超高音質ハイレゾウォークマンWM1Aは買い?状況別おすすめ判断方法

特に音質がいいことで人気のソニーウォークマンですが、その中でも特に高音質を追求したのがハイレゾウォークマンのフラッグシップモデルであるシグネチャーシリーズ”NW-WM1Z“と”NW-WM1A“(共に2016年10月発売)です。 特に”NW-WM1Z“は30万円以上、”NW-WM1A“は10万円以上する超高級機です。

超高音質ハイレゾウォークマンNW-WM1Aのイメージ

ここでは、”NW-WM1A”の前のモデルである”NW-ZX2“・”NW-ZX1″をそれぞれ10万円前後の大金をはたいて実際に購入してきた私KYOが、特に”NW-WM1A“について買うべきか買わざるべきか、様々な調査を行い悩みに悩んで出した結論について書かせていただきます。

また同時に、現在”NW-ZX2″以外のモデルをお持ちの方にとって、”NW-WM1A”を買うべきか買わざるべきかについても私の勝手な独断の下に考えてみたいと思います。
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ハイレゾウォークマン”NW-WM1Z”・”NW-WM1A”のおすすめポイント

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ソニーのホームページやプレスリリースにも様々な情報がありますが、ここでは私なりに”NW-WM1Z“及び”NW-WM1A“に対して”ココはすばらしい!”と感じたおすすめポイントについて書かせていただきます。 ちなみに”NW-WM1Z”と”NW-WM1A”には約20万円の価格差がありますが、一部のハードウェア部品を除くと”NW-WM1Z”と”NW-WM1A”は共通設計部分が多いので、ここでは両機種に共通するおすすめポイント(=NW-WM1Aにも搭載されている技術・ポイント)について書かせていただきます。

簡単に書くと以下4点です。 ただし、4点目の”DSDネイティブ再生対応”については、ソニーも一押しの進化ポイントでもあり確かにすばらしいとは思うものの、多くのユーザーにとって今すぐ大きな恩恵を受ける進化ポイントではないと考え、カッコ付けにさせていただきました。

  • ポータブル機器として今のソニーができる限りの高音質技術を投入
  • 進化したDSEE-HX搭載
  • 出力UPによりハイインピーダンスヘッドホンにも対応
  • バランス接続時DSDネイティブ再生対応)

では次項より1つずつ中身を見ていきます。

 

ポータブル機器として今のソニーができる限りの高音質技術を投入

ハイレゾウォークマン”NW-WM1Z”及び”NW-WM1A”では、持ち運びができるギリギリのサイズのハードウェアという枠の中で、高音質達成のためにSONYとして今やれることを全てやりきった感があります。

金色に輝くハイレゾウォークマンNW-ZX2

今回、ハイレゾウォークマン発売前に開催されたハイレゾウォークマン開発者トークショーに幸運にも参加することができ、実際にソニーの開発者の方からお話を聞かせていただくことができました。 そこで見せていただいたのが上の写真のハイレゾウォークマンです。 なんと!金色に輝くZX2です! 当然売り物では無く、WM1シリーズの初期試作機です。

工業製品としての量産時の課題・コストなどは後回しにして、ZX2の筐体に金メッキをしてみたら、明らかに音が良くなったそうです。 このようにある時はコスト度外視で高音質を追求してみるというトライアンドエラーの繰り返しでWM1シリーズは生まれたそうです。

もちろん、以下のような

  • アンプ周り電源回路の強化
  • 音響回路ブロック(下図緑部)とデジタル回路ブロック(下図赤色)を基板上で明確に分離
  • 採用部品・素子の最適化

など、説明がしやすい理論的なハードウェアの改善点もあります。

ハイレゾウォークマンNW-WM1基板レイアウト

しかし、それ以外にも数値では表せないトライアンドエラーの繰り返しあったからこそ達成できた音質向上もあるようです。

 

進化したDSEE-HX搭載

ハイレゾ音源では無い圧縮音源やCD音質相当音源をハイレゾ音質相当にアップスケーリングするDSEE-HXも今回大きく進化しています。 今回の進化のポイントは以下3点です。

  • 曲のタイプに合わせてアップスケーリング効果を5つのモードから選択可能
  • アップスケーリングによる音質変化の効果量が目で見て分かる演出追加
  • 44.1kHz系・48kHz系の各音源毎に分けた整数倍処理による低歪アップスケーリング

ハイレゾウォークマン内蔵DSEE-HXの進化

こちら”ハイレゾウォークマン内蔵のDSEE-HXの効果と音質評価“の記事にも書かせていただきましたが、個人的にはこのDSEE-HXこそがハイレゾ音源がまだ少ない今現在、ハイレゾウォークマンの最も強力な付加価値であると考えています。

DSEE-HXのアップスケーリング効果を5つのモードから選択可能

まず今回、曲や好みに合わせて「スタンダード」「女性ボーカル」「男性ボーカル」「パーカッション」「ストリング」の5タイプから選択できるようになりました。 DSEE-HXに限らず、アップスケーリングの最大の課題は「”聴いて分かる効果量” VS “自然さ”」をいかにバランスさせるかだと考えられます。 つまり、効果量を増やせば効果は分かりやすくなるものの同時に不自然さが増すリスクもあるということです。 さらにそこには個人の好みによる個人差もあります。 そこで、個人差を最小化しながら効果を最大化するために「好みに合わせて個人が選択できる」という手法を取ったのだと思います。

DSEE-HXによる音質変化の効果量が目で見て分かる演出追加

DSEE-HXがオンの時、約20kHz以上(上図では”16k”の右の”HIGH”の部分)のスペクトラム表示が金色で示されるというものです。

このような目で見て分かる表示が無くても、DSEE-HXのオン・オフを聴き比べるとDSEE-HXの効果は明らかに分かります。

しかし、どちらかだけを聴いてこれはDSEE-HXがオンかオフかと聞かれても、正直、普段何度も聴いている曲でない限り言い当てるのは難しいのではないかと思います。 聴き比べれば分かる時点で潜在的には効果が認識でき満足感が得られているはずですが、その効果が目に見えることでさらに満足感が補完されると考えられます。

整数倍処理による低歪アップスケーリング

DSEE-HXのアップスケーリングアルゴリズムはソニーの企業秘密にあたるため、基本的に詳細は非開示ですが、今回のDSEE-HXの進化では“整数倍処理”という観点でより歪の少ないアップスケーリングが実現されているようです。 例えば、主にCDソース由来の44.1kHz系の音源については、スペック上の処理としては192kHzまでアップスケーリングできるとしても、あえて176.4kHz(=44.1 x 4)までの4倍という整数倍のアップスケーリングにとどめておき、余計な音の歪・不自然さを出さないことを優先させるというものです。

 

出力UPによりハイインピーダンスヘッドホンにも対応

“NW-WM1Z”及び”NW-WM1A”では、アンバランス接続時でも従来のNW-ZX2比で約4倍の60mW x2(16Ω)ものヘッドホン出力を備えています。 一般的なポタアン(ポータブルヘッドホンアンプ)の出力は100mW前後 x2ですので、ポタアン専用機の出力に迫る性能です。 ちなみにバランス接続の場合の”NW-WM1Z”及び”NW-WM1A”のヘッドホン出力は、250mW x2となります。

例えば、現在私の最もお気に入りのヘッドホンゼンハイザーHD650は、インピーダンスが300[Ω]と非常に高いハイインピーダンス仕様なので、NW-ZX2単体では出力不足で音は出せても本来ヘッドホンが持つ実力の音質までは引き出すことができません。 下図のような接続では実質使えないのです。

ハイレゾウォークマンNW-ZX2とHD650接続イメージ

よって、下図のようにifI micro iDSDというポタアンをハイレゾウォークマンとヘッドホンの間に追加することでヘッドホンを駆動しています。 なんか、再生機器部が一気に大げさになった印象です。 もちろんポタアンを追加することが目的ではなく、ポタアンを追加して初めてヘッドホン本来の音質にたどり着くことができ、その音質差は歴然だからです。

ハイレゾウォークマンNW-ZX2とiDSDとHD650接続イメージ

実は私の場合、ヘッドホンの使用目的・使用シーンが「音楽を外に持ち出す」ためではなく、「家の中でも十分な音量で音楽を楽しむ」ためですので持ち運びエリアは家の中・・・外に持ち出したとしてもベランダがせいぜいいいところです。 よって、ポタアンが追加になったところで大きな実害はありません。

しかし、「音楽外に持ち出す」という目的でヘッドホンを使用される方にとってポタアンが追加になるのは、大きさ・重さ・充電の観点から大きな問題となります。 ヘッドホン出力性能向上によりウォークマン単体(の身軽さ)で使用できるヘッドホンの選択肢が広がるのは、「音楽を外に持ち出す」方々にとっては非常に大きなメリットと言えます。

 

バランス接続時はDSDネイティブ再生対応

“NW-WM1A”・”NW-WM1Z”の登場により、ハイレゾウォークマン待望のDSDネイティブ再生対応を果たしました。

しかし、このネイティブ再生は2つある出力端子のうち、4.4mmのバランス端子に接続した場合のみの対応です。 残念ながら”NW-WM1A”・”NW-WM1Z”が発売された2016年10月時点で4.4mmのバランス端子を公式採用しているヘッドホンはソニーの一部モデルのみなのです。 将来的には4.4mmサイズの端子がバランス端子として標準化されていく流れではあるものの、現時点でDSDネイティブ再生対応の恩恵を受けようとすると、基本的に

  • 既にソニー製の4.4mmバランス端子対応ヘッドホン所有
  • リケーブル可能なバランス接続対応ヘッドホンを所有しており改造ケーブルを準備
  • “NW-WM1A”・”NW-WM1Z”と同時にソニー製4.4mmバランス端子対応ヘッドホンを購入

のどれかに当てはまる必要があり、現時点ではリスニング環境に大きな制約になると言わざるを得ません。 最もバランス接続にはそれだけの音質向上が見込めるとも考えられるので、この際一気に再生機器もヘッドホンもケーブルも総買替!を行うのであれば問題ないのですが・・・・。

 

現在”NW-ZX2″をお持ちの方にとっての”NW-WM1A”と”NW-WM1Z”

下表にハイレゾウォークマン”NW-ZX2″と”NW-WM1A”・”NW-WM1Z”の比較一覧をまとめてみました。 ピンク色の部分が”NW-WM1A”・”NW-WM1Z”の進化部分、オレンジ色の部分が”NW-WM1A”・”NW-WM1Z”の退化(デグレ)部分になります。

全体的に見て音質に関する部分の進化が目立ち、逆にバッテリー駆動時間やWiFi接続・音楽聴き放題サービス対応等の微妙な退化が目立ちます。 ”NW-ZX2″でもDSDネイティブ再生非対応とは言え、音質については一般的に高音質と言えるそれなりのレベルに達しているとも言えます。 私個人的には”NW-ZX2″に対し、音質も含めた大きな不満点は現状あまりありません。 そして、そのような不満も無い中、正直、“NW-WM1A”・”NW-WM1Z”に買い換えなければならない決定的な理由見当たりません

もちろん、DSEE-HXの進化などは非常に興味があります。 しかし、決定的な買替理由になるかというと微妙です。

ハイレゾウォークマンNW-ZX2とNW-WM1比較一覧表

このように”NW-WM1A”に対して正直買替を迷っている私ですが、”NW-ZX2″発売時には”NW-ZX1″を所有していたにもかかわらず、迷わず”NW-ZX2″を即買いしました。 もちろん、12万円なんて大金をウォークマンに払うのは初めてでしたし、予想外に早く壊れたらどうしようとか超ドキドキしながらの買い物でした。

下表にハイレゾウォークマン”NW-ZX1″と”NW-ZX2″の比較一覧をまとめてみました。 同じくピンク色の部分が”NW-ZX2″の進化部分、オレンジ色の部分が”NW-ZX2″の退化(デグレ)部分になります。

ハイレゾウォークマンNW-ZX2とNW-ZX1比較一覧表

“NW-ZX1″を持っているのに”NW-ZX2″即買いの理由として、もちろんハイレゾウォークマンにとって最も重要な音質性能の向上はありました。 しかし、それだけではなかなか踏ん切りがつかなかったと思います。 即買いへと背中を押した決定的な理由は、microSDカードスロット追加による容量拡張対応再生時間のほぼ倍増を実現するバッテリー駆動時間の向上でした。 もちろん音質は大切ですが、ある程度来るところまで来ている音質性能のさらなる向上よりも、ファイル容量UPやバッテリー駆動時間UPの方がより分かりやすく、かつ“NW-ZX1″の不満点でもあったので、すぐに踏ん切りがついたのです。

ここで、”NW-ZX2″と”NW-WM1A”・”NW-WM1Z”に話を戻してみます。 やはり、現時点での私の考えとしては、「“NW-ZX2″から”NW-WM1A”へ買替の決定的理由は無し」となります。 やはり、「”NW-ZX1″から”NW-ZX2″への買替時の決定的な理由」のようなものは見つけられません。 もちろん、お金に超余裕があれば、新しいDSEE-HXとかのどから手が出るほど欲しいので、”NW-WM1A”の退化部分を”NW-ZX2″との併用という形で使ってみたいとは思います。 また、コツコツお金を貯めながら、DSDネイティブ再生の口コミなどを横目で見ながらDSDソースのハイレゾ音源の充実を期待しながら、しばらく待ちたいと思います。(買えない負け惜しみも十分あると思いますが(笑))

 

現在”NW-ZX2″以外の機種をお持ちの方にとっての”NW-WM1A”

下表に”NW-ZX2″以外のハイレゾウォークマンと”NW-WM1A”・”NW-WM1Z”の比較一覧をまとめてみました。 同じくピンク色の部分が”NW-WM1A”・”NW-WM1Z”の進化部分、オレンジ色の部分が”NW-WM1A”・”NW-WM1Z”の退化(デグレ)部分になります。

下表には表現してありますがA20シリーズやFシリーズは価格帯が違うと考え、ここでは”NW-ZX100″や”NW-ZX1″からの買替を検討されるケースがメインと仮定させていただきます。

“NW-ZX100″からの買替の場合、バッテリー駆動時間の退化はあるものの、音質向上はもちろんのことそれ以外にも画面サイズ拡大やタッチパネル操作対応など目に見える進化があります。

また、”NW-ZX1″からの買替の場合、WiFi接続・音楽聴き放題サービス対応が無くなる退化があるものの、音質向上はもちろんのことそれ以外にもmicroSDカードスロット追加による容量拡張対応という分かりやすい進化があります。

よって、”NW-ZX1″や”NW-ZX100″との比較においては、「“NW-WM1A”へ買替の決定的理由はあり」と考えてよいのではないかと思います。

ハイレゾウォークマン旧モデルとNW-WM1比較一覧表

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