ音源の音質は明確に違いを感じることができる
  • 音色・音程などではなく臨場感・空気感など空間の違いに注目すると分かりやすい

ということです。

 

ハイレゾならではの感動・違いが分かりやすい個人的おすすめハイレゾ音源厳選リスト

最後に、上記のハイレゾ音源と非ハイレゾ音源の違いが分かりやすい(と個人的に感じた)おすすめのハイレゾ音源を紹介させていただきます。

飽くまで一般人の私の耳で聴き分け易かったというだけですが、恐らく一般的にも録音状態のよいソースである気がします。

アーティスト名

アルバム名
ジャケットイメージ
聴きどころ 入 手 元
宇多田ヒカル

Utada Hikaru
Single Collection Vol.1
5 曲目の”Addicted To You”と6曲目の”Wait & See ~リスク~”が違いが分かり易い。2曲とも特にサビのコーラスが重なる部分等でCDでも十分に音数が多くリッチな印象だが、ハイレゾになるとさらに密度と 音像の大きさが増しCDの音がシンプルにさえ聴こえてしまう。基本的にはボーカルがある部分の方が分かり易いが、宇多田ヒカルのアルバムは全般的に録音状 態がよいので、イントロや間奏などボーカルトラックの無し部分でも違いを実感することができた。 ハイレゾ音源
by e-onkyo


非ハイレゾ音源
by Amazon
TRF

TRF~Hi-Res Best~
(ハイレゾ)
20TH Anniversary
COMPLETE
SINGLE BEST(非ハイレゾ)
左のジャケットは非ハイレゾ音源のもの。”TRF ~Hi-Res Best~”のタイトル通り現時点でTRFのハイレゾ音源はこのハイレゾ限定企画アルバムのみ。その中でも”CRAZY GONNA CRAZY“と”survival dAnce ~no no cry more~“が特に違いが分かり易い。2曲とも音数が多い曲であるが、CDがコンプレッサーをかけて全体的にパンチがある音であるのに対し、ハイレゾはよりナチュラルにダイナミックレンジが広く、分解能も高くてより聴きやすい印象。 ハイレゾ音源
by e-onkyo


非ハイレゾ音源
by Amazon
中島美嘉

ずっと好きだった
~ALL MY COVERS~
9曲目の”朧月夜~祈り”が特に違いが分かり易い。さらに特にイントロ部分の効果音の高音の抜けや残響感~Aメロに続く聴かせるボーカル部分の息づかい・余韻が分かり易い。
中島美嘉のアルバムは全般的に録音状態がよいので、ボーカルトラックの無いイントロや間奏部分でも違いを実感することができた。ただハイレゾとの違い云々 の前に11曲目の”MY WAY”だけは個人的に録音状態にしろ完成度の低さにしろ全く納得できない。他のトラックが良いだけに非常に残念。
ハイレゾ音源
by mora


非ハイレゾ音源
by Amazon
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