ドライブ中、特に高速道路などで「バサバサ」風の音がうるさくて音楽が聴こえにくかったり、会話が聞こえにくいという経験をされたことは無いでしょうか?
一般的に風が強い日のドライブは「ビュービュー」とうるさい音がしますが、実は風が強くなくても「バサバサ」聞こえる風切音(かぜきりおん)は約50km/hを超えるあたりから少しづつ大きくなっていきます。 この風切音、実は車の装備品が大きな原因の1つになっています。
車内を静かにする方法にはいろいろありますが、ここでは費用¥0で静音化を実現できる最も簡単な方法を紹介させていただきます
ちなみに、少し費用をかけてでもさらに車内を静音化する方法は、こちら”エーモン静音計画の満足度ランキング“の記事で、静音計画シリーズ製品を自腹購入して取り付けた実体験をまとめましたので、合わせてご参考にどうぞ。
車内の静粛性を妨げる騒音・ノイズの原因と静音化の効果
車内の静粛性を妨げる騒音・ノイズの原因
そもそも車内がうるさくなる原因はどこにあるのでしょうか?
大まかに言うと車内の静粛性を妨げる、いわゆる”騒音・ノイズ”の原因は以下3つです。
- 風切音:特に高速走行時に聞こえる風を切る「バサバサバサ」「ゴォー」的な音
- ロードノイズ:タイヤなどの床の方から聞こえる「ガー」「ゴォー」的な音
- エンジンノイズ:エンジンルーム側(通常前の方)がら聞こえる「ギュイーン」的な音
ここでは、特に1つ目の”風切音”について、詳しく説明させていただき、最終的には対策方法まで書かせていただきます。
ロードノイズやエンジンノイズも合わせて静音化対策されたい方は、こちら”静音計画の満足度ランキング“の記事に詳しく書かせていただきましたので、ご参考にどうぞ。
車内静音化の効果
車内の静音化により期待できる効果は、簡単に言うと以下の3点です。
- 雑音にかき消されにくくなり、音楽がよりクリアに聴こえる
- 雑音が減るので車内が快適になり、長距離運転の疲れが減る
- 同乗者との会話がしやすくなる
このように静音化により車内が快適になると、ドライバーだけでなく同乗者全員にもメリットがあります。
車内の雑音が大きいからといって、車の基本機能である”移動”そのものに支障が出るわけではありません。
しかし、”移動中”の時間がより”快適”になり、より“質の高い時間が過ごせる”ことは間違いありません。
私の経験上ですが、静かな車の方が長距離運転でも疲れにくいことからも、人間は”音”というものに対して無意識のうちに意外と敏感に反応しているようです。
風切音の原因
では、特に高速走行時に聞こえる風を切る「バサバサバサ」「ゴォー」的な風切音の原因はどこにあるのでしょうか?
風切音は、”風を切る”との言葉通り車体に風がぶつかることで発生します。 特に車体の表面から飛び出した装備品に風がぶつかる時、不規則な風の流れが発生し、大きな音になります。
車体の表面から飛び出した装備品とは、主に以下の4点が考えられます。
- ドアバイザー(サイドバイザー)
- ルーフキャリア(ルーフラック)
- ドアミラー
- アンテナ類(飛び出しているもの)
です。
ドアバイザー(サイドバイザー)
ドアバイザーやサイドバイザーと呼ばれ、主にディーラーで装着されるオプション装備です。 下図のようにドアの上部に装着されます。
日本では国産車であれば、約90%以上の車が装着されています。 あえて国産車と書いたのは、意外と輸入車では装着されていない場合が多いからです。
三種の神器では無いですが、ドアバイザー・フロアマット・ナンバープレートフレームは、必ず装着するディーラーオプション品の定番となっています。
参考情報→車用サイドバイザー売れ筋ランキング
ルーフキャリア(ルーフラック)
ルーフキャリア・ルーフラックと呼ばれる、車体のルーフトップに荷物を固定するための取り付け座です。 下図のように車の屋根部分に装着されます。
日本では特に冬季・ウィンターシーズンに、スキー・スノボを固定するのによく利用されています。
ルーフボックス・ジェットバッグと呼ばれるルーフ上の収納ボックスも、最終的にはルーフキャリア・ルーフラックに固定されるため、ここではルーフキャリア・ルーフラックのカテゴリーに含めて考えます。
参考情報→ 車用ルーフボックス・ラック 売れ筋ランキング
ドアミラー
ドアミラー・サイドドアミラー・アウターミラーと呼ばれる、車体の左右に装備されているミラーです。 あらためて見てみると、車体の表面から横方向に一番飛び出している部品がこのドアミラーです。
ちなみに昔の車ではサイドドア付近でななく、もう少し前側のフェンダー部分に装備されていたので”フェンダーミラー”などと呼ばれていました。
アンテナ類(飛び出しているもの)
車のアンテナにはいろいろなタイプのものがありますが、車体から飛び出していないアンテナは風切音には関係ありません。
また、下図のような最近はやりのシャークアンテナ・ドルフィンアンテナは飛び出してますが、スムーズな形状なので、大きな風切音にはなりません。
ポールアンテナと呼ばれる棒が立っている形状のアンテナは、ポールの部分で風を切り裂くことになってしまうので、残念ながら風切音を発生させてしまいます。
まとめると、
- ガラスプリントアンテナ:風切音発生無
- ガラスフィルムアンテナ:風切音発生無
- シャークアンテナ・ドルフィンアンテナ:風切音発生極小
- ポールアンテナ:風切音発生大
となります。
風切音を¥0で対策して車内を静音化する方法
風切音を¥0で静音化対策する方法とは、実は風切音の原因となる”車体の表面から飛び出した装備品の取り外し“です。
ただし、現実的に外せるもの・外せないものがあります。
風切音防止¥0対策として外せるもの
- ドアバイザー(サイドバイザー)
- ルーフキャリア(ルーフラック)
ドアバイザー・ルーフキャリアは、そもそも後付品なので外すことができます。
ただし、外すことで風切音は小さくなりますが、当然、ドアバイザー・ルーフキャリアの機能は失われます。
ドアバイザー・ルーフキャリア取り外し(非装着)のメリット・デメリットについて、後ほど詳しく整理していきます。
風切音防止¥0対策として外せないもの
- ドアミラー
- アンテナ類(飛び出しているもの)
こちらは、安全上・最低限の機能上、取り外すことができません。
ただし、アンテナに関してはラジオを聴かないのであれば、取り外し可能タイプのアンテナなら外してしまうこともできます。
また、¥0対策ではありませんが、以下のようにポールタイプのアンテナをシャークアンテナ・ドルフィンアンテナと呼ばれる形状のアンテナに変更するキットも存在します。 →FM/AMドルフィンアンテナ_トヨタ純正カラーシリーズTYPE9(純正のポールアンテナアンテナしか付かなかった車にドルフィンアンテナの装着が可能に)
ドアバイザー(サイドバイザー)取り外し(非装着)について
ドアバイザー(サイドバイザー)に関しては、日本では国産車の約90%以上の車が装着されているため、もしかすると無意識に装着されている方もいらっしゃるかもしれません。 実は私KYOも無意識にドアバイザー装着してしまっている一人なのですが、次回車購入の際は、以下のメリットデメリットを見極めて慎重に装着するかどうか考えたいと思います・・・と言うか、たぶん装着しないと思います。
ドアバイザー(サイドバイザー)取り外し(非装着)のメリット
ドアバイザー取り外し(非装着)のメリットですが、風切音が抑えられること以外にも以下のメリットがあります。
- 窓の上部が洗車しやすくなる
- 視界をさえぎるものが減り視界がよくなる
1つづつ詳細について書かせていただきます。
窓の上部が洗車しやすくなる
私KYOが特に感じるのは、洗車機に車を入れた際にドアバイザーが装着されていると、ドアバイザーで隠れている窓の上部の汚れが洗い流されないということです。
砂・ほこりなどは風に乗ってドアバイザーの内側まで入り込み窓の汚れとなりますが、ドアバイザーが傘のようになり、洗車機の水が行き届きません。 結局、最後は窓を半開きにして、窓の上部とドアバイザーの裏側の汚れをふき取ると言う作業が4ドアなら窓4枚分発生します。
もしもドアバイザーが装着されていないとこのようなめんどくさい作業は発生しません。
視界をさえぎるものが減り視界がよくなる
特にミニバンなどで大型のドアバイザーを装着している場合、ドアバイザーはある程度の透過性はあるもののダークスモーク色なので、視界を横方向の視界がさえぎられることになります。
小型のドアバイザーの場合は影響が少ないかもしれませんが、ドアバイザー非装着と比べると間違いなく視界は悪い方向となります。
ドアバイザー(サイドバイザー)取り付け(装着)のメリット
逆にドアバイザー装着時のメリットですが、以下2点が考えられます。
- 雨でも少しだけなら窓開け可能
- 駐車中でも少しだけなら窓開け可能
1つづつ詳細について書かせていただきます。
雨でも少しだけなら窓開け可能
目的としては、
- 喫煙時の煙や車内で飲食した際などの臭いの換気
- 人の多い駐車場・踏切など安全上、外の音を直接聴きたい
などが考えられます。
上記以外でも雨の日にちょっとだけでも窓を開けたい場合、車内が濡れずに済むのは大きなメリットです。
駐車中でも少しだけなら窓開け可能
駐車中に窓を開けたまま車を離れるのは防犯上、心配です。
JAFなどがキー閉じ込み時のレスキューで行うように、専用の特殊器具を窓の隙間から入れることで、ドアロックが解除できてしまいます。
しかしドアバイザーがあれば、下図の矢印の幅の範囲までならバイザーに隠れているので、窓開け可能です。
ドアロック解除の特殊器具が入りにくくなるだけでなく、視覚的にも窓が開いているかどうか分かりにくくなるため、窃盗犯から狙われにくくなります。
ルーフキャリア(ルーフラック)取り外し(非装着)について
ルーフキャリア(ルーフラック)に関しては、スキー・スノボ・キャンプ・マリンスポーツ等のアウトドアレジャーに行かれる方以外は、あまりなじみの無い装備かもしれません。
収納量が一気にUPするため、非常に魅力的な装備ではありますが、基本アウトドアレジャー向けの装備であるため、日常的に常に使用しているわけでは無い場合もあるかと思います。
よって、使用頻度によっては、一旦取り外した方が良い場合もあるかもしれません。 確かに、また使うときに取り付けるのは多少めんどくさいかもしれませんが。。。
ルーフキャリア(ルーフラック)取り外し(非装着)のメリット
ルーフキャリア取り外し(非装着)のメリットですが、風切音が抑えられること以外にも以下のメリットがあります。
- 軽量化・空力改善により燃費が良くなる
- 立体駐車場の入場制限が緩和される
1つづつ詳細について書かせていただきます。
軽量化・空力改善により燃費が良くなる
ルーフキャリアを取り外すとルーフキャリア分の重量が減るので、車が軽くなったぶん燃費が良くなります。
また、ルーフキャリアは車体から飛び出した部分が空気抵抗になるため、特に高速道路走行時に大きな空気抵抗となります。 ルーフキャリアを取り外すと空気抵抗が減ったぶん燃費が良くなります。 ルーフキャリアから風切音が発生するのも、実はルーフキャリアが大きな空気抵抗になっているからなのです。
立体駐車場の入場制限が緩和される
ルーフキャリアを装着していると下図の矢印の範囲ぶん車の高さ(全高)が高くなり、立体駐車場に入場できない場合が発生します。
特にルーフボックス・ジェットバッグと呼ばれるルーフ上の収納ボックスを装着している場合は、30cm程度も車高が高くなるので注意が必要です。
ルーフキャリアを取り外すことで、立体駐車場の入場制限が緩和されます。
ルーフキャリア(ルーフラック)取り付け(装着)のメリット
逆にルーフキャリア取り付け(装着)のメリットですが、こちらは使用目的がはっきりしているので、収納容量が増えるということに尽きます。
大きな荷物や長い荷物など、車内に入りきらないもの車内に入れたくないものを車外に固定して運ぶことができます。
風切音を¥0で対策して車内を静音化する方法まとめ
最後に、”風切音を¥0で対策して車内を静音化する方法”を簡単にまとめると、“車の装備品で風がぶつかるものの中で取り外せるものは取り外してしまう”ということになります。
当然、取り外してしまうことでメリットもありますが、デメリットもあります。
ここに書かせていただいた様々な情報を参考に、ご自身にとって、ドアバイザー・ルーフキャリア等を取り外すメリットがデメリットよりも大きいかどうか、じっくり検討いただき判断いただくのがベストです。